中小企業はAIで強み強化と弱み克服どちらを先にやるべき?
AIを導入する際に、「強みを伸ばす」よりも「弱みを減らす」使い方を先にやったほうが、難易度が低く成果も出やすい理由と、その優先順位の考え方が分かります。
- フェーズ 気づき・目的整理
- 手法・手段 AI活用
- 施策範囲 サイト全体・情報設計
これからAIを導入して活用していきたいと考えていますが、「強みを伸ばすために使う」のと「弱みを減らすために使う」のでは、どちらを先に取り組むべきでしょうか?AI時代の優先順位の考え方を知りたいです。
AIをこれから活用しよう、導入しようという会社さんは、「どういうふうに使うべきか」で悩むことが多いと思います。そこでおすすめしたいのは、「自分たちの弱みを減らす方向」で使うことです。
AIを使って従業員の方々の能力を伸ばし、強みを増やしていこうと考えるケースも多いと思いますし、その方が楽しそうにも感じられます。ただ、実際には、強みを伸ばす方向よりも「弱みを減らす方向」に使うほうが、難易度が低く、成果も出やすいのです。
なぜかというと、AIが持っているさまざまな知識は、いろいろなところのベストプラクティス(=世の中で良いとされているやり方)を集めたようなものだからです。つまり、「平均値まで持っていく」「一定レベルまで底上げする」というところに強いのがAIです。
一方で、他社が持っていないような強い部分を作ったり、他にはない独自の強みを作ったりする領域については、AIはあまり知識を持っていませんし、突飛な発想ができるわけでもないので、あまり得意ではありません。
そのため、最初にAI活用に取り組むのであれば、特に成果を求められている場面では、「弱みを減らすため」に使うほうを優先することをおすすめします。まずはAIで弱みを減らして評価を得て、その過程でAIの扱いに慣れていきます。そのうえで、次のステップとして「強みを伸ばす」という、少し難易度の高い方向に取り組んでいく、という順番で考えるとよいでしょう。

