配信日:2023年4月28日
発行元:ラウンドナップ・Webコンサルティング 代表取締役 中山陽平
URL: https://roundup-inc.co.jp/
こんにちは、ラウンドナップWebコンサルティングの中山です。
GW前ですね!毎年思いますが「最大○連休」などと言いますが、それを取れるのはどれくらいいるのか…?
働いていれば、ほとんどが暦どおりか、むしろ繁忙期で仕事の可能性も…などと思う所です。
さておき気になったのは、新聞などでは感染症前に戻ったなどという記事もありつつ、TVでは「混むから控える」ような内容もあること。
どこに着眼するかという違いなので、どっちが間違っていると言うことではないのですが 「外に出ることに対するハードルがここ数年で上がった」 のは事実だと思うんですね。
そしてそれは言いかえると わざわざ来てくれる人は、特に解放された今年は「期待値が高い」ということ 。
期待値が高いというと、良いことのように思いますが「しくじると、反動が大きい 」 というセンシティブな状態とも言えます。
そこで 今回は、Webに限らずマーケティングで重要な「期待値コントロール」について、扱っていきたいと思います 。
目次
期待値が上がりやすい今のWeb界隈
まず、Web界隈全体として「期待値が上がりやすい」んですよね。それは売り手側、買い手側両方に要因があります。
特にSNS。SNSでの情報発信は、顧客がお店に来るきっかけを作る重要な要素ではありますが、リスクも大きいです。
売り手と買い手両方の作用で、 期待値上昇のスパイラル は生まれます。
どういうことかというと…
売り手としては、例えばInstagramなどで「見てもらいたい」「反応してもらいたい」ですよね。
そうすると、大なり小なり、写真を少しばかり整えたり、見せたいところだけアップしたりしますよね。 どれくらい「盛る」「隠す」かは人によると思いますが、 それは商売人としては自然だと思いますが、やってしまう。
買い手側も「得た情報でしか判断しない」
今の時代「盛ってるんだろうなぁ」とは思うでしょう。ただ、写真数枚、動画数秒数分で分かる事って、それほど多く無いですよね。
足りない部分があるわけです。補完したくなるわけです。
その部分はどうするのかと言えば、やっぱり買い手側の心理としては「良い感じに想像」してしまう。言いかえると「願望通りだということを無意識に期待する」
いろいろな人の投稿を見れば補正できる部分もある…と思われがちですがそうでもないです。 投稿する方も、盛る方向にバイアスがかかるからです。
なぜなら「行って見てがっかりした物」は人は投稿したくないからです。失敗したような物ですから。
そうではなく「凄いところ行った!」を投稿したいわけです。古い言い方をすれば「キラキラした物」を見せたいし、見る方も見たい。アルゴリズム的にも、出る。
基本的に「期待値が上がる方向に勾配がかかっている」ので、何もしなくても期待値「だけ」は自然と上がる、と考えておくことをお勧めします。
ハードとかサービスマンが入っているところがやるのは、スムーズだから絶対いいと思うんですよね
大手はだいたいやっているしちょっとしたことから始めてもらいやすいですし
複合機大手の活路が「中小企業IT支援」の理由 | ニュース・リポート https://t.co/pYSxh9FQGO
— 中山陽平|中小企業特化Webコンサルタント (株Roundup代表取締役) (@b_gone) January 10, 2023
期待を裏切られたときのマイナスは大きい
タイパタイパ言われるように「無駄な時間」を今の人は嫌います。Z世代に限らず。なので、期待外れなことに時間を使ったというのはかなりの「怨嗟」を生みます。
そのため 「期待値」が現実と乖離しているのは、とても危険な状態。
そしてこれを「自分が期待しすぎてたな」ではなく「期待外れじゃないか」と思ってしまうのが人間です。 なので、
- 等身大を伝えられるようにすることを、常に意識する
- 不得意なところ、自慢できないところも伝えておく
- アテンションを集めようとする意識が強すぎないか、第三者にチェックしてもらう
等をルールとして持っておくことをお勧めします。
では具体的にはどうすれば良いか?
ベタな部分もありますが、やはりこのあたりではないかと感じています。
1. 等身大・リアリティのある情報発信 :
お店の商品やサービスを美味しそうな写真や魅力的なキャッチコピーで紹介するのはいいことですが、実際に提供できる範囲でリアルな情報を発信する。きれいに撮り過ぎない。見せたくないところも、可能な範囲で見せる。(行列が出来ているとか、食べるスペースが狭いとか)
2. 宣伝ではなく、良いところも悪いところも知ってもらうという心 :
情報発信は、あくまで自分たちを「知ってもらう」ものとして。特にSNSは「買って欲しい人に自然と伝える道を作る」位の気持ちで。宣伝や販売の意識が強いと、インスタ的に言えば「空間の歪み」を生みます。
3. コミュニケーションを大切にする:
SNSは買い手とのコミュニケーションツール。言語を介さないものもあります。
良い所も悪いところも受け止めて、「お客さんと一緒にサービスを良くしていく」くらいの巻き込みの気持ちを持って。ただ、商売のコンセプトなど根っこまで他者に揺さぶられるのは良くないので注意を。
「等身大を見せる、その等身大を大きくできるようにする。」です。
意外と、素っ気ない感じで運営されているアカウントが、実際のレビュー含めて良い結果に繋がっていたりします。
期待してもらえないと来店してもらえませんが、 期待されすぎてしまうと非常に不安定な状態で来店 されることになり、 良い方向にも悪い方向にもお客さんの感情がぶれやすい です。
B2C系に限らずB2B系も、売りたいがために「盛る」ことは起きます。実際WebやSNSが無い時代でも、営業さんと制作や製造の間で喧嘩になるのは、同じ文脈ですよね。
等身大を見せる、その等身大を大きくできるようにする。
では今回は以上です。