配信日:2024年1月18日
発行元:ラウンドナップ・Webコンサルティング 代表取締役 中山陽平
こんばんは、ラウンドナップWebコンサルティングの中山です。一気に乾燥してきましたね。意図的に水分を取るようにしないとすぐカラカラになってしまうように思います。細菌やウィルスも水分があるとずいぶん動きづらいようなので、健康のためには湿度管理が大事だなと思うところです。(『もやしもん』読んでいる所なのでなおさら)
さて今回は、以前Podcastで扱った内容を別の角度で扱っていきます。
内容としては「AI生成時代の先を見据えて、コンテンツ戦略としては何を準備しておくべきか?」です。
Podcastでは以下のエピソードが近いです。
もちろん、このPodacstの書き起こしというわけではないので、合わせてこちらも聞いて頂くことをお勧めします。
第498回: AIの時代こそ「顧客からのダイレクトな情報取得」が勝負を決める – 中山陽平のWebコンサルティングPodcast
https://roundup-inc.co.jp/nakayama/podcasts/podcasts-15614/
AI生成時代の先を見据えて、コンテンツ戦略としては何を準備しておくべきか?
AIの偏差値は55-60?最大公約数コンテンツは簡単作成&没個性になる
センター試験点ではなく共通テストをAIに解かせた正答率から考えると、大体偏差値は55-60くらいではないか、という話があります。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2401/17/news105.html
これを低いとみるか高いとみるか意見は分かれますが、私としては「思ったより高いな」でした。
共通テストで使う能力が人間のチ的能力の全てではないので、あくまで補助線ですが、とはいえ得意な分野はAIは平均以上の力を発揮するのは「現時点で」すでに達成されているようです。
大学受験生の中での偏差値55ー60ってなかなかのものですよね。
※中山は私大しか受けていないのでセンターの事は良く分かっていません、間違っていたらすみません。
買い手側のコンテンツに対する見方が変わっていく
さて、そしてこれからこの偏差値は基本的にジワジワ上がっていくでしょう。どこまで行くのか?は未知数です。
しかしこの流れが進めば、以下の様な事態になると思われます
- キュレーションサイトがやっているような、網羅的コンテンツはAIで簡単に作れるようになる
- 結果、今の比較サイトのような「どこを見ても同じようなことが書いてある」状況が、主要な業界にも広がる
その結果買い手は
- コンテンツは大概AIが書いているんだろうと考えるようになる
- 良質そうなコンテンツを、むしろ避けるようになる
- とは言え、人間が書いていれば価値を感じてくれるわけではなく、AIの品質の上にどれだけ載せられているかで見極めるようになる
となるでしょう。
画像生成AIの流れを追うと未来が見える
なぜそう考えるかというと、画像生成AIがそうだったからです。
最初は凄い凄いと言われて、品質もどんどん上がっていき、良くも悪くも人間が書いたような物が作れるようになりました。
しかしその結果
- 優れているように見える画像について「AIじゃないか?」と疑うようになった
- AIが書くような「きれいな顔」は「マスピ顔」などと呼ばれ、価値が下がるようになった
- とは言え、AIじゃなければ価値が出るわけではなく、AIでもできないような何かを出せるかどうかが、重要となった
といった流れがありました。
コンテンツと画像で違うのは、必須の経済活動かどうか。
画像を観賞することは、基本的に必須の経済活動ではないため、極論AIを全部否定しても生きていけます。
ただ、我々が戦っている領域は「必要性がある」取引。
買い手側はAIが作った物と人間が作った物やそのハイブリッドが転がる中、なんとか「信頼できそうな」コンテンツを探して取引のきっかけを探すことになるでしょう。
ファーストパーティコンテンツの有無が勝負を決める
しかし、AIが作ったコンテンツは、極論どこの誰でも作れるわけですから、そこは比較対象にならない。
“コンテンツマーケティング” が暗黙の前提にしている概念の1つ
「よいコンテンツを出している会社は、よいサービスや商品を扱っていると感じるはず、だからコンテンツ頑張りましょう」
とはならないわけです。今でも微妙な気はしますが…。
AIで作ったポンだしコンテンツだと思われたら「負け」なんです。
そうなると、AIが得意な網羅性については「押さえている(と買い手が感じる)」ことが当たり前・必要条件となり、その上で「ここは他と違うな」「地に足がついているな」という定性的な印象を与えられるかが鍵になります。
そうするとそこで生きてくるのは、AIの後ろにあるLLMには入っていない、皆さんの目の前にしかない情報です。
お客さんとのやりとりで得られた情報、肌感覚、より深くお客さんの目線毎に突っ込んだ内容。これはニッチかつ情報量が少ないのでAIでは出せない可能性が高い。
また、内容的に他社がそのまま使えないケースも多いはず(お客さまの声など)
- こういった「ファーストパーティナレッジ」を集める仕組みを持っているか
- それをコンテンツとして結実させることができるか
この2つの有無が、今後のコンテンツ競争の1つのポイントになるはずです。
仕組みを作るしかない
今、そう言う仕組みがない、お客さんとの距離が遠い、フィードバックを現場で得られていない。あるいは現場のフィードバックがサービスや商品開発の現場と繋がっていない場合は、早期にケアすることをお勧めします。
現状でもその様な会社の場合、ネタが無くて、いわゆるキュレーションコンテンツみたいな物を出すことしかできないケースが多いですよね。
先行して進んでいる画像生成AIの流れを、テキストコンテンツも追っていく。私はそう思っています。
もう「頑張って網羅性のあるコンテンツを作る」能力は価値がなくなっていくのです。斜陽産業になるのです。
AIを活用できるようになることに加えて、このようなところを今年必ず押さえておくことをお勧めします。お悩みでしたらご相談ください。かかりつけ医になります。
…
また、このあたりをよりPodcastでは深掘りしていますので、ぜひお聞き下さい。
第498回: AIの時代こそ「顧客からのダイレクトな情報取得」が勝負を決める – 中山陽平のWebコンサルティングPodcast
https://roundup-inc.co.jp/nakayama/podcasts/podcasts-15614/
では以上です。