地域商圏のビジネスを行っている方にとって、ローカル検索は、自然検索と同じかそれ以上に気になるのではないでしょうか。
PCはもちろんのこと、特にモバイルからの検索においてはマップの掲載面占有率は高く、集客力に直結します。しかし、SEOのメインストリームは自然検索。ローカル検索に関するSEO情報や試行錯誤の記録は、あまり公開されていません。
とは言え、私は地域商圏型ビジネスのお客さまが多いので、ローカル検索周りは避けては通れません。
また、質問も少なからず頂くので、少し大枠の情報をまとめたいと思います。
まず、いろいろ試した結果、私としては
- Googleマイビジネスの情報を、正しく、適切に設定するのは最低条件
- オーガニック検索の順位上昇施策を行っていると、自然とローカル検索も順位が上がる事が多い
- Googleがそのビジネスリスティングを、どんな概念や業種に結びつけているかが大事
という感触です。土台としてのGoogleマイビジネスの利用と整備。その上で、オーガニックの評価+Googleに対してビジネスの情報を伝えられるかどうか、です。
と、これだけだと、記事として気持ち悪いので、最新の記事ではありませんが昨年の11月に出た、ローカル検索の順位決定要因の記事をご紹介します。
ローカル検索において何を重視して取り組んでいけばいいのか、のヒントになれば幸いです。
LocalSEOGuideによるローカル検索の順位決定要因
以下は、海外のローカルSEOの有名サイトLocalSEOGuideが毎年出している、図です。
最も高い相関を示しているのは、頭抜けて自然検索の順位です。(あくまで推測なので、因果関係ではないです)
引用:Local SEO Ranking Factors Study 2017 – Local SEO Guide
https://www.localseoguide.com/guides/local-seo-ranking-factors/
端的に言えば、自然検索で上位にあるHPが指定されているビジネスリスティングは、ローカル検索でも上位にある傾向があります。
ローカル検索と自然検索は、切り離して考えられがちですが、ローカル検索でも「紹介して行ってみて満足できるリスティングを表示させたい」とGoogleは考えていると推測するのが自然ではないでしょうか。そうすると両者がリンクしていてもおかしくありません。
次点がレビュー周り
次いで
- 検索クエリの入ったレビューの数
- 検索している都市名の入ったレビューの数
- Googleマイビジネス上のレビューの数
などレビュー周りが続いていきます。レビューはLocalSEOGuideによれば全般的に重要性が高いとされています。
フェイクレビューなどがGoogleによって定期的にチェックされ削除されているあたり、Googleとしても重要だと考えていることは明らかです。
外部リンクも関係がある
自然検索と相関関係があるという事を考えると、URLに対してのリンク周りの情報が関係しているのは自然です。また、アンカーテキストに地域名やビジネス名が入っていることも重要です。
上記のグラフは、MajesticSEOとAhrefsのデータを両方項目として載せているので分かりづらいですが、アンカーテキストに地域名やビジネス名が入っているかどうか、が重要です。
とは言えビジネス名として不自然な詰め込み方をするのは、ガイドライン違反なのでお気をつけ下さい。
意外と強いオンページ要因
HP状の内部要因も強いという評価をされています。
Adwordsの品質スコアと同様に、ページ内でのキーワードの使い方やtitleタグも関連している可能性が高そうです。
実際これは、経験上関係があるように感じます。例えばどこかの支店のページが、LocalBusinessの構造化データも無く、画像中心のページだったりすると、マップ検索をしたときに、想定していたキーワードで表示されず、少しズレたキーワードででてくるようなことが起きます。
Googleはマイビジネスの情報だけではなく、リンク先のサイトなどから総合的に「どのクエリにふさわしいか」を判断しているのでは
また、Googleとして重要視しているなと思うのは、このビジネスリスティングがいったい何の商売なのか、どんなキーワードで上位に出すべきかというところです。
Googleマイビジネスで設定しているカテゴリーやビジネス名は、なんとでもなってしまうので、参考にこそすれ、100%をその情報で判断しているとは思いません。
従いまして、見込み客をローカル検索で集客するということを考える際には、
- いったいどんなクエリで上位に出したいかを考える
- 自分のビジネスがそれにふさわしいかを考える(ふさわしくなかったら1番に戻って、クエリを考え直す)
- 2番に沿ってGoogleマイビジネスの情報を構成する。無理のないかつ分かりやすいビジネス名にする
- 構造化データをリンクするHPには必ず設置し、整合性のある情報を入れる
- 内部リンクや、関連サイトからの外部リンクも合わせて整合性を取る
といった逆から考える方が結果に繋がりやすい、と思います。
Googleマイビジネスについては、どうしても「項目を埋めないと」「キーワードを取りあえずビジネス名に入れればいい」「他で使っている自社の紹介文を流用すればいい」後はレビューを集める位で野となれ山となれ、といった流れになりがちです。
そこで、Googleの意図を汲んでもう一歩踏み込んでもらい、HPとGMBの内容を合わせて考えることをお勧めします。
Googleマイビジネスのインサイトは結構しっかりしたデータが出ますので、効果測定もできます(一部用語的な混乱がありますが)
うまくやれば電話も結構鳴りますので、ぜひ目を向けて頂ければ幸いです。
中小企業・小規模事業者の方々に向けて、ウェブの活用やホームページの戦略などについてWebコンサルティング、施策代行実施などを行っている、株式会社ラウンドナップ代表取締役の中山陽平です。中小企業のWeb活用をサポートし、そこからの反響獲得を実現させています。→プロフィール詳細はこちらから