ホーム » podcasts » ウェブ解析 » 第528回:アクセス解析に頼りすぎていませんか?中小企業が本当に見るべき指標とは

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内容について

Webサイトの改善、アクセス解析のデータから始めていませんか。そのアプローチは時に遠回りになることがあります。今回は、データ分析に頼りすぎず、顧客との対話や社内の情報から本質的な課題を見つける方法を解説。中小企業の皆様が、Web活用で着実に成果を出すための実践的な考え方をお届けします。

1. データの見方の落とし穴
– データをいきなり見て問題を探そうとすると失敗することが多い。
– データだけで問題を解決しようとせず、現実の状況やお客さんの声を重視することが重要。

2. 8月のデータ分析の難しさ
– 今年の8月は特にお盆の影響がばらついており、データの解釈が難しい。
– お盆の前後でお客さんの動きが異なり、データだけではその理由を特定しにくい。

3. データと現実のギャップ
– デジタルデータだけでは現実の状況を完全に把握することは難しい。
– データに疑問を感じたら、ツールを閉じて現実の状況を確認することが大切。

4. お客さんとのコミュニケーション
– データの異常を感じたら、お客さんに直接聞くことが重要。
– お客さんとの連携を深めることで、データの背景にある現実の状況を理解しやすくなる。

5. データ分析のアプローチ
– データはあくまで仮説を立てるためのツールとして利用する。
– データに頼りすぎず、現実の状況やお客さんの声を元に分析を進めることが成功の鍵。

このPodcastが解決できるFAQ

Webサイトのアクセス数が急に減ったのですが、まず何をすればいいですか。
まずはGA4などのツールを見る前に、一旦画面を閉じることを推奨します。特に季節要因などが考えられる場合、データだけでは原因を特定できないことが多いためです。
データ分析ツールを見ても、具体的な改善策が思いつきません。どうすればいいですか。
データはあくまで「きっかけ」や「仮説検証」に使うものです。お客様や営業担当など、現場の状況をよく知る人に話を聞き、現実世界で何が起きているか把握することから始めましょう。
アクセス解析のデータと、現場の感覚が違う場合はどう考えればいいですか。
リアルな現場の感覚や情報を優先して考えるべきです。データはあらゆる解釈が可能なため、現実とかけ離れた結論に至る危険性があります。データは現実を裏付けるための「答え合わせ」に使いましょう。
Webの専門家として、クライアントに「分からない」と聞くのは抵抗があります。
専門家だからこそ、積極的に聞くべきです。分からないことを共有し、クライアントと共同で課題解決にあたる姿勢は、信頼関係を深め、より早く成功にたどり着くための最短ルートとなります。
GA4などのツールは、結局どのように活用するのがベストなのですか。
ツールは万能ではありません。現場からの情報で立てた仮説(例:「この時期、お客様は本格検討より情報収集に動いているのでは」)が正しいかを確認するための「検証」に使うのが効果的な活用法です。

配信内容の詳細

はじめに:8月のデータから見えるWeb分析の課題

8月は夏季休暇などもあり、Webサイトのデータが大きく変動しやすい時期です。しかし、その変動の理由をアクセス解析ツールだけで探ろうとすると、思わぬ落とし穴にはまることがあります。今回は、データとの正しい向き合い方について、具体的な事例を交えながらお話しします。

データ分析の落とし穴:「いきなりデータを見る」ことの危険性

多くの方がアクセス解析ツールを開き、まず問題を探そうとします。しかし、このアプローチは失敗につながりやすいことをご存知でしょうか。特にGA4などが身近になった今、この傾向は強まっているかもしれません。

今年の8月は例年と違った

私が担当している複数のお客様のデータを見ると、今年の8月は顧客の動きに大きなばらつきがありました。お盆休みも人それぞれで、例年のように一斉にアクセスが落ちるわけではありません。ある企業ではお盆前に、別の企業ではお盆後も影響が続くなど、その傾向は様々でした。

このような状況でデータだけを見ていても、「なんとなく全体のボリュームが減った」という事実しか分からず、具体的な原因の特定は困難です。

では、どうすればいいのか。答えは「現実」にあります

データを見て「なぜだろう」と疑問に思ったら、一度ツールを閉じる勇気を持つことが重要です。そして、データの世界から離れ、現実の世界に目を向けるべきです。

ツールを閉じて、現場に聞く

私自身、あるお客様の8月のアクセスが3割減少し、不安になった経験があります。ツールで分析しても、明確な理由は分かりませんでした。そこで、お客様に直接状況を伺ったのです。

すると、今年は社内イベントが無かったことなど、データには表れない「社内の空気感」が影響している可能性が浮かび上がりました。このように、答えは現場にあることが多いのです。

現場の情報を引き出すためのポイント

現場に聞くといっても、ただ質問するだけではうまくいきません。いくつかポイントがあります。

  • 専門用語を使わない:「セッションが…」といった話ではなく、「お客様の活動が活発でない印象です」のように、分かりやすい言葉で問いかけましょう。
  • 仮説をぶつけてみる:「こういう理由が考えられますが、どう思いますか」と、こちらから仮説を提示することで、相手も考えやすくなります。
  • 分からないことを共有する:専門家として「分からない」と言うのは勇気がいるかもしれません。しかし、その姿勢が共同作業を生み、担当者との連帯感を深めます。

お客様自身も答えを持っていないことはあります。その時は一緒に考えるパートナーとしての姿勢が、信頼につながります。

アクセス解析ツールとの正しい付き合い方

では、ツールは不要なのでしょうか。そんなことはありません。ツールの役割を正しく理解することが大切です。

ツールの効果的な使い方 説明
質問のフック作り 「この週の落ち込みが特に大きいようです」など、具体的な質問のきっかけを見つけるために使います。
仮説の検証(答え合わせ) 現場から得た情報(仮説)を裏付けるデータがあるか、確認するために使います。例えば、「検討段階のページ閲覧が増えているか」などです。

ツールに答えを求めるのではなく、あくまで現実を補強するための道具として活用しましょう。

まとめ:中小企業のWebマーケティング成功のために

Webマーケティングというと、ついデジタルデータに頼りがちです。しかし、特に中小企業のビジネスでは、お客様との距離が近いという強みがあります。この強みを活かさない手はありません。

データとにらめっこして悩む時間があるなら、ぜひお客様や現場の担当者に話を聞いてみてください。そこにこそ、ビジネスを前進させるための本質的なヒントが隠されています。

続きはPodcastをお聞き下さい。

#Webマーケティング #デジタル人材 #中小企業

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