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「自社の存在価値を再定義」する事のWebマーケティング的な重要性

配信日:2023年6月12日
発行元:ラウンドナップ・Webコンサルティング 代表取締役 中山陽平
URL:https://roundup-inc.co.jp/

こんにちは、ラウンドナップWebコンサルティング中山です。梅雨に入りまして、しばらく同じような空模様が続きそうですね。梅雨明けは早く来て欲しいですが、そう簡単に1ヶ月半ワープするのも困ります。経営者あるあるではないかと。

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前書き:身の回りの現実を大事にするAppleと、ネットの向こうを大事にするMeta

さて、例に漏れずWWDCでAppleが発表した Vision Proが気になっていますが、同時にマークザッカーバーグが「Meta(旧Oculus)Questとは方向性が異なる」と発言したのが気になっています

競合製品なので、ポジショントークも入っているかと思いますが、ITmediaの記事によると

「メタバースとプレゼンスに対するわれわれのビジョンは基本的にソーシャルなものだ。人々が交流し、親密さを感じることに重点を置いている。対象的に、Appleが見せたデモはすべて、人が1人でソファに座っているものだった。」

という発言には「ん?」と思いました

私が、AppleのVisionProの動画を見て感じたのは「現実世界の拡張」であり、身の回りの世界との関わりを絶たないようにしながら、より広い範囲に人間の影響力を広げる人体拡張だったからです。

VRではなく、現実世界を移しながらその上に色々な物を載せる形、モニタに自分の顔が映る、リアルで横から話しかけられたらそこは現実世界が出る…などなど、それは決して「1人」ではなく、今の人間の関わりを維持していくべしという意思を感じます。

言いかえると、現実世界との交流を断ち切らないように配慮されている。

Meta(Oculus)はQuest3が発表されましたが、2までと路線は同じ「完全にどこかの世界に没入」型。ただこれ多くの人は「1人」で遊んでいます。VRChatとかやっている人は少数派ですし。

ザッカーバーグの先にある物が「ソーシャル」で「交流し親密を感じるもの」なのかというと、ちょっと疑問符がついています。私は身の回りも大事にしたい。

現実ベースの拡張を目指すAppleと、違う世界に転生したいMetaという方向性の違いがでているなと感じました。みなさんはどっちの船に乗りますか?

…と、前段が長すぎました。

Appleの価格は、お家芸的な「誰でも買えるコンセプトモデル」なので、そう考えると50万は驚く物ではないと思います。

3代くらい経って普及品がどうなるか、その辺りから実際の普及レベルが見えてくるでしょう。Proが取れたモデルが出たくらいに。

その辺りでアーリーアダプターの反応を見ながら事業として活用できるか考えるのが良いと思います。

メインテーマ:日経トップリーダーの良記事

さてメインテーマになります。この間届いた日経トップリーダー6月号に、ぜひ読んで頂きたい記事がありました。

→ 参照先:日経トップリーダー 2023年6月号 | 日経BPマーケティング

「特集1 アトツギ起業」全般的に興味深いです。特に岡山県のワークスマイルラボの代替わりの件です。

見出しにあるように「自社の存在価値を再定義」とあります。

この企業は、元々はOA・事務機器の販売でしたが代替わりの後「ワークスタイルを提案する企業」として自己定義を変えました。

そして顧客に提供する商品は有形物だけではなく、それを使っての働き方や社内規則、企業風土の変更、ITツール導入など。顧客に提供する価値を「事務機器」から「より良い働き方」に変えたと言うことが書いてあります。

現在は岡山市内だけでも1,000社以上の取引先、販路拡大を頑張らなくても自然と反響が来るという、とても良いサイクルです。

今回全般的に面白いので、1冊ぜひ(回し者ではありません、プロモーションは含みません)

簡単そうで、非常に難しい判断をした結果…脳内シミュレーション必須です

このケースは「自社の存在価値を再定義」といった言葉だけ見ると、難しくないと思われがちです。

しかし、実際に先代の状況、具体的にはリーマンショックで経営危機の中、それまでやってきた事業から離れていく勇気を持てない、並行で開発する余裕もない状況を想像してみて下さい。同じ判断ができるでしょうか。

この記事、良くある成功事例と違って、なんとかそこにこぎ着けた、先代とのぶつかり合いなど結構生っぽいところまで書かれているんですね。追体験をして頭の中でシミュレーションするのにとても良いと思います。

実際にその情景を想像してみると、どこで踏ん張ったのか、同じようにピボットする時自社に足りない物は何なのかが見えてきます。

私は「事例の追体験」として以前からお勧めしています。これは3年前くらいの音声セミナーです。

第203回:中小企業が押さえておきたいWebマーケティング「成功事例の読み方」
– 中山陽平の中小企業むけ実践WebコンサルティングPodcast

「どういうふうに読んでもらいたいかっていうと、「いきなりばーっと、何も考えずに読む」というのを、まずやめたほうがいいです。

そうではなくて、1行目を読むときに、まず頭の中を真っ白にして、この企業さんの中にいる気持ちになってみるんですね。

つまり自分がこの場面「あるいは歴史というものに、リアルタイムで立ち会っていたらどう思うかな、どういう判断をするかな、何が気になるかな、どういうところが問題になりそうかな、と考えてみる。

そういうことを考えながら、ゆっくりと読み進めていくことをお勧めします。」

そうしないと、事例の意図に誘導されてしまいます。

存在価値を再定義していくと、鷹の目線で自分たちの強さも見えてくる

そもそもOA機器導入をやっている会社さんって、地場で繋がりをかなり持っていることが多いんですよね。
しかも、長いお付き合いも多くお客さんの悩みも把握しやすい環境にある。 ただ、そういう「競争力の根源」って自分たちでは中々気付けないんです。 記事の中でもそのことに触れています。
これは「プロセス共有」をすることによる大きな価値です。
結果だけポンと渡されても、社内には何も残りません。売上が上がる謎の産業機器が置かれるが、操作方法も、調子が悪いときにどうしたらいいかも分からないような状態です。
しかし、その機器が組み上がって、なぜそれが効果を生むのかを横で見ていることで、制作物の向こうにある「意図」や「視座」が手に入ります
このワークスマイルラボさんの例でも、そうやって俯瞰して見直したことによって気付けたことを、新しい事業のベースにしています。
恐らく気づいた時に「そういえばうちのこれって、他にはない物だよな…」と思われたのではないでしょうか、想像ですが。

「うちには何も無いんです」からの脱却

みなさまのご相談を伺っていると「うちには何も無いんです」という方は決して少なくありません。

でも、お話伺っていくと、見つかったりするんですよね。あるいはそれをベースにして戦える武器を作れそうな「状況」ですとか。

ぜひ、頭の中を真っ白にしてご自身の事業をまっさらに見下ろしてみてはいかがでしょうか。きっと新たな気づきがあると思います。

ぜひ。

ちなみにこの「働き方」を変える事に興味がある方は結構多いのではと思います。ただ、やっぱりリアルで行ける範囲の会社でないと厳しいです。

東北地方であれば、良い会社さん(以前のうちのお客さまです)ご紹介できるのでよろしければご一報下さい。この記事のように、ショールームもありますし、OAからDXまでやっている会社さんです。

ではでは、メインテーマは以上です。

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