第189回:フリーランスへの依頼がうまくいかないとき、発注内容をどう見直すか

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

フリーランスの方に仕事をお願いしてみたけれど、どうもうまくいかない。簡単な作業は頼めても、もう少し踏み込んだことになると、何をどう伝えればよいか分からない。そんな悩みはないでしょうか。

私は仕事を頼む側でもあり、以前はフリーランスとして受ける側でもありました。両方の立場から見て、依頼するときにぜひ考えておいてほしいのが、その仕事で何を得たいのか、ということです。

作ってほしいものと一緒に、何のために使うかを伝える

「トップページのバナーを作ってください」「こういう取材記事を書いてください」。仕事を頼むときには、そういう伝え方をすると思います。

ただ、それだけだと、作業の指定で止まってしまいます。バナーや記事を使って、最終的に何をしたいのか。そこまで伝わっているでしょうか。

何を作るかだけでなく、それによって何を達成したいのかを、依頼の中に入れてください。 「こういうことをしたいので、そのための記事をお願いしたい」という伝え方です。

もし考えている方法では費用が合わないなら、「ほかの方法はありますか」と相談もできます。作業名だけを渡すより、相手も持っている知識や経験を出しやすくなるんですね。

納品物を見て、よいかどうかを判断できるようにしておく

得たいものが曖昧なままだと、納品されたときにも困ります。

記事を頼んで、文章が届いた。ざっと読んだところ、まともな文章には見える。だから「これでOKです」と受け取り、ホームページに載せてみる。その後どうなればよいのかは、よく分からない。

これでは、形はできたけれど商売にはあまり役立っていない、ということになりかねません。依頼された方にとっても、どこへ力を注げばよいかが分からないままです。

何を得たいかが決まっているからこそ、届いたものが目的に合っているかを判断できます。 もう少し直してほしいのか、この内容で進めてよいのかを考えるためにも、依頼する前のイメージが必要なんです。

文章として整っていることと、自分たちの目的に合っていることは、同じではありません。そこで何を見たいのかを、自社でも考えておきたいですね。

発注や検収を担える人を社内でどう育てるかは、第534回:外部パートナーと協力し、社内にノウハウを残すでもお伝えしています。人が見つからないときこそ、会社に残す力を考えておきたいところです。

継続して頼むなら、結果を共有して次の仕事につなげる

例えば、定期的に記事を作り、三か月後にアクセスをこれくらい増やしたいと考えているとします。どんな反応を見たいかが決まっていれば、作った後のデータを共有できます。

それを見ながら、「次はこうしてみましょう」「この内容は、もう少し変えた方がよさそうですね」と話せます。相手の知見も、そのやり取りの中で出てくるわけです。

作って納品して終わりにせず、得られた結果を次の依頼へ返していく。 継続して一緒に取り組むなら、そういう進め方を考えてほしいと思います。

もちろん、相談や分析までお願いするなら、費用もそれに応じて変わります。ただ、安く形だけを作っても目的に役立たないのであれば、何をどこまで頼むかを考え直した方がよいですよね。

相手が社内の事情を察してくれることに頼りすぎない

経験のある方なら、話を聞きながら「今はこういう状況でしょうか」「それなら、こういうものが必要ではありませんか」と提案してくれることもあります。

ただ、それにも限界があります。オンラインや電話でのやり取りが中心で、現場を見る機会も、深く話す時間も限られていれば、分からないことは残ります。

その仕事が会社の中でどう位置付いていて、一年後や三年後に何を目指しているのか。普段の仕事を知っている皆さんだからこそ、伝えられることがあるはずです。

自社の状況や目的を言葉にして相手へ渡すことは、発注する側の仕事です。 相手の能力だけで埋めてもらおうとしない方が、持っている力を生かしてもらえます。

「それを先に教えてもらえていたら、違う形にできたのに」。そんなすれ違いは、受ける側にとっても残念なものです。早い段階で伝えられれば、お互いのやり直しも減らせます。

費用の相談も、得たいものをもとに進める

外へ頼むための予算が潤沢にあるとは限りません。特に小さな会社では、細かな仕事を必要なときに頼みたい、毎月一定額を払い続けるのは難しい、という場合もあると思います。

だからこそ、「自分たちはこれを得たいのですが、この方法で合っていますか」「この費用で、ここまでできますか」と聞けるようにしておきたいんですね。

提示された料金だけを見ず、その範囲で自分たちの求める仕事を頼めるかを確かめる。 何が欲しいかを考えていなければ、その相談もできません。

頼む内容を社内で整理できる担当者がいると、外の力も使いやすくなります。難しい場合には、担当者を育てることや、整理するところから支援を受けることも必要になるでしょう。

日々の仕事で「なぜこれをやるか」を考える

外へ仕事を頼む場面だけ、急に目的を考えようとしても難しいかもしれません。

目の前の作業をこなすだけになっていると、それが会社の何につながっているかを意識する機会が少なくなります。普段から「なぜこれをやるのか」「どのくらいを目指すのか」を考えていれば、その内容を依頼するときにも伝えられます。

私もコンサルティングでは、そうしたことを自然に意識していただけるよう、質問しながら話を進めています。

発注する力と、納品物を判断する力は、自分たちの業務と目的を理解するところから育ちます。 外注先を探すことだけでなく、社内での仕事の捉え方にも目を向けてほしいと思います。

まとめ:フリーランスへの依頼は、得たい結果から考える

バナーや記事を作ってもらうときには、それを何に使い、どういう結果を得たいかも伝えてください。目的が見えていれば、方法や費用を相談し、納品物が合っているかを判断しやすくなります。

自社で考えた目的を共有し、継続する仕事では結果も相手へ返す。 そのやり取りを通じて、外の方が持っている力を、一緒に生かしていきたいですね。

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