ラウンドナップ・Webコンサルティングの中山です。
さて、頭の話題としてはSEOです。
先週後半からGoogleのコアアルゴリズムアップデートが始まっていますね。
従来どおり、2週間程度で完了のようです。ただ、今回6月だけでは終わらず、7月に続きをやるそうです。
こんな2段階アップデートが明言されたのは、正直初めてなので注視しております。
調整が後に行われて事実上、2段階的なことになっていることはありますが、公言は初めてです。
6月に上がっていても油断できませんね。もしかしたら、今までの調整を公に「コアアップデートは結果を見て調整する2段階構成です」と認めただけかもしれませんが…。
公式情報と信頼できる情報源として謙一さんのブログをぜひご覧ください。
- Google公式発表
https://twitter.com/searchliaison/status/1400220291922481152 - 【June 2021 Core Update】Google、今年最初のコア アップデートを実施。来月も第2弾あり
https://www.suzukikenichi.com/blog/google-will-release-june-2021-core-update-shortly/
うちで観測している範囲でも通常より変化が起きておりますが、まだ方向性は見えません。また、ローンチ完了までは色々動くのであまり途中段階で喜んだりあるいは焦ったりしないことをお勧めします。変なセールスも増えますし。
目次
今回のテーマ
- 今回のテーマ:倍速再生・10秒飛ばしの是非
- 近年の受け手は「幼稚化」「読解力低下」しているのか?
- マジョリティは「深く味わう」層ではない
- つまり、ターゲティングの問題
- 自分たちを「特殊」と思うとおかしくなる
重要:情報を血肉にしたいなら、時間をかけて向き合うべし
- ブログ更新を再開しました。
- 今週のWebinarのご案内
- 日刊情報ピックアップ
- おわりに:Twitterのスーパーフォローについて
今週のトピックス
今回のテーマ:倍速再生・10秒飛ばしの是非
ネット上で、コンテンツを倍速再生や10秒飛ばしで見ることについて、それはいかがなものかという指摘があったようです。その理由として「受け手の読解力低下」「幼稚化」などがあげられているようです。
しかしそれは適切な叫びでしょうか?コンテンツを作るという観点で、これは結構興味深い議論だと思います。
なので、そのコアの部分が何なのか、ビジネス的に読み解くとどうなのか、について今回は少し長いですが書いていきます。
まず、前提としてこの話は暗に、映画やドラマといった平たく言えば芸術系についての話と思って良いでしょう。ビジネス本などについては、対象外でしょう。
で、今回問題になっているのは何か?
それは「間を作る」など演出としてあえて隙間を作っているにもかかわらず、そこを無視して早回しで見ることに対して。作り手側の「表面的に吸収するのは、勘弁してくれよ!」という叫びなのだと思います。
近年の受け手は「幼稚化」「読解力低下」しているのか?
で、受け手・視聴者が「幼稚化」「読解力低下」しているかというと、それは捉え方が少々適切ではないと思うんですね。
それは、己の感情ベースで結論を先に作ってしまっているように思います。コンテンツ作りの際に気をつけないといけない項目の一つですね。自分の脳内バイアス。
私の感覚としては
- もともと、可能であれば自分のペースで吸収したい人はいた
- 今までそれを実現する方法が、あまりなかった(友達からあらすじ聞くくらいしか?)
- 今は、コンテンツとして作ってくれる人や、配信プラットフォーム側の機能追加で可能になった
- 結果、そういう人やその予備軍が、自分のペースでの情報吸収を行うようになり、更にその活動が顕在化して広まり始めた
です。一言でいえば「もともとやりたかった人が、できるようになったから、やっている。」のです。
マジョリティは「深く味わう」層ではない
そして、そのような人たちが世の中の多数派だと思うわけです。
作品を「深く味わう」ためではなく「話題に入るため」「情報としておさえておくため」「なんとなく気になるから」などのライトな理由で受け取っている人のほうが、もともと圧倒的に多いのでは?
本を買って満足して、読んだことない人はたくさんいますよね。それはそういうことですよね。触れたというバッヂや、話題に入る通行書がほしいだけ。そしてそれは今に始まったことではなく、目立たなかっただけで今までもそうだった。
今まで「きっちり味わってきた」層は倍速再生も10秒飛ばしもせず、昔の通り見てくれるでしょう。少なくとも私の周りはそうです。
なので、近年の視聴者が「幼稚化」「読解力低下」しているのだ!と捉えてしまうと、次のアクションがおかしくなると考えています。
人を責めても、相手が思った通りに動いてくれるわけではないですしね。
そもそも、芸術作品だろうがなんだろうが、吸収する理由は「その作品を深く味わう」以外にたくさんあって当然です。
これは、Webでコンテンツを使ってマーケティングを行なっていると、肌感として感じる部分でしょう。
自分の思ったような行動形態で、自分の情報を想定通りに吸収してくれて、望むアクションを起こしてくれる…なんて、めったにないです。
つまり、ターゲティングの問題
なので、作り手の方々はターゲットをどこにおくかを最初に考えないといけない、ですよね。下手したら倍速されるような層向けに作るのか、それとも深くダイブしてくれる層に向けて作るのか。
決めて作ったら、ターゲット以外の層の意見はあまり気にしなくて良いですよね。今回であれば、いわゆる「ライト層」が、飽きるとかつまらないとか言ったとしても無視しておけばいいのです。映画だってドラマだって商品ですから。
なのでこの問題のコアとしては
- 両方のターゲットを獲得したい!
- しかし、両方のターゲットの間には行動様式や目的に大きな溝がある
- そもそも、倍速OKなライト層向けには作っていなかった
- ライト層の動きが目立ってきて、なんだか自分たちのお客さんが変化しているように感じる、怖い、声を上げよう
という流れがあるのだと考えています。
ターゲット層の内部にはさまざまな濃淡や趣味趣向があるのに、なんとか少しでも広いターゲット向けにコンテンツを作ろうとして、うまくいかなくて、その理由を、受け手がわに押し付けているのが、この話の本質ではと思います。
自分たちを「特殊」と思うとおかしくなる
芸術だろうがなんだろうが「コンテンツ」「商品」だと考えると、すっきりと課題が見えてきます。
そしてこれはそのまま、自分たちの商品が売れないときに陥りがちなポイントにつながります。
結構やってしまいますよね「なんでわかってくれないのかな」「どう考えても競合よりうちの方が良いのに」「話せばこの違いがわかってくれるのにな」「うちの商売は特殊だから、わからないのかな」などの、買い手側に不満を押し付けてしまうケース。
この先には何も生まれません。そうではなく真摯に向き合って、必要な人に必要な価値を届ける方法を考えれば良いですよね?
重要:情報を血肉にしたいなら、時間をかけて向き合うべし
そしてここからがもう一つのポイントです。
とはいえ、何かのコンテンツから最大限の情報や気づきを引き出したいなら、ただ中身をさらうだけでは難しいでしょう。
なんでもそうですが、ただ一方的に浴びるだけでは、コントロールされているのとなんら変わりません。
- 泳いでいるつもりで流されていませんか?
- 大事なのはその情報に対してどう考えるかであり、その上で自分はどうするかです。
- これは文芸だろうがビジネス書だろうが変わりません。
私は、特に車内ではKindleで本を読み上げて読むことが多いです。ただ、結構細かく巻き戻したり、同じ章を何度も聞いたり、一時停止をしています。
何をしているかというと「自分がそこにいたら」と「追体験」しようとしています。
特にこの「自分だったら?」は大事です。先を読む前に、この状況なら自分だったらどうする?を考えて、そして比較しながら先に進める。読んだだけ、考える。
時間はかかりますが、大事な本や、いいなと思った映画やドキュメンタリーはこういう向き合い方をすると、得られるものが何倍にもなると思います。
今回は、そんな感じです。ぜひ、情報に溢れている今だからこそ、しっかり一つ一つを味わってみてはいかがでしょうか。
そんなことをこの話題から感じました。
Webinar最新回のご案内
第288回:Googleマップの機能追加から見える、中小企業が早めに着手すべきこととは?
今回は、5月18日に開催された開発者会議「Google I/O」で発表されたGoogleマップへの機能強化について。
具体的には「ライブビュー簡単利用」「混雑状況マップの提供」「急ブレーキを踏む内で済むルートを提案可能に」「より精細で現実に近い地図」そして、ユーザーの時間帯や状況に応じて表示する内容を変えるパーソナライズなどの機能について、
それが実装された先の未来についてと、それまでに準備しなければならない内容をお届けしています。
Get around and explore with 5 new Google Maps updates
https://blog.google/products/maps/five-maps-updates-io-2021/
配信はこちらから
YouTubeのみ動画です。バックグラウンド再生でどうぞ。
iTunes公式ディレクトリPodcast音声配信
https://podcasts.apple.com/jp/podcast/zhong-shan-yang-pingno-non/id750899892
GooglePodcast
http://bit.ly/google-podcast-jp
Spotify
https://open.spotify.com/show/0yBHyUelJHFtby5uD06UxU?si=fL7RT_T9RPivEu7cAjhqFA
YouTube
https://youtu.be/uspZ0t9NN5g
ほか「中山陽平 podcast」などで検索ください。
ブログでのテキストコンテンツ配信をはじめました
テキストコンテンツの配信を再開しました。新ためてうちのマーケの仕組みを見るとフロントが弱くなっていたため、強化します。既存のWebセミナーの内容を土台に、アップグレードしてほぼ描き下ろしています。ぜひどうぞ
- 【初心者むけ】SEO(自然検索)
経由集客を実店舗に例えるとどうなるか?
https://www.roundup-consulting.jp/post-13872/ - Web上の情報の「分かりやすさ」と「あなたに必要かどうか」
は全く関係がない
https://www.roundup-consulting.jp/post-13856/
お役に立てましたらSNSなどでシェアいただければ嬉しいです。
LINE@再開しました、ピックアップです
平日ほぼ日刊で、400文字に収まる範囲でニュースへの雑感をお送りしています。ぜひ。
登録はこちら → https://lin.ee/5NzoMnY
その中から最近のものをいくつか抜粋です。いいなと思ったら、ぜひ登録して頂きタイムリーにお受け取り下さい。過去のものも多分タイムラインから見られるのではと…。
[1] ドメインは使わなくなっても維持する覚悟が必要です。
2020年東京都知事選挙で使用されたドメインが22日に失効。
https://it.srad.jp/story/21/
国関連などの権威性のある団体はもちろん、
使わなくなったドメインは更新しなければ永久に消えると思ってい
消えません。
市場に放出されるだけです。具体的には、
なので、不用意にドメインを複数取らないほうが良いです。
使われていたドメインはバックリンクや運用実績があるので信頼性
また、
サブドメインやサブディレクトリで運用することをおすすめします
[2] “0円販売”で食品ロス抑止
月額会員制のECサイトがクラウドファンディング開始 – ITmedia NEWS
https://www.itmedia.co.jp/
興味深い取り組みではないでしょうか。
それを「ここで買えばロスを減らせる」
売れ残りの廃棄を減らせるというメリットと、
社会情勢を味方につけているという点でフードロス減らす側が勝ち
さておき、
[3] コンビニは物販以上にサービス授受の拠点となっていく。 コンビニ以外でも…?
Google Japan Blog: Google フォト の写真をセブン – イレブンで手軽にプリント
https://japan.googleblog.com/
今やコンビニのコピー機はコピー機という枠に収まっていません。
現在でもオフィス系のサービスやチケット発券、
コロナが収束した後は、
コンビニはその拠点となるでしょう。
ここに食い込めるかどうか、
書籍は最初の一歩にお勧めです
Amazonか大手書店で販売中です。
さて、この本は、企業のウェブ担当者・経営者などの方に伝えたい内容がメインです。
フリーランスでマーケターとしての腕を上げたい、SEOや広告のテクニックを学びたいという方向けの本ではありません。
Amazonだと中身が見られないので、そこだけ気にして頂けると、ミスマッチも少なくなるかなと思います。是非読まれた方はブログやAmazonなどでレビュー書いて頂ければ幸いです。
今後の配信コンテンツの方向性を決める上で、是非生の声を頂きたいです。
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終わりに
Twitter社が今度はスーパーフォロー機能なるものを追加す
これは、結構インパクトあるのではないかと思います。なぜなら、
しかし、有料メルマガスタンドも、
そこでTwitter、
というわけで、
いろいろなツールを言ったり来たりするのに、
それではまた、メールしますね。