こんにちは、ラウンドナップの中山です。
飲食店の月次業績報告などを見ておりますと、急回復していますね。概ね、ファミレスから焼き肉に居酒屋などまで、場が重要だった所は戻してきています。
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逆に、ファーストフードや弁当屋などテイクアウトメインだったところは落ち気味です。ただ、その辺は各社織り込み済みでしょう。早く安心して、昔のように外でいろいろとやりたいものですね。マスクはまだまだ顕在で、流石に暑いので遠慮無く外してよい空気になってもらいたい物です。
口元から浮かせて息を吐いた瞬間、楽になるのが分かります。そして、ずいぶん失った感覚である「外の臭い」を強く感じるのです。この2年3年を振り返ると、記憶が薄いのは「香り」がなかったからかも、しれませんね。
今回のトピックス
さて、今回注目したいのはこのニュースです。
直でWebの話ではないのですが、メルマガではあまりその辺を気にしない…というかWebだけに限ったノウハウって細かいネタばかりになって、ビジネスインパクトの面で限界があるので、正直あまりメルマガで扱うもんがないという事情もあります。
ロボ調理、1分でパスタ提供: 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO62115640Y2A620C2HE4A00/
「プロント」などを運営するプロントコーポレーション(東京・港)は、30日にパスタの調理をロボットで行う新業態「エビノスパゲッテイ」を東京駅前の丸ビル(東京・千代田)に開店する。ほぼ全ての調理作業をロボットが行うことで店舗運営を省人化し、提供速度も速める。将来の人手不足を想定し、少ない従業員でも出店できる業態を確立する。
有料記事なので、要点だけ箇条書きにします。
- 調理も戦場も機械で完結
- 人間なら3分かかる調理を1分程度で実現
- 狭い店舗でも活躍できるサイズの調理ロボ
IT系のこういう話になると「我々の仕事が奪われる」という文脈にすぐ飛びがちです。
実際、何もしなければ奪われる分野は多いでしょう。
しかし経営側として、そして従業員側としても、それを気にするのでは無く、「これをうまく使う」側に回ることが必要です。そうすればこの技術革新の成果を受け取れますし、違う形で職を維持することもできます。
というわけで、今回この辺りにアンテナをぜひ立てて頂きたく、少々Webの話からずれますが、取り扱っていきたいと思います。
端的には
「デジタル系に関する感受性と、試行錯誤の有無が、今後のデジタルやAIの良いとこ取りをできるかどうかに、非常に大きく影響しますよ」
という内容です。
この手の議論をシャットアウトしていると、どうなる?
「やっぱり人間の温かみが大事だ!ロボットなんて社会に受け入れられない!」
「AIとかシステムとか良く分からない!」
と、この議論をシャットアウトしていると、今後イバラの道を歩く可能性が高いです。
それでいいのは、後を継がせるつもりが無く、20年以内には年齢などの問題で、お店をたたむことになろうと思っているところだけです。
また、飲食に限りません。
今は分かりやすい飲食から入っているだけです。
しかし、定型業務があり、物理的に物を動かすところにはどこでも入っていくでしょう。
実際、物理的に物を動かさないところではIT系のツールやサービスが入って、事実上ロボットが自動化しています
日本の生産年齢人口は2050年には2020年の7割の5275万人になります。
30年予測で競争率1.5倍になるんですね、働き手獲得の倍率が。
しんどいですよね。
経営者には、Web/ITを「見る」力が必要になっている
「だからといってロボットではまだまだ…」と思われるかもしれません。
ただ、このプロントの記事にある通り、やることを絞ってあげれば充分動くんです。2022年の今でも。これに注目しないのは難しい。
日経トップリーダーやHarvardBusinessReview誌を読んでいると成功事例が色々出てきます。
そして、私のみたほとんどの事例が、企業規模に限らず
「苦手だけれど大事になることが見えている領域」
に果敢に取り組んでいるところです。
最初から得意だったところは少ないです。
特に日経トップリーダーは中小企業の事例多いですが、試行錯誤大前提です。
余談ですが、本当に、中小企業に限らないです、大企業でもとんでもないところありますから。
大企業だからうちではフォローしきれないと、知り合いを紹介したら大変なカオスになっている、某ジャンル最大手・インターナショナル企業があり、非常に申し訳ない気持ちです。トップ次第です本当に。申し訳ない。
話を戻します。
誤解を招きそうな表現になりますが、ロボットは使う側にとってはもの凄くありがたいわけです。
特に「教育コスト不要」「即戦力」「安定稼働」この3つ。
具体的に言えば
- 作業に慣れる時間がほぼゼロ、即稼働可能
- 24時間ブラック労働させられる
- 退職、体調不良のリスクがない
ロボットが作った物なんて、受け入れられるわけがないというのは
一昔前の「冷凍食品なんて美味しくない」の時代と同じです。
今どうなっていますか。セカンド冷凍庫がブームになっている様相です。
冷凍食品も進化して、普通にみなさん「美味しい」ですよね、私もそう思います。
フラットに見たとき、これが浸透していかない理由って、ないと思うんですね。
きちんと動向を追って、自分の業界ではどうなっていくか?
を考えなくてはなりません。
リアルでA/Bテストできる
また、チェーン店だとそのメリットは大きいでしょう。
なぜなら、データ分析できる仕組みとセットで入れれば、大量のデータが取れて、一気に横展開できるからです。
それは、売れ筋商品やクーポンを出すタイミング等な今やっているようなこともそうですが
出す物が平準化できるということは
「盛り付け方」「味つけ」「オマケ」「価格」
などを検証できるということ。
いわゆるA/Bテストをリアルで行える。
これは相当強いのではないでしょうか?
会員登録をスマホで行えば、Web上でのアプローチも視野に入ります。
導入費用は最初は高いだろうが、どんどん敷居は低くなる
当面は導入周りの費用が、そこそこ高いと思うので普及しないでしょう。
ただ、売れるとなればすぐです。恐らくサブスク型での提供になるでしょう。そもそもこれありきで店舗設計してオープンするようになるでしょう。人間の店長が3直か4直の3交代制で回す感じでしょうか。
家族総出で24時間営業を強いられているお店に比べたら、かなり人道的ではないでしょうか?
そしていずれこういったものは、最小構成はロボットのみ、大きな所では店舗そのもの自体をパッケージでサブスク的に提供してくるのではないでしょうか。
AmazonがAmazonGo店舗自体を外販したように(売れているかはさておき)全込み出店サービスが出てくる、フランチャイジー費用とセットになるなど、今の仕組みに寄り添ってきたら変わってきますよね。
…
と、今回の内容は以上です。
改めて見ても、いわゆるWebの話題ではないので自分でもどうしようかなと思うのですが、伝えたいので送ります。
国内メディアにしても海外メディアにしてもWebに絞ったネタは小粒な物が多いので、信頼できる有名所のニュースサイトを1-3つ押さえれば十分だと思います。
今後の行動計画のご参考になれば幸いです。
分かりづらい点があればお気軽にご相談下さい。