おはようございます、ラウンドナップWebコンサルティング中山です。
さて9月に入ってまたGoogleがコアアップデートを行いつつ、さらに被せるように別のアップデートをかけるなど、特にSEO会社の方は辛い日々になっているのではと思います。
前回のヘルプフルコンテンツアップデートの検証などと言っている場合では無いですね。まだ日本はコアアップデート以外のアップデートは対象外なので良いですが、英語圏は大変でしょう。
第342回:Helpful Content Updateとは何だったのか?真意の仮説と対策・傾向 – 中山陽平のWebコンサルPodcast
実際Twitterの有名所SEOerの方々は「分けて検証することは無理」などと、辛い状況を吐露されています。
私自身も例に漏れず、SEO会社ではありませんがSEO大事ですからね、中小・小規模事業者の方々にとって。検証や情報収集に追われております。
さておき、今回はタイトルの通り「コンテンツ」についての話題です。
目次
「武器」にならない&「資産」にもならない日は遠くない
その象徴としての言葉が「Content is King」です。聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
この言葉自体は、1996年にビルゲイツが未来のネットではコンテンツを売り買いする場所になるだろうくらいの文脈で言った言葉で、実はSEOもマーケティングも関係ありません。
恐らくCMI(Content Marketing Institute)等の媒体で取り上げられて再燃したのではと思います(検証していません) 実際、Googleがウェブの情報探索を支配するようになってから、コンテンツの重要性は右肩上がりでした。まさにKINGでしたし、Googleもユーザーもそれを求めていました。
なぜ、コンテンツは力を失ってしまうのか?
それは決して「バックリンクの時代に戻った」「ドメインの権威性には勝てない」と言った話ではありません。
そうではなく、コンテンツを持っているのが当たり前になり、及第点を取るのが当然、それ以上を頑張っても得られる効果が薄くなっていく、ということです。
そういう意味で「コンテンツisキング」の時代は終わり、「コンテンツisベース」ないし「コンテンツisフット(foot)」が適切になるのでは。
なぜかというと
- Webマーケティングに力を入れている会社はコンテンツを持つのが当たり前になっている
- ここ10年の間に各社、主要な顕在ニーズのあるキーワードに対して、コンテンツを作り続けてきた
- 上位サイトを分析してコンテンツを作るというやり方が多いため、全体としての完成度はどんどん上がっている
と言う状況があるから。結果として「検索してみたけれど、どこも似たようなことを書いている」状態になっています。
一昔前の、「1ページ目にまともなページが上がってこない」という状態から考えれば幸せです。
今でも同じ不満を持つ方もいると思いますが、今は「基本的にちゃんと見られるサイトがある」上で「イマイチ芯を食った内容が出てこない」という不満ですので、それは相当底上げされた上での悩みとも言えます。
そしてこの「基本的にちゃんと見られるサイトがある」というのが、結果としてコンテンツの力を失わせているんです。
例えるなら、どんなに良いコンテンツを武器として作っても、「これ位は当たり前」という鎧の防御力がそれ以上に上がっている状態です。
現場感としてもコンテンツは「武器」以前に「無いと戦いの舞台に立てないもの」に
これは現場感としてもひしひしと感じています。
コンテンツマーケティングなどと言われ始めた時代より前は、作り込んだコンテンツを出していけば、地域商圏企業であっても、全国レベルで集客できた物です(商売に繋がるかは別にして)
また、Webサイトを見た人が「知りたいことが全部先に書いてあってびっくりしたよ!それで決めた!と言われるようなケースも少なからずありました。
しかし、今は違います。
持っているのが当たり前、他との違い、たくさんの事例、わかりやすく図版等も入れた説明、分かりやすい動画…。
これは「作れば他より選ばれる可能性が高くなる」ものというよりは「無いと、そもそも相手にしてもらえない」という足切りとして機能するようになりました。
Googleは一貫して「コンテンツを頑張れ」しか言わない
そしてGoogleは完全にコンテンツ重視です。これは仕方ないとも言えます。「バックリンクが大事です」等とは言えないですよね。
また、Googleが優秀な検索エンジンであるためにも、良質な広告媒体をキープするためという観点でも、良いコンテンツがキープされていなければなりません。
ただ、やっぱりコンテンツ以外の所にリソースを積極的にかけづらいですよね(もちろん、順位操作を目的とした様々な行為を推奨しているわけではありません)
そして機械学習の時代が来て最適化のスピードが何十倍にもなった
とどめと言えるかは分かりませんが、その上で来たのが機械学習と文章生成AIです。このところPodcast等でも話題にしているAIライターが筆頭です。
あるいは、上位サイトをさらっと分析して、何を書くべきかなどをサジェストしてくれるツールの出現です。
これにより、最適化スピードのボトルネックになっていた上位ページの分析工数が、大きく削減されました。結果として「煮詰るスピード」が加速度的に上がりました。
そうなるとどうなるか…それは「どこも似たような内容が書いてある」状態であり「それすら無いサイトはそもそも露出できない(上位表示できない)」です。
こういった中で、コンテンツ網羅はただの通過点になりつつあります。
いやいや中小企業はまだまだ…と思われるかもしれませんが、時間の問題かと思います。
この世界を生き残るためにはどうしたら良いか?
では今後どうしたらいいのでしょうか?
それは「コンテンツで新規集客する」事の優先度を下げて、他の経路を強化することです。
コンテンツイズキング、かつ中小・小規模事業者がその恩恵にあずかれる時代はここ10年-15年ほどの一時的なトレンドだったと考えた方が良いです。
既に情報は「What」ではなく「Who」で判断されるようになっていますよね。
それは個人でも法人でも同じです。
気持ちを切り替えた方が良いです。
そうでなくても、いろいろ露出手段はありますよね。
従来のPR、オフライン広告、オフラインイベント、ソーシャルメディア、ライブイベント、ローカルメディア(ラジオやポッドキャスティング含む)等。
ウェブ広告はコンテンツとは違う領域にあるので、これはまた違うでしょう(データ量がキングになるので、それはそれで中小・小規模事業者の方々にはつらいかもしれませんが)
言いかえれば、以前のリアルな売り方がまた価値を持ってくるわけで、それでやってきたなら今のWeb活用と一緒にまたリアルにも力を入れれば、強いですよ!
そして、1度知ってもらえて信頼してもらえれば、興味を持ってもらえれば後は会社名などの指名検索で来てくれるので、コアアップデートなんてきにしなくてもよい状態になります。
まとめ
コンテンツは「持っていると強い」から「持っていないと足切り」という存在になりました。今後もその傾向は加速するでしょう。
その時代に備えて、自然検索以外の流入を得られるようにすると共に、オフラインに再度目を向けることをお勧めします。SEOが力を失うわけではないので両方使えるようにしていくと強いです。一貫性を持って…。
私の方ではオフラインチラシの添削や代理作成等もやっているので、悩まれたらお気軽に無料相談下さい。
では、またメールしますね。