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今回の内容について
前回「ストーリー作りの重要さ」をお伝えしましたが、なかなか現在過去未来を構成するのは難しいこともあるかと思います。
経済産業省がYouTubeで掲載している小規模事業白書の掲載事例の動画が、自分たちのストーリー作りにも、また、他社のストーリーを知ることにも役に立ちます。
これを見て頂くと、イメージ作りが前に進むかと思います。
書き起こし・ShowNote
目次
エピソード概要
今回は、経済産業省初のコンテンツで面白いものがありましたので、それをみなさんにも シェアいたします。
なかなかこういう、国が発している情報は、あまり露出されていません。
国の方も、そんなに「見て見て」とアピールしていないということもありますし、一般のニュースサイトにも載らないですよね。
ですが、中小企業関係の様々な情報は、経済産業省や中小企業庁のところに基本的には載っていますので、私はよくチェックしています。
その中で、「こんなのがあったんだ」というものがありましたので、今回ご紹介します。
小規模事業白書の掲載事例動画
それは、小規模事業白書の掲載事例の動画ですね。
中小企業白書バージョンがあるかどうかまでは確認をしていないんですけれども、小規模事業白書をご覧になった事がある方は、中にいろいろな事例が載っていたなというのを、もしかしたら覚えていらっしゃるかもしれないですね。
その事例について、全部かどうかはわかりませんが、一個一個インタビューをして、実際に経営者の方がしゃべった要点をまとめて編集されたものが、youtube の方に上がっています。
事例として公開されているものなので、ある程度、成功者バイアスというか生存バイアスがかかっているものではあります。
とはいえ、タイムラインが含まれている、面白い情報になっています。
「タイムラインが含まれている」というのはどういうことかと言うと、これは動画の教材「ラウンドナップ web メソッド」を先に観ていただいた方は、「あっ、あれだね」っていうふうに思ってもらえるのではないでしょうか。
掲載事例動画に含まれるストーリー性
物事、すべての商売なり何なりはストーリー性が大事だ、というところ、これは前回のポッドキャストでもお伝えしました。
現在だけではなくて、将来どういう風にしたいのか、どういう事業展開を想定しているのかという未来の部分。
それからなぜそれを行ったのか、また、やってきたことや、何でそれをやったのかという過去の部分ですね。
この過去・現在・未来というタイムラインの情報、この3つが揃っていると非常に情報としては価値がありますし、情報を出している人に対しての信頼度や理解度も深まっていくわけなんです。
それが、意識しているかしてないかわからないですけれども、この経済産業省が出している動画集に載っているので、ぜひこれ見ていただきたいですね。
経産省のmetiチャンネルをチェック
先に見方をお伝えします。
経済産業省の方で結構動画を出しています。チャンネルのユーザー名としては「metiチャンネル」ですね。metiは恐らく経済産業省の略です。
▶Metichannel – YouTube
https://www.youtube.com/user/metichannel/featured
この中にたくさん動画がありまして、中小企業関係の施策の内容もあれば、記者会見とか、産業に関しての話とか、いろんなものがあります。
Google の検索窓に「小規模事業白書 掲載事例」とワードを入れて検索してみると、上のほうにいくつか動画が並んでいます。
そこで「もっと見る」というところで、動画のみを検索するという形にしていただくと、2015年版と2016年版の主要な動画が出てくると思います。
これを YouTube の方で同じように検索してもらっても ok ですね。
2016年版で止まっているので、それ以降がアップされないかなと楽しみにしていますが、貴重な情報源なのでお伝えしたいというところです。
どういうものが載っているかというと、これはどうかなっていうものもあれば、「あ、そういう事なんだ」とすごく参考になるものもあります。
いろんなものが混在しているので、片っ端から、自分の業界に近いものとか、なんとなくピンと来たものを見てみてください。
動画の一例「門間箪笥店」
様々な動画があるので、まずは自分の業界に近いものや何となくピンときたものから見ると良いでしょう。
例えば掲載事例3-2-4「門間箪笥店」で紹介されているのは、伝統的な技能を誇る仙台のたんす製造メーカーです。減少するたんす市場に対抗してどうするか、という内容になっています。
2016年版小規模企業白書 掲載事例3-2-4_株式会社 門間箪笥店 – YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=0pvH82nwVWg
結論から言うと、自社店舗やECで新たな客層を開拓し、海外進出を将来の目標に設定するということです。
そのために様々な展示会に出展して、次第に評価が上がってきて、今後の事業の方向性も定まってきているという内容です。
これらを代表者の声として数分でまとめられています。
文字のものと比べると、喋り方でニュアンスが伝わります。苦労したポイントや、変化があったポイント、自信があるポイントがとても分かりやすいと思います。
単純に事業説明をするというものではなく、取り組みや実態について、掲載した事例の中から、事業にかける思いや経営上の創意工夫、苦労話、ヒューマンストーリーを交えて語ってもらうというコンセプトになっています。
「自社のストーリーを考えてください」と言っても、「?」になってしまうケースが多いかと思います。HP作成にしてもコンサルにしても、できるだけそれを考えてやってもらっているわけですが、どうしてもそこに時間が必要になることが多いです。
また担当者が分からないことも多いです。
創業者でないと分からなかったり、資料がなかったり、未来については経営計画の話になるので、そもそもそれがないということもあります。
会社全体を自然に巻き込んでいくことになるので、大変ですがそれをきちんとやることで全社を巻き込んでいくこともできます。
「掲載事例」で検索した動画をチェック
「どういうアウトプットをするべきか」というものはイメージしづらいと思いますが、この動画集が参考になります。
当社に相談に来る方は何らかの課題や目標に対する現状のギャップ等を持っていることがほとんどです。将来自分たちがこのように取り上げられたと想定し、このように今課題をクリアしているというストーリーを作るためにどうしたら良いかを考えると、分かりやすいでしょう。
そうすると自然と、今だけではなく将来こうなっていたいということが考えやすくなります。また過去の情報についても分かりやすく引き出せると思います。
その他にもお客さんにインタビューしているものがあります。このチャンネルは穴場で良い情報が転がっているように思います。
他社のストーリーはなかなか聞けない
なかなかこのような他社さんのストーリーは聞く機会がありません。
異業種であれば懇親会なんかの中で話したり、あるいは元々仲の良い経営者同士で話したりということはあるでしょうが、そうでない限り知らない人にいきなりそんな話はしませんよね。事業戦略で機密事項でもあるわけですから。そういう貴重な話を知ることができます。
お客様から見ると、法人はまさに人です。特にBtoCでは、どんな企業なのかという点については人に相対するような感覚で見られていると思ってください。
BtoBでも、法人について知りたいことというのは、人について知りたいことと同じだと思います。誰か個人に仕事を頼む際に、その人がどんな人なのか、今まで何をしてきたのか、将来どういうことをしたいのかということを知りたがりますよね。
それが法人に対してもそうだということです。私も人とお目にかかった際にそのあたりは気になるので、必ず聞いてしまいます。
また、こういう動画を作りますというタスクを設定しても良いのかもしれません。自分たちの会社をどう見せるかという観点で言うと、ストーリー性を出すことの重要性は以前にもお話ししましたが、その一つの参考事例としてこの動画集が役に立ちます。
そして他社がどういう気持ちでこれまで商売をしてきたのか、ということが分かります。もちろん成功した方の生存バイアスがかかっているものが多いですし、人前で話に多少お化粧されているかもしれませんが、小さい会社も含めたインタビューが多いので生々しい話が聞けます。
特に経営者の方は「自分も頑張ろう」という刺激をもらえるのではないでしょうか。本当は当社としてもこういうものをサービスとして提供しなくてはと思っています。横のつながり、コミュニティーをうまく作っていけたらと思います。
まとめ
経営者だけではなく従業員の方も、経済産業省MITIチャンネルの掲載事例をぜひ見ていただけるといろいろな刺激になると思います。ビジネスの根幹の部分、自社に対しいてどういうイメージを持つか、周囲にどう発信していくか、ということを整理する良いきっかけになるでしょう。
それができた後は、HP上でそれが第三者にうまく説明できているのかを考えます。もしできていなければ、HPの見せ方を根本的に変える必要があるかもしれません。
そういうテイストをきちんと含むページを作っていくと、自社が欲しているお客様が来ますし、求人にも良い影響がありますし、働く人々の足並みもそろいます。ストーリーをうまく使っていってください。