ホームページなどに載せるコンテンツは非常に重要です。なぜなら、インターネット上でメッセージを伝える手段のほとんどは、ほとんどコンテンツ経由だからです。そもそもコンテンツとは情報を伝えるための入れ物ですので、当然といえば当然かも知れません。
そのため、コンテンツの品質はビジネス上の成果に直結します。
なぜなら、たくさんの直接的な競合や間接的な競合が存在し、それを比較検討する習慣と文化、それを行いやすいハードウェア環境が整い、買い手の比較検討が激しくなっているからです。
なのでいかにして「伝えたいことを受け取ってもらうか」「自社の良い所を素直に理解してもらうか」が重要になっています。買い手は情報に溺れており、しかもネット上の情報はある程度売り手側の「色がついている」ものだと思っています(昔は頼みの綱であったQandAサイトやレビューサイトも、いまやサクラの温床です)
一昔前のように、例えば自然検索なら買い手が「検索して上の方にあるコンテンツしか読まず」「あまり内容についても他と吟味するということを行わず」といった状況ではない、そして「そもそも競合が少ない」ので比較検討がなされなかった、そんな時代と今は違います。
と、コンテンツという情報伝達媒体の品質が、成果に直結する時代になりました。
それでは、いったい自社のコンテンツが良いのか悪いのかはどうやって判断すればよいのでしょうか。そして判断は自分たちでできるものなのか、他社に依頼すべきものなのでしょうか。
これについて、ContentMarketingInstitute(CMI)に参考になる記事がありましたのでご紹介します。
元記事はこちらです、ぜひご覧ください。
→ The Best 9 Analytics to Help with Content Audits :
https://contentmarketinginstitute.com/2015/08/analytics-content-audits/
では早速ご紹介していきます。
いつもどおり引用(blockquote)で明示されていない部分は当方のコメントです。
コンテンツの評価を自分たちで行うか、外部のプロに頼むか?
まず最初にここからです。自分たちで評価を行うかどうかです。
元記事では、どっちにもいいところ悪いところあるけれどもトータルで言えば外部に頼んだほうがいいんじゃないのか、という立ち位置です。
具体的には
自分自身でコンテンツ調査をするマイナス面は、時間がかかるということです。難易度も高いです。ライティングスキルも必要です(調査の基本はライティングの上手、下手を分けることです)。そして良くないSEOやサイトの各種エラーについて基本的な知識を知っている必要があります。
(中略)
コンテンツ調査のスキルを持つ会社を選ぶのがいいでしょう。時間を節約出来るだけでなく、より良い結果が得られるからです。なぜなら、彼らの専門知識はあなたのそれよりも優れているからです。
と書かれています。
これについて── 確かに外部のプロフェッショナルを使ったほうが効率が良くなります。数をこなすことによる工数的な効率と能率、そしてナレッジがあるからです。
ただ、それに対して私として思うのは「やはりある程度は自社で改善のサイクル回せる仕組みを作ったほうが良い」ということです。
なぜか。それは、今の時代やはり自分たちである程度の品質のコンテンツを世に出せるようにしていかないと、また、修正できるようにしていかないと、良いコミュニケーションをお客さんと取ることは難しいのではないかと思うからです。いちいち外部にチェック依頼を投げていたら中小・小規模事業主のようなフットワークの軽さも一つの売りである企業にとっては死活問題になります。
とはいえ、手におえないような判断をしなければいけないことがあるのも事実です。
とすれば、やはり全てプロに任せるのが良いのでしょうか?
では、具体的にどうすればいいのか?
これは元記事関係なく完全に私の主観ですが
- 作る際のチェックシートを整備し、流れを見える化してチェック体制を作り品質の底上げ
- リリース後にチェックするスパンと指標を決めておき、それを必ずチェックする
- 分かる問題点は自分たちで改善のサイクルを回す
- 定期的にプロフェッショナルのチェックを受ける
が良いのではないかと思います。
要は役割分担です。
コンサル会員の方むけのニュースレターで、以前にジョハリの窓に例えて説明した部分です。
端的に言えば「ある程度は自分たちで運用」し
「はみ出た部分を専門家にパスして新たな視点なども取り入れる」
です。これが最良だというのが現在の私としてのイメージです。
どこをその分岐点とするかは、その時々で変わります。それは難易度の問題です。
ただ、ある一定を超えたら相談すればいい、と考えるのが大事です。数をこなしマーケティングスキルが付いて行けば、その一定のラインはどんどん高くなっていきます(最終的にはコンサルからの卒業となりますね)
この辺りのガイドとしては以下のリソースが元記事で紹介されています。
- Mozの step-by-step guide(英語)
- Quick Sproutの 「コンテンツ調査をあなたのサイトにどのように実施するか」(英語)
- Bufferの「完全なコンテンツ調査」とスプレッドシートテンプレート(英語)
- この著者の「Googleよりも早くコンテンツ調査をする方法」(英語)
- Copybloggerの 「チェックリスト形式のコンテンツ調査ガイド」(英語)
いずれまとめていければと思いますがひとまず手の内は明かしておきたいと。
コンテンツ評価・調査を依頼する会社を選ぶとしたら、その時のポイント
どういう所に頼むにしても、コンテンツの評価を依頼する際にはこの3つのポイントに注意すべしと元記事では述べられています。それは
- 経験:全てのコンテンツ調査は異なりますし、そのサイトのターゲット層や調査対象となるコンテンツの範囲によって決まります。調査の際はコピーライターが属する会社を探しましょう。優れたライターはあなたのサイトのコンテンツの良し悪しの見分け方を知っています
- 紹介:その企業の既存客の何人かに、その会社やプロセスや結果がどのようであったかを聞いてみましょう。もし顧客リストや連絡先が簡単に手に入らなかったら、その会社は世間に認められていないので、やめたほうがいいでしょう。
- 方法手法:技術的なエラーはツールで工数をかけずにあぶり出し、エキスパートであるコピーライターやマーケターはより深い部分をマニュアルで診断しているか
ということです。簡単にまとめると「ライターは大事、顧客に聞け、大事な所以外は効率化しているか」ですね。これはコンテンツに関するエージェンシーに関わらないことだなと思います。
これ以外に私として、皆さんに見ていただきたいのは…
やっぱり「その会社のコンテンツ」だと思うんですね。コンテンツ活用については、企業によって捉え方が結構違います。PRに近いようなものもあれば、インバウンド的なものもあります。
そもそもコンテンツを出していない会社は論外として、出しているコンテンツの内容や方向性、自分たちがどう感じたかなどは、大事なポイントです。共感できないものとは付き合えないですよね。
終わりに
Webコンテンツの評価はどう行うべきか、というタイトルで、まず役割分担をすべきという内容と、その上で手に負えない部分を選ぶ基準をご紹介しました。
企業がWebを活用する1つの大きな大きなポイントが自社で、買い手にアプローチできるコンテンツを企画し制作できる(制作自体は外に出しても良いが検収はできないといけない)かどうかです。
ここは、他社に任せると不安定な商売になります。自社で少なくとも発注と検収を行えるように、中期的程度の目線で計画していただくことを、強くお勧め致します。
本当にいち早くはじめていただきたい部分です。毎日機会損失が発生していると考えるところかなと思います。