今回の話題は「音声コンテンツの未来」です。
Podcastをかれこれ10年くらいやっているせいか「音声コンテンツってこれから伸びるのか」「早めに手をつけて置いた方が良いのか」「どこからはじめたらいいのか」といったご質問も頂きます。
で、結論から言うと「ポジティブな意味で、メジャーにはならない」と思っています。
なので、それより前に
- 従来のテキスト系コンテンツ(画像も含む、画像の方が強いかもしれません)
- 動画コンテンツ
をしっかりやった方が良いです。
ただ、ポジティブな意味でと書いたとおり、音声には音声の納まるスペースがあります。
目次
Podcastや音声コンテンツは今後伸びていくのか?
コンテンツ種別は大きく3種類
コンテンツの種類は、古くは”Periodic table of contents” を出したOrbitmedia からスタートして、様々なところが独自のリストを出しています。
ちなみにそのOrbitmediaは10年ちょっと前にSlideShareや記事にしているのでよろしければご覧下さい。
私が当時入ってきたコンテンツマーケティングやインバウンドマーケティングの記事ばっかり追いかけていた時代です。
コンテンツマーケティングにおける”16の基本的手法”とは?
https://www.slideshare.net/YoheiNakayama/16-11576667
コンテンツマーケティングにおける”16の基本的手法”とは? from 陽平 中山
※10年以上前に作ったSlideshareなので懐かしいですね…ドメインも名前も全然違います…。まだ法人化してない時期ですね。
さておき、この時に既に16種類ありましたが、今はもっと多いですね。
ただ、特徴から考えると大別して3種類です。
それは「文字・画像」「動画」「音声」
いずれここにVRの没入感系コンテンツが入りそうですね。
後はモニタを舐めるのは嫌ですが、嗅覚味覚もいずれ加わるのかもしれませんが。
かんたんにこの3つの特徴をさらっていきます。
速度変化・再利用しやすい「文字・画像」が最も強い
この中で、もっとも強いのはやはりテキストでしょう。
特徴としては
- 吸収速度をコントロールできる
- 分かりづらいところは画像でカバーできる
- シェアや再利用がしやすい
- 距離感が遠いので、あまり警戒無く接することが出来る
が大きいですね。
こういった「入り口」として成立しやすい、言いかえればファンネルの広いところに置きやすいコンテンツはやはり幅広く使われるでしょうし、力を入れる価値があります。
動画は文字が苦手な人の受け皿かつ、情報量の多さが強み
続いて強いのは動画です。 文字はつらいが動画ならというケースは増えていますね。
その受け皿となるのは動画です。
そして動画は情報量が多いですね。
TVコンテンツやYouTubeなどがこれだけ強いのは、さまざまな情報をドカンと押し込めるからでしょう。
エンターテイメントに限らず、人間に好まれるコンテンツ形態です。 プロパガンダにも好んで使われたのは、その威力を示しています。
音声は…?
そして音声ですが、文字と動画と比べるといわゆる「スペック的に」優れているところは殆ど無いんですよね。
強いて言えば、耳だけで済ませる前提で作られているので”ながら視聴”に適していることでしょうか。
しかし、これにしてもYouTubeの動画コンテンツを基本的には耳で聞いて、気になったら画面を見るという視聴方法を採る人が結構いますので、独自の強みでは無い。
動画と同じように速度コントロールは限界があります。与えられる情報量は音声だけなので少ないです。文字のように心理的安全性を保てるような距離感の遠さもありません。
なので、メインコンテンツになる可能性は極めて低い。と考えるのが自然です。
TVの視聴者が徐々に減っていく中、じゃあラジオが盛り上がっているかというと、そうでもないですよね。
情報を与える、あるいは情報そのものをニーズとしてもらうならテキストか動画が主流になっていくと私は思っています。
では音声コンテンツは しぼんでいくのか…?
ではいらないのかというと、そうではないです。
収まるところがあります。
それは「距離感の近さ」と「外にバレづらい」と「想像力が勝手に働く」ことによる「超接近戦ファン型コンテンツ」です。
-
大概音声はイヤホンで聴かれますから、動画や文章と違って吸収していることが視覚化されない
-
これは、耳の側で声が聞こえるという距離感の近さと相まって、濃いユーザーに対しての濃いコンテンツとして有効
- ニッチなターゲットを狙う場合や、特定の価値観や生き方を目指す人にマッチする。そして人間1つや2つそういった物を持っている物
これはWhatではなくWhoが大事になる今の時代にも合っています。
…
ただ、そのように「ある程度ターゲティングをした上で」になるので、マスマーケティングを行うような商材や企業にとっては難しいんですよね。
好感度重視の芸能人CMを使うような所は難しい。かと言って、芸能人にPodcastやらせっても、それは芸能人ラジオをスポンサードしてるだけですから。
使い所は要注意ですね。
ただ、その様に特性を把握すれば使い所は多いです。既存のお客様向けでも良いでしょう。価値観や生き方などの定性的な情報を伝えるにもよいでしょう。
そういう形で音声コンテンツは使われていくと考えています。
なのでいわゆる王道では無く「Web活用を頑張りたい中小企業」という所に絞ってやっている弊社には合うのでずっと続けているんですね…。
バックナンバーHPからも聞けます。ぜひ。
まとめ
音声コンテンツは、消えることはありませんが主流にはならないでしょう。使い方と特性をきちんと押さえた上で活用すると、動画や文字には無い価値が出せます。その観点で検討してみてはいかがでしょうか。
Podcastを配信したいけれどもどうしたら…?と言う方はアドバイスできますのでお気軽にご相談下さい。この動画もよろしければどうぞ。
→Podcastの始め方・作り方とは?
そして、音声・動画コンテンツ作成と配信は今や想像以上に手軽だということ
音声なら予算はマイクに0.5万円〜1.5万円かければ十分では。他は静かな場所があれば充分です。編集も無料の物もありますしね。
では今回のメインの話題は以上です。