配信日:2011年11月24日
こんにちは、中山陽平@WEB戦略ラウンドナップです。
寒い日が続きますが、日が当たっていれば暖かいですね。
太陽が沈む時間があるというのは大切です。
無くならないと、そのうち重要さが忘れられてしまいます。
さて今回は、検索エンジン界隈の話です。
先日正式に米国Yahoo!SiteExplorerが終了しました。
サイトももう見ることができません。APIももちろん動いていません。
▼Yahoo! Site Explorer
http://siteexplorer.search.yahoo.com/index.php
いずれ終了すること自体は昔から公式にアナウンサれていました。
また、今年7月にも今年後半には終えるというアナウンスがありました。
なので、予測はされていたことなのですが、やはり波紋が広がっています。
これにはどう対処していけばいいのでしょうか?
そしてそもそも、何が問題になっているのでしょうか?
もくじ
今回の内容をサマライズすると
- YSEが使えなくなったことで競合調査ができなくなった
- 代わりとしてはSEOmozなどの外部ツールを使うしか無い
- そもそも競合調査をしたことがなければ、是非してみてください
- APIを使うともっと便利ですよ!
です。
Yahoo! SIte Explorerが優れていたこと
Yahoo!としてはBing Web Mastertoolでデータを見られるようにする。
だからそっちで見てくれ、という姿勢です。
自サイトのバックリンクデータは引き続き見られるのだから、それでいいじゃないか、と思われるかもしれません。
確かに、自サイトだけ見ている人はいいんですね。
ただ、問題なのは競合他社の調査に使っていた場合です。
この時Bingは代替手段になりません。
Bingは、WebMasterToolからしか被リンク(バックリンク)を見ることができません。
そしてWebMasterToolでそれを見るためには、そのサイトの管理者だと証明するステップが必要です。
そしてそれはもちろん本当に管理者じゃないと踏めないステップです。
YSE(YahooSiteExplorer)の何が良かったか?
それはは他社サイトでも、その情報を見ることができた点。
だから競合の調査に使えたんです。ここが大きな違いです。
競合調査ができない恐ろしさ
特定のキーワード、キーフレーズにおいて、
「自社の資源で上位表示できる・集客できるかどうか判断する」
ことは、とても重要なステップです。
他のサイトの競合調査ができないということは、ある市場に参入すべきかどうかの判断指標が1つ失われたということです。
それも大きな指標が。
市場調査についてはGoogleキーワードツールが使えますので、これで市場規模などは、うかがい知ることができます。
しかし、実際そのキーワードという「市場」で、どれくらいの競合がひしめいているのか、どれくらい強いのかということは、競合の調査ができなくなるとその精度は大きく下がります。
例えば今までは、そのキーワードでのトップサイトがどこからリンクされているかで、必要なリンク数が大ざっぱに把握できました。
また、リンク元のサイトでの紹介の仕方から戦略や戦術を読み取ることができました。
キーマンであったりキラーになるポイントを見つけることもできました。
それが全部できなくなります。
もう諦めるしか無いのか
ではもう諦めて、他のやり方を模索するしか無いのか、ないし今あるおかずで最適なご飯を作ることに熱中したほうがいいのか。
と言うと、まだ手段はあります。
それは、検索エンジンではなくそのマーケティング会社が出しているツールを使うことです。
最も有名なのは「SEOmoz」です、個人的にも使っていますが安定しています。
▼SEO Software. Simplified. | SEOmoz
http://www.seomoz.org/
この中の「OpenSiteExplorer」を使うことでバックリンクの調査を行うことができます。
YSEが出してくれなかったようなデータも出してくれます。
例えばリンクが画像なのかそうでないのか、nofollow設定されているのかドメイン単位だといくつなのか…など。
無料版でもそこそこ便利ですができればPRO版をオススメします。
それ以外には「MajesticSEO」なども有名です。
海外でメジャーなツールをまとめた記事を以前書きましたので、悩んでいる方はご覧下さい。
▼海外で使われているバックリンクチェックツール11+10選
http://www.7korobi8oki.com/mt/archives/2011/09/abroad-backlink-check-tool/
おすすめはAPIを使うこと
SEOmozが最も有名ですが、プログラムからアクセスできるAPIを提供してくれています。
なので、このAPIを叩くプログラムを組むと、自分好みに整形された情報を手に入れることができます。
APIについては以前まとめた記事があります。
興味のある方はぜひご覧ください。
#即席で当時作ったプログラムへのリンクも貼ってあります。
#スパム防止のため、このページかサイドバーから辿らないと
#アクセス出来ません、ご注意下さい。
▼「SEOmozまとめ」SEOmozAPIを使うとできること(1)
http://www.7korobi8oki.com/mt/archives/2011/01/seomoz-api-kaisetsu/
それ以外にもSEOmozに関しては5つくらい記事を書いていますので、ブログの「SEOmoz」カテゴリーをぜひご覧ください。
APIは本当に便利ですよ!
例えば、特定のキーワードに対して上位20社をリストアップ
それぞれについて
- タイトルとURLを抜き出し、キーワードがタイトルに入っているか視覚的に表示
- 外部リンク数、内部リンク数、nofollowリンクを別々に算出
- Page信頼度やDomain信頼度、mozRankやToolBarPageRankを表示
をワンボタンで出力できるようなものが、恐らくプログラマー経験のある方なら簡単にできるでしょう(私は独学なので結構大変でしたが…)
GoogleのVisualZationAPIと組み合わせて、直感的に分かるグラフィカルなものにしてもいいかもしれませんね。
▼Charts Gallery – Google Chart Tools – Google Code
http://code.google.com/intl/ja-JP/apis/chart/interactive/docs/gallery.html
毎日かかる時間工数と、ツールを使う工数を比べて、時間給ベースでいつペイするか計算してみてください。きっと思ったより早くペイするのではと。
なので、頼んで作ってもらってもいいと思います。
#有料ツールをご紹介することも出来なくはありません。
#その際はご一報下さい。
そしてそもそも競合調査をしていなかった方は、ぜひこれを機会にタスクに入れてみてくださいね。
終わりに
まとめると、
- YSEが使えなくなったことで競合調査ができなくなった
- 代わりとしてはSEOmozなどの外部ツールを使うしか無い
- そもそも競合調査をしたことがなければ、是非してみてください
- APIを使うともっと便利ですよ!
という内容でした。
サーチマーケティングにおいても、競合調査はとても大事です。
疑問点などがある方は、よろしければご連絡下さい。
返信はちょっと遅くなってしまうかもしれませんが、必ず致します。
では、本日は以上です。
またメールしますね。
追伸:
しかしYSE終了記事へのコメントを見ると、あぁ愛されていたんだなぁと感じます。いつかこんなものを作りたいものです。
▼Site Explorer Reminder
http://www.ysearchblog.com/2011/11/18/site-explorer-reminder/