配信日:2012年7月17日
発行部数:850
みなさんこんにちは、
WEB戦略ラウンドナップの中山陽平です。
今回からご覧のようにHTMLメールでの配信をスタートしました。
ずっと、やろうやろうと引っ張っていましたが、ようやくバックエンドの仕組みやら何やらが落ち着きました。突貫でスタートです。
読みやすい・読みづらいなどご意見ご感想是非下さいね。このメールの返信でもSNS経由でも構いません(facebook・ChatWork)
皆さんによりよい情報を、お届けしたいという気持ちです(^_^)
インハウス化にまつわる誤解と、担当者が本当に必要なスキルとは?
「インハウス化」という言葉を、聞かれたことはあるでしょうか。
一般的には内製化のような意味で使われています。
WEB周りについて、外の会社に任せるのではなく、自社の中で行えるようにしようというものです。
具体的には
「SEO」や「SEM」「アクセス解析」「WEB制作」などは内部でも人材を育成したり雇ったりすれば、可能なはず。会社の中のことは会社の中の人間が最も良く知っているし、社内にノウハウを貯めることが自社の資産としても重要だ。
といった文脈でよく語られます。
確かにこれは、その通りだという部分もありますよね。
- 自社のビジネスについては、自社の人間が一番よく知っている
- 内製化してスキルを社内に貯めるべきだ。社内の人材育成を行うべきだ
これは、競争を勝ち抜いていく中で確実に必要な考え方です。
しかし、これは一歩間違えると「行き過ぎ」になってしまう危険性が非常に大きいんです。
実際「行き過ぎ」てしまって社内が疲弊してしまった、WEBマーケティングの状況が悪化してしまったという例も目の当たりにしています。
システムやデザインにたとえて考えると…
これは例えば「SEO」や「アクセス解析」を「デザイン」や「アプリ開発」に置き換えてみると問題が分かりやすくなります。
自社の商品やビジネスについては、自社が一番よく分かっているんだから、デザインは名刺からWEBサイトまで全部インハウス化できるようにするぞ。
うちが作りたいものや業界の知識は、うちの方がシステム開発会社より知っているのだから、インハウス化するぞ。
分かりやすくするために、極端にしました。しかしそれを差っ引いても、無茶に聞こえないでしょうか。
これが理想の姿なら、全ての会社は他の会社に頼らず全てを内製化しなければいけませんが、そうではないですよね。
あくまで「発注する際に、きちんと自社の要望を伝えられるようにすること、検収できるようになること」が大切です。
しかし、往々にして「インハウス化=完全内製化」と考えられているのが現状なんです。
そんな風に思っていない…本当でしょうか?
こう申し上げると「いやいやそんなこと思っていないよ、それは中山さんの勝手な思い込みだよ」という意見を頂きます。
しかし、こういうことはないでしょうか?
- デザインの勉強の大半がソフトの使い方と自分での制作で、そもそもの考え方の勉強や、デザイナーとの交流が生まれるようなイベントへの出席などが無い
- アクセス解析をやれといわれて、GoogleAnalyticsを見ているけれども、議論が社内だけで完結していて、外とのコミニュケーションが無い。数字のまとめだけをひたすらやっている。
- SEOについて書籍などを読んだりしながらスキルアップしているが、大きな躍進が無いまま「兼務」としてズルズルと続けている
これはやっている本人目線で書きましたが、上司の立場の方であれば、部下にこのような状態で任せて、ノウハウ蓄積だから仕方ないというように、納得していないでしょうか。
インハウス化は発注スキル強化、と考えるべき
先ほど箇条書きにした状況は、暗に「完全内製化」の方向を向いています。
Photshopの使い方なんて、自社の要望を伝えるためには大して重要ではありません、よね。
それより、たくさん良い物を見て、デザイナーとコミニュケーションを取って共通言語を使えるようになる方が大切。
アクセス解析も、GoogleAnalyticsとにらめっこする前に、例えばその数字と自社のどの部門が結びついているのかを理解させたり、あるいは何を変化させたらどこが変わるかをトライさせたり、アクションに繋がるアクセス解析のセミナーに行かせたり、そもそも統計学とは、を学ばせたり…必要なのはそういうこと。
大事なのは「ツールの使い方」ではなく「共通言語でのコミュニケーション」ですよね。
SEOも同じ。何がOKで何がリスキーなのか、どれくらいリスキーなのかを理解した上で、嗅覚を養わせることが大切です。怪しい営業や施策の提案に惑わされず、本当に必要な提案を受けられるようにするために。
無意識の枷を外しても良い時期に
恐らくITバブル時期のWEBマーケティング業界・WEB制作業界の反作用がまだ続いているのだと思います。
いろいろお金をかけてWEBサイトを作ったけれど、全然売り上げには繋がらなかった、と。その苦い記憶がそうさせるのではないでしょうか。Chatworkでの相談でもうかがった経験があります。
しかし、今や当時に比べてはるかに業界は洗練されています。優秀な外部の専門家は、かけたコスト以上の利益をもたらしてくれます。
自社内でインハウス化を考える場合は、とにかく「発注スキルを磨くためにどうしたらいいか」を考えてみて下さい。
発注スキルがあれば、外部のSEOやアナリスト、制作会社との意思疎通が円滑になり、結果の出やすいものが生まれます。
発注スキルを磨くために必要なこと
例えば、こんなことがおすすめです。
- 書籍を読んで、それを知らない人に説明できるようにする。勉強会を開かせる
- あるテーマに沿って解決案を自分で考えさせて、それを外部の詳しい人とディスカッションする(そのまま実際のビジネスに繋げられると良いですね)
- 成功事例を見てそれを分析させ、詳しい人とディスカッションさせる(デザインについては、良い物をひたすらに見させる)
- 大きなインパクトがない所から、何か自由に試させてみる。無ければ自分でサイトを立ち上げさせてみる
- 考え方、についての教材やセミナーに参加させる
小手先の作業は、そこにはまってしまう可能性がありますのでほどほどがいいかなと思います。また、社外に詳しい人が1人いると、かなり加速しました。
こういったことをして、自社の商売とWEBを繋げられるようにすること、それが本当のインハウス化に必要なことです。
ぜひ、こういったことをはじめてみてはいかがでしょうか。
おわりに
具体的な進め方についてはガイドブックでも書いているので、まだお持ちでなければ、ダウンロードして最初の方を見て頂くと、イメージがわきやすいのではと思います。
▼無料WEB解析ガイドブックダウンロード
今回、HTMLメールにしたら急に「公開」のイメージが強くなって、妙に肩肘張ってしまいました。テキストメールは「プライベート」な感じなので気楽だったのですが(笑)
ご意見ご感想頂ければ幸いです。
ではでは、またメールしますね。
追伸
最近家庭菜園にナスとキュウリを追加しました。追加したとたんに台風やら何やらの突風で、倒れるかと思ったんですが持ちこたえました(^_^;)
先日トマトが採れました、なんで自分で収穫するとあんなにおいしいんでしょうね〜!
そうだ、会員制のコンサルサービスを準備中です、今の世の中に合わせた低コストで高付加価値なサービスにしますので…またご連絡しますね!