「今は、インターネットを使って商売をすることができる時代だ、だからうちもネットを使って商売を加速させるぞ!」と、鼻息荒く始めたものの、その思いも虚しく成功しないケースは少なからずあります。むしろ成功するケースの方が少ないかもしれません。
それはなぜなのでしょうか。
例えばですが
- 同じ業界で似たようなポジションにあるA社とB社が同じ時期にホームページを作成し、商売を始めた。
- そして1年間きちんと運用をした、同じようにですね。その結果、A社は毎日のようにホームページ経由の注文が入ってくるようになった。しかし、なぜかB社はさっぱり反応がない。
- なぜ違うのかとB社がA社に探りを入れるも、分からず、悩んでいるところに様々な電話営業が来て、片っ端からやっていっても、結局うまく行くというレベルには至らず、頭を抱えてしまう。
こんなケースは本当によくあります。
今回は、なぜそうなるのか?というところを過去の経験からお伝えできればと思います。
どうにも、うまくいかないなぁとお悩みの方はぜひご覧ください。
この質問にすぐ答えられるかどうかが、1つの分水嶺
うまくいかない原因はもちろん多々有ります。
見えないところのリソースが違ったのかもしれません。例えば人材ですとかコネクションですとか。あるいは、ほんとうに偶然インフルエンサーに当たったなどの「運」的な要素の場合もあります。
ビジネスなので、原因なんて一概には言えません。
ただ、経験上、以下が問題なケースが多いです。
「自社のマーケティングのやり方を考えたことがない」具体的には
「自社の商売をマーケティングの観点できちんと見つめられていない」
特に、起業後からがむしゃらに目標だけ見て走ってきたようなケースは、これが多いです。ずっと走りこんできたけど、いざ立ち止まらざるを得なくなった時に、走り出せなくなってしまったケースも、こういう原因が多いんですよね。
すると、自分がそうなっているのか、というのは気になる部分ですよね。
…
例えば以下の様な質問。これを聞いた時に、ささっと答えがでてきそうでしょうか。
- なぜあなたは、その商売を始めようと思ったのですか
- 何を実現したくて、その商売をやっているのでしょうか
- なぜ、他の店ではなくあなたの所で買うべきなのでしょうか
- どんな人があなたの商品を一番喜んでくれるのでしょうか
これにすぐ「◯◯◯だから」と返ってくるのなら、その考えをベースにホームページを運営していけば、成功するケースが多いと思います。
しかし、言いよどんでしまった場合は危険です。
あるいは「みんなが喜んでくれる」「なんとなく始めただけ」など、ぼやけたものしか浮かばないのも危険信号です。
なぜならそれは「自社の価値について、きちんと把握していないということ」だからです。
よく「コアバリュー」とか「バリュー・プロポジション」などいいますよね。それを把握してないということです。
…
そして、そうだとすると、ホームページ(ホームページ)に来た人にも、そんな風にしか、あなたの会社のことは伝えられていないかもしれません。
なぜなら、書き手が思いつかないことを読み手が受け取れるはずはないからです。行間だって読んでくれません。書き手が「このくらいは、書かないでも伝わるだろ」と思っていることの「90%は伝わっていない」と考えるべきです。
例えば私の場合
「ラウンドナップ・Webコンサルティング」というサービスをやっております。このサービスについて、先ほどの質問に即して答えさせていただきますと
- 大企業や人材のいる中小企業以外の、WEBを活用できていない中小企業にWEB活用をしてビジネスを加速させたかった
- インターネットを活用して、売上などを増大させるため、また、そのノウハウを社内にインストールするため
- 450社50業種の中小企業専門の実績があるので、結果を出しやすい、話が通じやすい
- 本業が忙しい、人材不足などでWEBに手を付けられなかったが、そろそろ着手しなければ…と悩んでいる企業さま
こんな感じになります。
実はこの回答は、半年前はちょっとちがったはずで、さらに一年前はもっと違いました。いろいろなお客様と触れ合いながら、変わってきています。
お客さんに良さを分かってもらうなら、まず自分たちが理解していないといけない
お客さんは「察する」ことはありません。
同じようなサービスや商品が山のようにある中で、あえてあなたのサービスを深堀りしてくれることは、ないと考えるべきです。
少なくとも、期待すると悲しい目にあいます。
「なんで、ウチの良さが伝わらないんだろう…」というのは単純に「伝えられていないから」が答えです。
あるいは「その良さを分かってくれる人が、あまりに少なすぎる or ネットを見ない人たち」と言うケースも有ります。
…
どちらにしても、先ほどの4つの質問に、会社全体としてきちんと一人ひとりが答えられるといいですね。トップダウンだけだと反発もありますし、お客さんと接している現場の意見は重要なので、定期的に見なおすことも大事です。
まず自社で自分たちのことを把握していなければ、お客さんにそれを伝えることは出来ません。
先ほどの4項目はホームページでニーズの高いコンテンツ(キラーコンテンツ)
先ほどの
- なぜあなたは、その商売を始めようと思ったのですか
- 何を実現したくて、その商売をやっているのでしょうか
- なぜ、他の店ではなくあなたの所で買うべきなのでしょうか
- どんな人があなたの商品を一番喜んでくれるのでしょうか
これは、最後の4つめ以外は、そのままコンテンツになります。具体的には
- サービス誕生秘話
- 代表者ご挨拶、スタッフからのご挨拶
- 弊社が選ばれる理由、などの判断基準コンテンツ
- ペルソナ設定(これはコンテンツではないですが大事です)
です。
どんなサービスでも、今「会社概要」なんかよく読まれてますよね。
あれは、「どんなサービス」かもさながら「何でこの会社はこのサービスをやっているのか?」ですとか「代表は何でこのサービスをやってるのか、どんな思いがあるのか」といった「誰が、なんで?」という部分に、買い手はとても興味があるからです。
結論:ぜひ、行ってみていただきたいこと
なので、
- 会社概要が、ただのパンフレット的な内容の場合は、すぐに見なおして下さい。お客さんが求めているのは、資本金でも取引先でも所属団体でもなく、「誰が」「何で」このサービスをやっているか。です。
- 特にB2Cなら「サービス誕生秘話」は有効です。嫌味なく伝えられます。
- 代表者ご挨拶は必須です。熱い思いを長くても全然問題ないので、書き綴って下さい、ただし「お客さんの目線」を忘れずに
- 「誰しもが買う」商品は、日用品以外ではほとんどありません、ターゲットは必ず絞り込んでみてください。
こういったことを、ぜひ行ってみて下さい。
また、自社の良い所(スイートスポット)を定期的に見直す仕組みを作ってみてください。
大きなことは出来なくても、それを元にメインビジュアルやLPのキャッチを変えるだけでも、効果は出ます。出ました。
…
商売をやっていると、どうしても「何でお客さんは分かってくれないんだろう」と思ってしまいがちです。
しかしそれは「分かってもらえるようにしていないから」なのです。
その上で、ではどうしたら「分かってもらえるか」あるいは根本的に「分かってもらえるような差別化ポイントを作らなければ」ということを考えてみることをお勧めします。
これで一気にリアルもネットもセールスがうまくいくケースは多いです。
ぜひ。
中小企業・小規模事業者の方々に向けて、ウェブの活用やホームページの戦略などについてWebコンサルティング、施策代行実施などを行っている、株式会社ラウンドナップ代表取締役の中山陽平です。中小企業のWeb活用をサポートし、そこからの反響獲得を実現させています。→プロフィール詳細はこちらから