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今回の内容について
中小・小規模事業者の方々の興味の関心として大きいかつ、どうしていいかわからないトピックスの一つが「SEO(検索エンジン最適化)」だと思います。
ネット上にある情報は、大前提が省略された上での情報であったり、スキルがある前提での情報であったり、あるいは極端に逆流する情報であったりと、そのまま素直に飲み込んでしまうと危険なものが少なくありません。
では、どのように対応すれば良いのか、Googleアップデートやアルゴリズムなどはもう気にしなくて良いのか?コンテンツさえ頑張って書いていればいいのか?
そんなことはありません。把握すべき事は把握すべきなのです。
具体的にはどういうことでしょうか。
詳しくはPodcastをお聞き下さい。
エピソード詳細
今回のテーマは、SEOです。
このポッドキャストは、中小・小規模事業者の方々に対して、無駄のない情報をお届けするというところを旨としています。
その観点で、中小・小規模事業者の方々が、SEOに対してどのようなスタンスをとっていけばいいのかというところについてお伝えします。
SEOについて、伝わってくる情報は両極端
これは実際、私が日々、中小・小規模事業者の方々と接していて感じることですが、やっぱり、やる限界というものがあります。またやるべきこと、やるべきではないこと、というものもあるんですね。
そういうことに対して、どういう風にバランスを取っていくのは、すごく難しい問題です。
「私たちは結局、SEOに関して何をしたらいいの?」というのは、中小・小規模事業者の方々から、常に聞かれる話題でもあります。
それに対して、ネット上で上どういう情報が流れているかというと、結構、両極端な情報が多いんですね。
例えば、最も多いのは、要するにGoogle のアルゴリズムは非常に高度化していて、よく分からないから、ただひたすらに情報をきちんと発信していけばいいんだよ、という話。
「それだけやっていけばいいんだよ」という意見はとても多いです。
これはもう、かなり極端な話です。
あるいは、いろいろなことができている上で、それをやっていけばいいんだよっていうところですね。
SEOの、そもそも、基本的にやるべき事がやれている前提で、その上で何を考えるべきかといったら、コンテンツの品質をちゃんと高めて、お客さんに対して伝えていけばいいんだよ、という。
まあ、こういう感じなんですよね。
その「大前提」のところが抜けて、これだけやってればいいんだよっていう話題がたくさんが流れていたりします。
わかる人にとっては、その趣旨がわかるわけなんですけれども、それがなかなかまだスキル的にわからないという場合には、その間違った上澄みだけをすくい取ってしまう可能性があるなというふうに危惧しています。
自分たちに合った情報を取捨選択することさえ、難易度が高い
またそれに対して、逆のところもあって、まだまだテクニック論とか、外部要因を駆使していって攻めていくチャンスだよ、みたいな情報もあったりします。
なかなか情報収集も難しいです。
どれが正しくて、どれが自分たちに合っているのかということを、判断するのはなかなか難しいです。どんどん難しくなっています。
情報を発信する人が増えているので、どうしても取捨選択をするためのスキル・難易度が上がっていくのは仕方ないのかな、というところではあります。
その中でどうしたらいいのかというところの指針を今回はお伝えします。
目に見えないSEOを、見えるようにするために
SEOの一番の問題は「わかりづらい」っていうところです。わかりづらいというのがどういうことかっていうと、目に見えないんですね。
数字とかグラフとか、イメージを具体化、具現化したという形の目に見える物は、SEOにも、もちろんあります。
ですが、中小企業、小規模事業者の皆さんが接してきたこの現実世界とは違います。
オフラインのリアルの世界で見えているもの、例えば、お客さんがどれぐらい来ましたっていうのは、見れば大体イメージが湧きますね。
商品をどんなふうに陳列して、売って、お客さまに何を見ているのかなっていうのも、見れば分かったわけですね。
それに対してSEOっていうのは全く分からないですし、プライバシーの規制が厳しくなっていく中で、どんなお客さんが何しているのかなぁとか、この人は何度目のお客さんなのかなとか、そういうことも含めて、どんどんわかりづらくなっていってしまっています。
雲をつかむような状態だな、と感じてしまうのが一番つらいところです。
とはいえ、こういうものがいきなり可視化できるわけではないです。
なので、おすすめするのはまず、SEOに関してのイメージづくりをするということですね。
オフラインの状況に当てはめて考えるとSEOは分かりやすくなる
今までのオフラインの状況に当てはめて考えると、SEOはどういう状況なのかをイメージしやすくなります。
例えるなら皆さんはSEOを使って、自然検索でHPへの集客を図るわけですが、訪問してくれるお客様=店内に入ってくれるお客様となるわけです。
検索結果に自社のHPリンクが上位表示されているのに来てくれなかった場合は、リアルで言うとお店の前を素通りしてしまっている状態です。
そもそも検索結果に出てこない場合は、リアルで言うと自分の店舗の前に誰も人がいない状態です。店舗の前に誰もいない状態、人通りはあるけれどなかなか店に入ってもらえない状態、入店はしてくるけれど買い物はしてもらえない状態、入店もして買い物もしてくれる状態、それぞれを想像してみてください。
次に何をすべきか?
次に何をするべきかということは、オフラインで例えるとすぐに分かると思います。
例えば人が誰もいない状態だとすると、そもそも立地を考えなおしたり、人を連れてきたりしないと、どんなに店構えを良くしても、セールのお知らせをしても、商品構成を変えても、まったく無意味です。
出店する場所を変える・・・WEBではつまりキーワードを変えたり、広告を出したりという対策が必要になります。
また店の前に人通りはあるけれど入店がない場合は、店構えに問題があることを疑います。
WEBで言うと、タイトルやディスクリプションに改善の余地があるということです。あるいは周囲に自社の上位互換となる強い競合があるのであれば、そこと比較して選んでもらえるような打ち出しをしたり、キーワードを変えたりという方向性になっていきます。
自社のHPに集客はできているけれど、なかなかそこで販売につながらないのであれば、来店客のニーズに合う商品構成になっているか、導線は歩きやすくなっているか、目の前を歩いている人が欲しいものを本当にそろえられているのか、という点が問題になってきます。サイト内のナビゲーションや、ユーザーの検索意図に合わせた商品の見せ方をしているかということを考えます。
このようにまずはオフラインに例えて様々なことを考えると、最初のうちはとても分かりやすくなると思います。慣れてくるとこの辺りを飛ばして脳内で直結させることができるので、慣れるまではこういうイメージを持つ癖をつけていきましょう。
最初からSEOを難しく捉えると遠回りする
SEOやWEBマーケティングについてまだよく分からないという方は、まず普通に考えましょう。
そもそもSEOについての知識が不完全であったり、やり出してはいるけれどまだ地盤ができていなかったりする会社の場合は、難しく考えると逆にドツボにハマります。専門的なこと、例えばアップデートの内容がどうだとか、どういう業界がどう変わったとかいうことは、まだ把握しなくてかまいません。
自社のネット周辺の事業環境が変化しているのかいないのか、変化したのであればそれはいつなのかを毎日ウォッチしておきましょう。
アクセス数を前週や前月と比較しておかしいとか、キーワードごとの流入数が急に減ったとか、そういう出来事は定期的にチェックをして、おかしい点に気づけるようにしておかなくてはいけません。
周辺についても、定期的に自社が集客しているキーワード(サーチコンソール等のツールを使用)を見て、新たな広告を出した会社があるとか、それが自社とかぶっているとか、自社の強みを無効化するようなキャッチコピーを使っているといったことを確認します。またSEO順位が落ちているから集客数が下がりそうだという場合もあるでしょう。
競合とお客様、3C分析で言う自社を除いたコンペティターとカスタマーの部分い変化がないかということは、週に一度くらいは必ずチェックをしましょう。何かあれば、気づいた点をgoogleスプレッドシートやgoogleドキュメントに気づいた人が日付入りで書き込んでいくようにします。
それを月次で見直すと、今月調子が良い悪いという要因が分かります。そのあと何か施策が打てれば良いですし、難しければ専門会社と相談をするのが良いでしょう。問題があるなら解消し、伸びているなら維持もしくは伸ばしていくのがお勧めです。
googleのアルゴリズムがどう進化しようと、考え方がどう変わろうと、事業環境がどう変化しているかを把握しなくて良い理由になりません。それが許されるのは、GoogleのSEO対策がきちんとできている場合のみです。ほとんどの方は残念ながらできていません。中小企業の方、特に地域商圏の方は、WEBに関しても自社の周りがどう変化しているかは自社でチェックするべきです。
自社のHPはどのキーワードで来ている人が多いのかは、把握しているでしょうか。これはサーチコンソールで分かります。そのキーワードでの検索結果は、1カ月前、3カ月前、6カ月前で比べて何か変化があったかどうか。これらに答えられないのであれば、自社の事業環境をきちんと把握していないということになります。
これはユーザー側の変化の可能性もあります。なぜなら、googleはユーザーの求めるものを検索結果に出すので、求めるものが変われば結果に出てくるHPも変わってくるからです。また競合が上位に食い込むこともあるし、逆に下がることもあります。これらをきちんと把握しましょう。
最低でも先の質問二つに答えられなくてはいけません。できていないのであれば、少なくとも週次で検索結果のチェックを行いましょう。そして月に一度それを見直して、最近の自社のネット上の事業環境変化を確認しましょう。