キャッチコピーの付け方のノウハウは、数十年前からさまざまに存在しています。
その中で、今最も必要とされているのは「タイトルの付け方」です。
なぜなら、コンテンツの海の中で目立つコンテンツを作らなければいけないからです。
ネット上では毎日200万ものブログ記事が作成され、2,940億ものメールが飛び交い、86万4000時間ものビデオがアップされているそうです(NBonlineより)
このコンテンツの洪水の中で、自分の記事に注目してもらうためには、タイトルは大きなポイントとなります。
※このブログの「保存版:戦略的コンテンツ制作」は「タイトル・見出し」についてもノウハウを載せていますので、そちらも合わせてご覧ください。
そこで今回は見出しについて、「面白いかつ、そのままノウハウとして応用できそうな2つの調査結果」をご紹介します。
具体的には
- 数字というものに対しての男女の反応の差
- 最上級などの修飾語の数に寄る、反応の変化
です。
タイトルの方向性によって、反応はどう変わるか?
今回ご紹介するのは、Moz(元SEOmoz)のYouMoz記事です。これは調査結果を元にしたある程度定量的なものです。再現性の期待できるものとして、有用かなと思います。
これは
- BuzzFeed, Huffington Post, the Conductor blog を対象として
- あらかじめ分類した5つのタイトル種別のどれが反応があるかを調査
- また、それぞれについて男女差も取った
- オマケとして、英語の大文字小文字の差など
について調べたものです。
記事はこちら。「5 Data Insights into the Headlines Readers Click – Moz」
5つのタイトル種別とは?
元記事の筆者が、よくあるパターンとして5つの分類を作りました。それは
- 普通(紅茶をもっと心地よく飲む方法)
- 質問形式(紅茶をもっと心地よく飲むためにはどうしたらいいのか?)
- ハウツー(紅茶をもっと心地よく飲むための入門書)
- ナンバー(紅茶をもっと心地よく飲むための30の方法)
- 読者に呼びかける(紅茶をもっと心地よく飲まなければいけないんだよ)
です。
そしてBuzzFeed, Huffington Post, the Conductor blog を対象として、その人気記事がどれに分類されるのかを集計しました。
その結果がこのグラフです。
これを見ると、圧倒的に「ナンバー」が多いですね。
これは日本でも同じかなと思います。具体的な数字が入っているものは、いろいろな意味で人を引きつけます。
それ以外は
- 読者への呼びかけが3位のハウツーと僅差
- 問いかけは、ノーマルよりも反応が悪い
この辺りは数字が大きく変わらないので、有意ではないかもしれませんが、問いかけ系は結構人を選ぶようです。
やはり数字は強いのだなぁと思わせる結果です。
調査1:男女で反応を比較してみると…
興味深いのはこれです。男女差です。それぞれ5つのタイトル種別について男女の反応の差を比較しているのですが、有意に変化が出ているのが「ナンバー」です。
女性のほうが随分と反応しやすいようです。それ以外のタイトルは、多少の差はあれど大きくは変わっていません。
なんとなく「数字」って男性の方が好むんじゃないの?という印象があったのですが(他意はないです)逆ですね。
調査2:「最上級表現」は、いくつつけるのがベスト?
日本語だと「最強の」「決定版」「今までにない」「完全な」などの、最上級表現、あるいは誇張気味の表現について、それがいくつ入っているのが、もっとも反応がいいのかという、なんとも言えない調査も行われています。
結論から言うと
- 1つだけが一番いい
- 2つ、3つ付けただけだと、むしろ付けない状態より悪化する
- 4つ付けると、付けない状態よりは良くなった
という結果でした。
ちなみにどんなサンプルだったかというと…
- [なし] 犬の躾をする27の方法
- [x1] 犬の躾を行うためののための最高の27の方法
- [x2] 犬の躾を行うための、今までの歴史の中で最高の27の方法
- [x3] 完璧な犬にしつけるための、今までの歴史の中で最高の27の方法
- [x4] 完璧な犬にしつけるための、今までの歴史の中で最高かつスマートな27の方法
ちょっとやり過ぎな感じがありますが…。
こういった表現が良いか悪いかについてはあまり興味はないのですが「中途半端に行うとむしろ反応が落ちる」というのは、興味深いなと思います。
4コ以上修飾した時に反応が戻ったのは、もしかしたらそこまでいくと「脳が無視する」のでは…とも思います(想像ですが)
まとめ
見出しについては、数字が好まれるというのはやはり「手に入る者が明確」「内容が想像しやすい」などが背景の人間心理としてあるのではと思います。
そう考えると、できるだけ「得られるものをタイトルにつける」ことは、ユーザーとしてはうれしいことだと考えるべきです。
ではどうやってそういうタイトルを作るのかというと、やはり「ピラミッド型でつける」のがおすすめです。積み上げて論理的に作られたタイトルがやはりお勧めです、なぜなら、タイトルが内容の要約の役割を果たしているからです。
作成したコンテンツを「等身大」で見せればいいのなら、これでいいはずです。とは言えマーケティングは良くも悪くもキレイ事ではないので、さまざまなテクニックやノウハウ、発想が必要ですね。
しかし、こういった「言語」に関するノウハウは、興味深いですね。また昔みたいに歴史学を勉強する時間でも作りたいなと思うところです。
見出しについては、こちらも
なのでこのブログの「保存版:戦略的コンテンツ制作」でも、「タイトル・見出し」のページに7つの記事を書いています。
その中では例えば
- 見出しを読んだ読者が、読むことによるメリットを感じてくれているか?
- 見出しに詳細情報を加えて、コンテンツに対する信頼度をもっと上昇させることはできないか?
- すでにそのテーマについて詳しい人の心も揺さぶることができるか
- その見出しを見たときに、あなたの見込み客はすぐにYESと言ってくれるか
- 見込み客に本文を読ませるために、もっとできることはないか?
これに応えられたら、表に出るべきコンテンツである、といったことを書いています。
よろしければご覧ください。
Photo by Robert Couse-Baker
中小企業・小規模事業者の方々に向けて、ウェブの活用やホームページの戦略などについてWebコンサルティング、施策代行実施などを行っている、株式会社ラウンドナップ代表取締役の中山陽平です。中小企業のWeb活用をサポートし、そこからの反響獲得を実現させています。→プロフィール詳細はこちらから