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今回の内容について
今回は、ホームページと実店舗の両方を使う方に是非気をつけて頂きたい内容をお伝えしています。
eラーニングサービスの「ラウンドナップ・メソッド」でも重要なポイントとして扱っていますが、オフラインとオンラインをまたぐときに問題が起きがちです。
具体的には、ギャップや期待値という観点が必要です。
では、それは何でしょうかそしてどうすればよいでしょうか。
詳しくはPodcastをお聞き下さい。
書き起こし・Snownote
目次
概要
WEB のことばかりやっていると、どうしても生の人間というところを忘れてしまいがちです。なので、お客さんあるいはお客さんのお客さんのところを回ったりしています。
その中で、いろいろ回っていて思うところがあるのでお伝えします。
一番怖いのは「集客できないこと」ではない
皆さんがWEB を使った時、店舗への集客についてものすごく考えると思うんですね。
集客の後のクロージングの部分は今まで慣れた方法があって、そこはできるからということで、まずはお客さん連れてこないと意味がないよねっていう発想をします。
それ自体は間違っていません。
マーケティングのファネルの中で、一番着地の元栓となるのは集客です。その部分が広がっていかないことには、その後ろの成約や見込み客育成まで、なかなかつながりません。
集客ができないと、育成して成約して、その後にロイヤルカスタマーにしていくという過程がうまくいかないというのは全くその通りです。
ただ一番皆さんがを恐れなくてはならないのは、集客できないということではありません。
それ以上に、集客した人が失望する、あるいはがっかりする。言い方を変えると期待値より下だと思われてしまうことを一番避けなければならないんですね。
一度失望したお客さんは戻ってこない
皆さんは普段、市場でお客さんの取り合いをしています。その時に一部の業界を除いて、お客さんはどんどん減っているわけですね。
少子化という流れもありますし、全体として同じようなサービスを扱っている企業も多いですし、あるいは他業種からの参入もたくさんありますから、取り合いになっています。
そのなかで、1回失望したお客さんは、もう無条件に来ないという風に考えてもらった方がいいです。
何でかというと、選択のコストがどんどん上がっているんですね。
皆さんもいろんな情報を探すときに、「このサイトは前に見たときにあまり参考になることが書いてなかったから見るのやめよう」という経験があるのではないでしょうか。
例えば、一時期とても役に立った時代があったyahoo 知恵袋ですが、今はあまり参考にしてる人は正直いません。
それ以外にも、Google にペナルティを受けたような医療系のサイトなどは、「またなんか似たような内容が書いてあるな」ということで、そういう雰囲気のサイトに来たらもう見ないってことがあると思うんです。
店舗やホームページでも同じようなことが起きています。
一度皆様のところに来て、問い合わせをしたり、コンテンツを見たり、来店したときに、ガッカリしたり、うーんと思ってしまったら、もうそれは来ません。
これが一番怖い状態です。
なんでかというと、集客できていない状態は、まだ集客したらその後にはお客さんになる可能性が残されているわけです。
それに対して、一旦失望させてしまった状態、がっかりさせてしまった状態は、その人の記憶がなくなる、あるいは何かで偶然それをひっくり返せるような体験をするケースではない限り、もう一生お客さんになりません。
とすると、いろいろ整っていない段階で集客するほうが実は怖いという状況になるんですね。
期待値を裏切ることは失望につながる
今、いろんなお店を見ていても感じますが、皆さんに押さえていただきたいのは、ホームページを見てくる人はある一定の期待値を持っているということなんです。
ホームページを見て、きれいだな、こういうふうに接してくれてるんだなとか、親切にやってくれそうだなぁとか、清潔だなぁとか、そういうことを打ち出しているサイトはいっぱいあります。
価格や品質の面で差別化がしづらいような業種では特にそうです。
そのホスピタリティとかオーダーメイド感とか、そういうところでお客さんを連れてこようとする。それ自体はもちろん問題ありません。
そこでお客様は期待をするわけですよね。ホームページに載っているセールスとかキャンペーンとかサービス内容などは、基本的に中で同じことが聞けると皆さん期待しているわけです。
でも、店舗の方でそれに対応できていないことが結構あるんですね。
HPと店舗で一貫性が取れていない
例えばHPで感じる雰囲気と店舗の内装・掃除・外構の雰囲気がマッチしていない、余り片付いていない、ごちゃついている、薄暗いということがあります。また、対応したスタッフにHPの記載内容を問い合わせてもうまく話が通じない、つまり現場とWEBがつながっていないということがよくあります。
HPの内容は活発な会社だとコロコロ変えていますし、HPのほうが情報を先回りして載せてしまうケースもあるので、どうしても現場がそれをキャッチアップできないということが起こります。しかしこれは非常に致命的です。
HPをきちんと立ち上げて売り文句をつけてやるからには、必ずそれを店舗でも再現することが鉄則だと考えてください。
それができないのなら、むしろHPが若干しょぼいくらいのほうが良いです。なぜなら期待値がそこまで上がらないので、それ以上のものを提示した際の反応が良くなるからです。
必ずリアルとWEBのチームで意思疎通
現場の人がHPのことを知らないことがよくあるので、必ずリアルとWEBのチームで意思疎通を行っていただきたいです。そういう覚悟をもってHPを充実させなくてはいけません。お化粧をしてきれいに見せたところで、最終的な成約には結びつかないと考えてください。
今は選択肢がたくさんありますし、似たようなサービスもたくさんあるので、ここでないとできないことはまずないと思います。
そういう状況を大前提にして、きちんとHPと現場の意思疎通を図ってください。これは仕組み化するしかありません。WEBでこういうことが起こったら必ず報告し、それについて把握したことを管理する仕組みを作る等が必要です。
例えばスプレッドシートで質問を作って確認する、もしくは朝礼等で意思疎通をするようなことは、最低限行ったほうが良いです。社内でお客様対応するスタッフ以外が電話を取るケースがあるのであれば、その人も巻き込んでいく必要があります。
うまくやっている会社さんは、HPのイメージと実際に来店した際のイメージがかなり一致します。
HP以上の体験を現場で出してあげると、一気にファンに
お客様はそこで不安を感じることもありません。さらに、そこでHP以上の体験を現場で出してあげると、一気にファンになってもらえます。リアルがHPを越えるのがとても良いことです。しかし、HPがリアルを越えてしまうのはいけません。
よく広告かいわいで言われることですが、理想はHP=リアルで、実際にサービスを受けると+αの体験が受けられる状態です。この状態を目指して、HPの品質やレベル感をコントロールしてください。それが実現できないのであれば、HPには載せないほうが良いと思います。
特に人の入れ替わりが激しい場合、新人が入ってHPと同じレベル感に持っていくまでに時間がかかるとしたら、できるだけそこを短縮できるようにマニュアルや動画を社内で準備して、短期間で持って行けるようにしたほうが良いと思います。
WEB活用となるとHPばかりを見つめてしまいがちですが、本来のボトルネックはオンラインからオフラインにまたぐ部分にあります。きちんとそこを見つめていきましょう。疑似的なお客様体験をすると、驚くほど成約率や昇段率は上がっていきます。