皆さんこんにちは、ラウンドナップコンサルティングの中山です。本日も中小企業や小規模事業者の方々に役立つウェブのトピックスなどをご紹介していきたいと思います。
さて、今回はテック系の人材について、その選び方や採用の仕方という話題をお届けしたいと思います。
Redditという有名なフォーラムがあるのですが、そこで「Googleなどの大きな企業」テックジャイアントみたいなイメージですかね「そこに勤めたいだけれどもどうしたらいいんだろう」という質問を投げたところ、なんとSEO界では有名なGoogleのサーチアドボケイトであるジョン・ミューラー氏から返信がつきました。びっくりですね。
さておき、「技術だけではなくて コミュニケーション能力をちゃんと磨いておいたほうがいいよ」といった示唆的な内容だなと感じたのでご紹介できればと思います。Search Engine Journalの記事(Google’s John Mueller Shares Advice For Getting A Job In Tech)からです。
採用する側としても、採用される側としても興味深いと感じました。
テック系の人材採用の際に中小企業は何を重視するべきか?
技術系の人材を採用する際に何が最も重要だと考えていますでしょうか?陥りがちなのが、とにかくスキルだという考え方です。特にテック人材採用が初めての場合スキルだけを見てしまいがちです。
しかし、実際にはスキルが高いだけではうまく成果を出せないケースが多い。私自身も昔、そういう観点で仕事をしていましたが「そうだよなぁ」と思います。
それでは、ジョン・ミューラー氏がどのように答えたのか。
彼は
「自分のスキルや知識を高いレベルに維持することはもちろん大切だが、それ以上にコミュニケーションの部分を重視しましょう」
と述べています。
実際のRedditスレッドはこちら
プラスして、業界の人脈を作ることも大事だよと言っています。それは悪い意味でのコネクションを作れということではなくて、人との関わり合いをちゃんと持った上で 仕事ができる人間にならないとダメだよっていう意味だと私は解釈しました。
コミュニケーション力を選定基準に入れて良い
要は、テック系の人材を採用する企業は、コミュニケーション能力「も」重視することが大切です。
また、採られる側もスキルだけでなく、コミュニケーション能力を磨くことが現場で成果を上げるためには必要だと考えておいた方が良いです。
コミュが苦手だからPGなるか!みたいに考えていると後悔すると思いますし、そういうことを言っているインフルエンサーからは距離を置いた方が良いです。
それで生きていけるのは、本当に尖って尖っているスキル持ちの人だけです。そしてそういう人は得てしてコミュニケーションスキル「も」高かったりするのですが…。
スキルはもちろん必要ですが、それだけではなく、チームとして働くために必要なコミュニケーション能力も大切。これは、職種や業界を問わず共通して言えることでしょう。
採用される側としては、自分のスキルや知識をアピールするだけでなく、どのようにチームで協力して仕事ができるか、また、相手と円滑なコミュニケーションが取れるかどうかをアピールすることが大切なんですよね。
採用側も、技術的なスキルだけでなく、コミュニケーション能力を評価することで、より良い人材を見つける可能性は高まります。
技術だけでは現場は動かない
コミュニケーション能力に優れた人材は、皆さんに合わせた会話をしてくれるし、皆さんの空気感を読み取ってコミュニケーションをとってくれます。そうしないと現場が動かないことを知っているし、現場が動かなければ自分の出来ることは極めて少ないということも知っているからです。また、シンプルに「人が好き」なの大事ですね。
IT業界で働く人の中には「一握り」ですが、自分たちの考え方が第一と思っている人がいます。もちろん、それはIT人材に限ったことではありません。
自分の「ベストプラクティス」や「考え方」を押し付けるよりも、周りとちゃんとコミュニケーションを取り、ニーズや要件を探り、どうしたら良いかを考えることが大切です。チームプレイをしないなら組織を作る必要性はないです。
学び続ける姿勢も重要
また、ジョン・ミュラー氏は、自分のスキルや知識を高いレベルに維持することはもちろん大切だが、それだけではなく、業界のトレンドや最新技術に常に目を向け、学び続ける姿勢も重要であると指摘しています。
不況期には、自分のスキルや知識を高めることが重要です。例えば、オープンソースのプロジェクトに参加することを氏は勧めています。
不況は長期化することが多く、1,2年間は業界で人と人との繋がりを作り、コネクションを強化することに専念すると良いでしょう。不況期には仕事を得ることが難しいため、好転期に向けた準備をすることが大切だと述べています。
オープンソースプロジェクトへのコミットがどれくらい日本で評価されるかは、判断が難しいですが様々な人と仕事をすることは、非常に多くの気づきが得られると、外部のパートナー的な仕事をしている私としても感じます。
やっぱり体験しないと分からない、その場所にいないと分からないことが世の中「ほとんど」なんです。コタツの中から分かることはそう多くはありません。私は割と本気でファミレスで仕事しているネコ給仕ロボットみたいなものを自分の分身として各社に置いておけたら良いなと思ってます。
私の尊敬する某分野の方は各社に自分の分身を「育てる」ということをしています。これは相当レベルが高い試みで真似できる気がしませんが、企業にとってもスキルのある人材が誕生することになるので、素晴らしいですね。
結構泥臭い、ジョンミュラー氏のその他のアドバイス
氏はそれ以外にも
- 「勤めたい企業の募集職種に応じた面接のトレーニングをすることも重要です。どういうプロセスで面接が進むのか、どのような回答が求められるのかを知っておくことは、ストレスを軽減する上で大きな助けになる」
- 「同じポジションの人を見つけ、その会社がどのような方向性を持っているかを把握することも大切です。コーディング以外の能力も大事」
- 「採用はランダム性もあるため、1つの会社に落ちたりダメだったりしても、そんなに落ち込まなくていいよ」
- 「1つの会社にあまり居すぎず、いろいろなところでプロダクトを作っていれば、信頼度が上がり、自然と投資を食えるようになる」
など、なんというか泥臭いアドバイスも送っています。何となくGoogleということもあり特別な目で見てしまいがちですが(私だけか)採用・先行などで大事なことはどこも変わらないのだなと言う印象です。
ということで、職を求める人も、技術だけではなく、コミュニケーション能力も磨いておくことが大切だという内容を中心に、ジョンミュラー氏のアドバイスを紹介しました。フリーランスと企業勤め二足のわらじを履いていた私自身の経験からも納得できる内容でした。
むずかしいですよね、採用。
ひとつでも、ご参考になる内容があれば幸いです。
中小企業・小規模事業者の方々に向けて、ウェブの活用やホームページの戦略などについてWebコンサルティング、施策代行実施などを行っている、株式会社ラウンドナップ代表取締役の中山陽平です。中小企業のWeb活用をサポートし、そこからの反響獲得を実現させています。→プロフィール詳細はこちらから