コンテンツはなぜ重要か
今や、WEB戦略・WEBマーケティングにおいて「WEBコンテンツ」を作れるかどうかは非常に重要なスキルになりました。
例えば、集客の観点でも、コンテンツは重要です。なぜなら、大きな集客手段である検索エンジンは、検索者にとって「有益なコンテンツ」を検索結果の上位に出そうとするからです。誰の役にも立たないようなコンテンツでは、なかなか集客できないのです。
また、今はTwitterやFacebookといったSNS(ソーシャルメディア)の動きも見逃すことはできません。ソーシャルメディア上で話題になったサイトや商品・サービスは一気に認知度があがり、サイトへのアクセス数も増えます。この時もやはり重要なのは「コンテンツ」。ソーシャルメディア上で話題になるようなコンテンツが必要です。
見込み客育成の観点でも、コンテンツは重要です。なぜなら、お客さんは様々なコンテンツを吸収して、あなたの商品の質を判断したり競合との比較をしているからです。
目次
コンテンツとは何か?
コンテンツという言葉は漠然としてます。実際、明確に「これがコンテンツだ!」と決められるものではありません。
それではなんなのでしょうか。簡潔に言えば
「コンテンツは、WEB上でコミニュケーションする手段」
です。電話・メール・手紙・会話・チャット…そして、WEB上では主にコンテンツで私たちは相手と対話します。
特にビジネスの場合それは顕著です、殆どの場合「コンテンツ」を通じて、買い手と売り手はコミュニケーションを取ります。
コンテンツを通じないコミニュケーションは、電話問い合わせや問い合わせフォームなどくらいです。
今や買い手は様々なコンテンツを通じて、売り手の事を知り、競合他社との比較を行い、そして購買やサービスの申し込みなどに至ります。コンテンツを通じて、私たちはお客さんと繋がります。
コンテンツの品質=コミュニケーション力
コンテンツの質が悪かったら、自分たちが提供している商品やサービスの情報を、できるだけ正しく相手に伝えられていないとしたら、それは売り手としても買い手としても不幸せなことです。そして売上にもつながらないでしょう。情報を伝えるコンテンツの質が悪かったり、あまつさえ間違っていたり、さらには「コンテンツが存在しない」のなら、どんなに良い商品やサービスでも、その価値は相手には届きません。
コンテンツの品質は、現実世界で言うコミニュケーション力です。
ただコンテンツを作ればいいというものではない
従って、コンテンツを洗練させることは、すなわち、お客さんとのコミュニケーションを最適化するということです。
何も考えずに作られたコンテンツは、意味が無いどころかノイズになってコミュニケーションの邪魔をします。
リアルの世界のコミュニケーションを想像してみて下さい。「好きなタイミングで」「好きな事を」「好きなだけ」「好きな人に」話せば、それでコミュニケーションになるでしょうか。
…
ならないですよね。
WEBの世界でもそれは同じです。コンテンツも
- 「適切な内容を」
- 「適切なタイミングで」
- 「適切な相手に届ける」
少なくともこれを考えて作らなければなりません。
相手のことを考えて適切な「コンテンツ」を作ることが大事
そしてその前提として、
- ターゲットは誰で、どんなニーズやウォンツを抱えていているか把握し
- そのニーズやウォンツを満たしていくまでに、買い手はどんな思考のステップを踏んでいるかを理解
することが必要です。
マインドフローやコンセプトダイアグラムに通ずる部分です。
また、ターゲットとする買い手が「どんなコミニュケーションを普段しているのか」「どんな方法で情報を得ているのか」といった事を知ることで、自分たちの情報をうまく「見つけてもらう」というインバウンド・マーケティングにもつながっていきます。
相手のことをいかに考えきれるか。そして、これはビジネスですから、マーケティング的にお客さんのことをきちんと把握して、その上で適切な内容を、適切なタイミングで、適切な相手に届けられるか、ということが大事です。
「コンテンツが大事」なんて今に始まったことではないよね、という声に対して
コンテンツが大事ということは、決してここ最近始まったことではありません。インターネット黎明期からすでにコンテンツによって、見込み客を集めて育成し、販売に至らせるビジネスモデルを組んでいるところは、ありました。
前職、10年近く前から、私自身も完全インバウンドな集客に関わってきているので、それは実感として分かります。
しかし、Googleの変化や買い手のリテラシや購買行動の変化によって、過去の何十倍もコンテンツの重要性は高まっています。もっともっと見つめなくてはいけません。
「コンテンツ・マーケティング」「コンテンツ戦略」という言葉は適切か?
コンテンツ・マーケティングやコンテンツ戦略という言葉は、解釈が2つに別れる言葉です。
その主な原因は「コンテンツ・マーケティングやコンテンツ戦略」という言葉の曖昧さにあるのではと思っています。
- コンテンツを使ったマーケティングなんて昔からやられているじゃないか
- 何をやるにしても、コンテンツが介在するのは当たり前じゃないか
- コンテンツだけではどうしようもない、サーチマーケティングやソーシャル・マーケティングの様なものがあって、その中でコンテンツを使っているだけだろう
どれも、その通りだなと感じます。
2011年末「コンテンツ・マーケティング」という言葉がまだ日本で有名ではないころに、コンテンツの重要性がこれからはより増していくと思い、専門サイトを立ち上げました。その時も作りながら同じ事を思っていました。これは今に始まったことではないよね、と。
コンテンツはそれ単体では力を発揮しないので、例えばサーチマーケティングやソーシャルメディアマーケティング、メールマーケティングなどと同列に語るのはおかしいです。
また、コンテンツ戦略やコンテンツマーケティングはどうしても「流入メディア」を想起させてしまいます。
しかし、
- コンテンツの重要性はどんどん増していく
- 昔以上に「コンテンツ」そのものの作り方や使い方のノウハウが必要とされる
- 他の様々なマーケティングを横断する存在として、他のマーケティング手段とはある程度独立した形で「コンテンツ」のノウハウが蓄積されるべきでは
と思っています。
従いまして、「コンテンツ戦略」というより「戦略的コンテンツ制作」が需要だと思っています。
このノウハウ集もその思いでまとめています。
海外の動向は引き続きチェック
とは言え、海外での「content marketing」の検索数はどんどん伸びています。目の前の事実は事実として捉えるべきだと思っています。これからもチェックしていきます。
というわけで、コンテンツを作るにあたって、特定のマーケティング手段との辛味ではなく純粋に「WEBコンテンツ作成」のノウハウをまとめました。この連載がお役に立てば幸いです。
この章のコンテンツ
戦略的コンテンツとは何か?なぜ今コンテンツに注目しなければいけないのか。これからコンテンツ作成に取り組む方は、まず最初にここからお読み下さい。