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「費用」だけで決めてしまうお客さんがいる理由

ml_bn_catch配信日:2012年2月28日

 

「判断基準の提供と、用語のズレを解消すれば、コンバージョン率は高確率でアップする」

おはようございます、中山陽平@海外WEB戦略です。

花粉が順調に飛んできてますね(^_^;)朝のコンタクトが辛いです…。

ところで、花粉症といえばこんなご経験はありませんか?もちろんマーケティングの話につながります。

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薬が選べない

この間、急ぎで点鼻薬が欲しくて、駅前のドラッグストアに行きました。

店に入ると、レジの斜め前、ちょっと奥まった所に特設のスペースがあって、そこにレゴブロックみたいに、いろいろな薬が並んでいました。

ちょっと圧倒されながら棚を見ていると、それぞれにちゃんとPOPがついていて

  • 新しい成分◯◯◯最大量配合
  • ◯◯と△△△でこんな人におすすめ!
  • 第3世代の新????が、こんな症状に…

などと、どれも魅力的な内容。

うーん…選べません。

そもそも花粉症に色々なタイプがあるのかもよくわからないですし、自分が何なのかも良くわかりません。

それに、POPに書いてある成分も、何がなんだか良くわかりません。新しいのが本当なのかも良くわかりません。

でも、それが可愛い字でパステルカラーの紙に書いてあったりすると、正直うーんとなってしまいます。

結局値段と、効きそうなデザインの箱のものを買っていって帰ります。

そうですね。

これって、花粉症の薬に限らないですよね。

そのまま、マーケティング全般に通じることです。

“なんで、こんないいものを売っているのに結局みんな値段だけ聞いてくるんだろう。うちは値段以上の価値を出しているのに。”

“値段だけで決めないで欲しいけれど今は不景気だし、しかたないかなぁ”

こんな声を聞くことは少なく有りません。

でも、もし商品が本当に優れているのなら。

それは、メッセージを出す順番が悪いだけかもしれません。

メッセージを出す順番が悪い?

買う人の頭の中を考えてみて下さい。マインドフローを考えてみて下さい。

順番はどうなっていますか?

例えば、甘いものを買いに来た時。

順番に追っていくと

  1. 甘いものを売っていそうな店を身近に探す
  2. 2件のコンビニと、1件のお菓子屋があった。どこにしよう。
  3. そんな特別なあれでもないし、入りやすいコンビニにしよう
  4. 発掘のために、いつもいかない方にしよう
  5. 店に入った、売り場はどこだろう
  6. あった、いろいろあるなぁ、あぁどうしよ
  7. あ、POPがある。この季節は動かないし太りやすいからカロリー控えめなドルチェがいい…と
  8. 確かに(お腹を触る)
  9. このプリンはカロリー控えめなのに、濃厚って書いてある、いいなぁ
  10. これって、作り方が新しいんだ、しかも男向け、これにしよう。
  11. 値段も手頃だし、よし買おう。10個。

といったイメージでしょうか。
※実話ではありません。決して。

このとき大事なのは、7番のところからです。

この時、お客さんはまだ、何を買おうか決めていません。アイディアがないのです。

というより、

「何を買うかという判断基準がない」

のです。

あれば、自分で決められます。今回なら7〜10番までを事前にテレビなどで知っていれば、まっしぐらにそこをすっ飛ばして買うはずです。

でも、今回はなかったんです。

そこで7番が効いてきます。

7番がなければ、結局

「なんとなくおいしそう」

「そこそこの価格と量」

あたりで決めていたのではないでしょうか?

言い換えると、大事なのは判断基準の提供を先に行うこと

つまり、何が大事なのかというと

「お客さんが判断を必要とする物を売る場合は、判断するための価値観、考え方を教えてあげる」

ことです。

花粉症の薬であれば、売り場の上の方に大きなボードがあって、

  • ◯◯◯な症状の人にはこのタイプ
  • ????な症状の人にはこのタイプ

などが書いてあったら、選びやすくなりませんか?

家電量販店では、すでにやられています。

特に、差が分かりづらいもの、例えば炊飯器では

  • IH圧力炊飯器:炊飯時間最短!
  • ガス炊飯器:美味しさは最高!
  • マイコン炊飯器:低価格!

といった、いわゆる「選び方」が書いてあることが多いです。

恐らく質問が多いんでしょうね。

これは、先ほどの

“なんで、こんないいものを売っているのに結局みんな値段だけ聞いてくるんだろう。うちは値段以上の価値を出しているのに。”

“値段だけで決めないで欲しいけれど今は不景気だし、しかたないかなぁ”

にも通じます。

商品が良い場合、という前提ですが、こういう場合、お客さんに

「何を基準にして他の製品と比較するか判断基準の提供を行えていない」

ことがとても多いです。

でもお客さんは、何かを選ばないといけない。

そうすると、結局花粉症の時の私のように

「なんとなく見た目と値段で決めてしまう」

んですよね。

価格は、分かりやすい。

だから、価格だけ聞かれるんです。

買う人は決して「価格を知りたい!」のではなく「価格くらいしか分からない!」のです。

不景気だからではありません。
※もちろん例外もあります。コモディティ化してしまったものなど。

価格だけを聞かれていたら、それはもう危険信号。

やりかたはいろいろありますが、

  • 比較用のコンテンツを作る
  • 比較用の資料を一緒に渡す
  • 価格と一緒にヒアリングを行う。あくまで売り込みのない専門家的な姿勢で。

などが一般的です。

WEBサイトからの集客をメーンにしているなら、ぜひコンテンツを作って下さい。

そしてそこへの誘導バナーを目立つ所に置いて下さい。

そのページのページビューが多く、ページの平均滞在時間が長くなれば、これはめっけものです。

ちなみに、そのページは暗黙に自社製品に流れるような内容にしてくださいね。

言葉は思っているものの3倍簡単に

そしてもう1つ大事な事。

それは、言葉をお客さんの使う言葉に合わせること。

最初の花粉症の話でもありましたが難しい言葉は全然受け入れてくれません。

ストレス無く、すっと入る言葉しか受け取ってくれません。

これは実際にユーザーテストをすることを最もおすすめします。

検索キーワードはお行儀のいい言葉になるので、生の言葉ではないです。

こちらの記事もご覧下さい。

▼売り手と買い手の意識のズレは用語のズレに出やすい
http://www.7korobi8oki.com/mt/archives/2008/08/post-27/?ref=ml

  • 相手の使っている言葉で
  • ユーザーがストレス無く分かるほど簡単に

することで、コンバージョンは上がります。

まとめ

大事な事、それは

  • 判断基準の提供を行う、「選び方」を教えてあげる
  • 教え方や伝え方は、あくまでターゲットの使っている用語、言葉で行う

です。

この観点で一度、サイトのコンテンツを見なおしてみて下さい、あるいは誰かに感想を言ってもらって下さい。

きっと発見があると思いますよ(^_^)

補足情報

ランディングページという観点ではぜひこちらの動画と記事をご覧下さい。

コンバージョンレートが上がるヒントです。

▼「初めてのお客さんとの接点」をページという「点」で捉えていませんか?
ITmedia オルタナティブ・ブログ
http://blogs.itmedia.co.jp/nakayama/2012/02/weblso-956c.html

▼中で使っている動画セミナー
http://www.youtube.com/watch?v=l8KGz4mGPpw

それでは、少々長くなりましたが本日は以上です。

最近は、独立した後の手続きに追われてます。いやはやてんやわんやです…

コンテンツを作るのがどうしても深夜になってしまい、悩ましいです。

そういえば、動画セミナー、試行錯誤しています。実際のセミナーより難しいです(笑)ぜひご意見ご感想くださいね。

励みになります。

また、セミナー依頼、日時時間次第ですがまだ受けたまわれます。よろしければ。

では、またメールしますね。

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