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HP改善失敗の2大要因は「改善が定義されていない」「CV数だけ見ている」だと考える理由

Web活用の基本

ホームページ経由で問合せなどの成果を得たい、だけれどもなかなか成果が出ない…ということは、どんなサイトでも一度は経験することです。

どうしたら成果につながるか。これは一言でいえるものではない難しい問題です。

そんな時、まず最初に行うべきことはなにか?どこから始めるのが効果的なのでしょうか?

今回はそんな内容です。

結論から言えば、失敗する原因を突き詰めていくと以下の2つに当たることが多いです。

  • 「改善が定義されていない、及び計測可能になっていない」
  • 「CV数だけ見ていて、最終的にお金になるところまで見ていない」

具体的なところを続けます。

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大前提:そもそも、改善とは。

そもそも「改善」とはなんでしょうか?この共通認識を持っておくことが、何気に大事です。

では「改善」とはなんでしょうか。それは、以下の図をご覧ください。

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この図で「ギャップ」と書いてある部分が「改善すべき」部分です。

つまり、改善というのは、「目標」と「現実」のギャップを埋める作業、です。

色々な考え方は有ると思いますが、今まで考えたことがなかった…という方は、この考え方を持っていただくといいかなと思います。

「目標」を決め、「現実」を把握することが必要

そして、このギャップを

  • 誰が埋めるのか
  • いつまでに埋めるのか
  • どれくらいのリソース(人的・資金的)をかけていいのか

というところを考えることで、はじめて、「じゃあ具体的に何ができる?何をする?」を考えることができます。

これはつまり、改善を行うためには

  • 明確な目標値があり(コンバージョン数か、商談数か、アクセス数か…)
  • 現状、どのような状況にあるかの正確な把握

の2つがないといけないということです。

そのために「売上数値」「経営目標」などの情報がWEB担当者も必ず必要であり、そして現状の把握のために「アクセス解析」などを入れてデータを取ることが必要なんです。

解析ツールを入れるのは「現状を正確に把握する」ためです。

「改善」「目標」「現状」を共有する

「改善」「目標」「現状」の3つを決め、チーム内で共有しておくだけで、チームにまとまりが出たり、方向性が自然と一致したり、無駄な施策を行わなくなります。なぜなら、目線と足並みが揃うからです。

決めないと、何をするべきか決められない

例えば「目標」について意外と多いのが例えば

  • とにかく1件でもいいからホームページ経由でお問合せを取ろう
  • 1人/月でできる範囲で、できるだけアクセス数を上げてね
  • 目標はざっくり30〜50くらいかな

といった、「ひとまず」「なんとなく」「根拠なく」決められているパターン。

これは、良くありません。

なぜならWEBにおいて改善できること、新たにできることは、星の数ほどあるからです。

その中から、どれを行ってどれを「行わない」のか。それは、「目標」とそして「現状」がないと適切に決められません

適当な数字は適当な結果しか生まない」です。経験値としてそうです。

「目標」「現状」を決め、「改善」を見える化

自分でやる場合でもチームに任せる場合でも、このような数字をまず決めるところから始めることをオススメします。

そこで初めて、意味のある、現実的な改善案が産まれる素地ができます。

いきなり「とにかくやってみよう」とテクニック論に入る前に、まずはこの辺りを享有して、足並みを揃えてみてはいかがでしょうか。全体のパフォーマンスは大きく変わります。

CVやCVRだけを見ていると、セクショナリズムが加速する。

重要な指標としてよく出てくるものの1つが、CVR(コンバージョンレート)です。

コンバージョンとはもともと「転換」のことで、マーケティングにおいて、お客さんのステージが変わること、転換することを「コンバージョンした」ということから始まっています。

例えば、何だかサイトにただアクセスしてくるだけの人だったのが、メルマガに登録してくれた。あるいは、メルマガに登録してくれていた人が、実際に商品を買ってくれた、など「表面張力を打ち破って、コップから水があふれた瞬間」です。

大事な瞬間であるが故「いかにコンバージョンレートを改善するか?」というように、重要指標として扱われることが非常に多いですね。

ただ、ともすればそれは「コンバージョンレート偏重に陥いる危険性をはらんでいます。

マーケティングは、セールスプロセスの中のスタート地点に過ぎない

160_F_2403799_kn2VNPngvWPeOHW2VOmWt064JgwgHAほんとうに見なければいけないのは、転換する割合ではなく、その先にあるもの。それはいわゆる売上や利益です。

特に利益ですね。しかも、マーケティングやセールスを行なっている部署の中で持っている数字ではなく、

「最終的に会社にとってどれだけのプラスになっているの」

という数字です。

なぜ、そこまで追いかけなければいけないかというと、それは

「マーケティング・セールス部門のやることは、
往々にしてその後ろに控えている業務に大きな影響を与えているから」

につきます。

マーケットインな商品開発が増えている今、マーケティングはバリューチェーンのかなり前に位置することが多いです。

マーケティングを行い、市場のニーズを吸い上げて、商品開発も行い、そしてその商品やサービスを実現するために後ろの人々が動いていく。こういう形がかなり多くを占めているかと思います。

入り口故に、後ろのバリューチェーンへのインパクトが大きい

そういう状況において、マーケティングやセールスがやることは非常にインパクトがあります。

従って例えば

  • セールスのやり方を変えた結果、客質・客層が変わり、商談の数は増えたが成約率は下がった
  • 商品性が変わった結果、バックのカスタマーサポート部門の不可が3割近く増えた
  • マーケティング部門にパワーが偏ってしまい、他のチームとの関係が悪化した、コミニュケーションロスが増えた

などなど、起きることがママあります。

こういった状況下で起こりやすいのが

  • 商談の数は増えたが成約数は変わらず、結果として人件費などだけが増えてむしろ利益が減った
  • 成約数も増えたが、サポートのコストが倍増し、トータルでは利益が減った
  • 成約数も増え、利益も増えたが、社内の雰囲気が変わってしまい、退職者も出始めた

などです。

インパクトが強いからこそ、全体を見る視野の広さが必要

こういった状況を避けるためにはとにかく「視野を広く持つ」ことが大切になります。

「うちのチームがこういうことをやると、こういう影響があるよな」「こうやって数字を作っていくと、あのへんの方々に迷惑がかかるかもしれないな」

こういった後ろの事を考える姿勢がないと、先ほどのような「問題」が起きてしまいがちだったりするんですよね。

どこかのチームが圧倒的に力を持っている会社というのは、組織体としては健全ではないと思っています。支えあっているわけですから。周りに対する感謝の念を忘れるとろくなことはないです。

それを考える切っ掛けになるのがROI、あるいはLTVの概念

ROI(投資対効果)、LTV(ライフタイムバリュー)をきちんと捉えることは、とても価値があります。

なぜなら、自然と「後ろのことも考える」きっかけになるからです。

  • ROIは、「自分のこの行いが、最終的に企業にどれだけの利益をもたらしているのか」を把握することに繋がります。
  • LTVは、「自分が一件売ることで、その何倍もの利益が期待できる、そうなっているのはなぜだろう」と考えることに繋がります。

CVR(コンバージョンレート)は、極論は「マーケティングチーム・セールスチームが指標として勝手に定めたタイミングにおける、パフォーマンス」にすぎないですよね。

トータルで見ると、先ほど上げた事例のように、もしかしたらマイナスになっている可能性もあるんです。

LTVについても、そもそもLTVが発生するというのはマーケティングチームというより、バックのサポートのおかげだったりします。

LTVは空から降ってくるものではないので、そこはきっちりバックの人々に対して感謝の気持を持つことが、フロントのマーケティングチームとしてはとても重要だと思っています。

頭からお尻までしっかり見てあげてください

160_F_26458568_3r7i4Tf75J3bPBN8dskcUMbuCTQmWZCPコンバージョンレートだけが指標になっている、あるいはCPAだけが指標になっている計画書を、少なからず見る機会がありますが、それだけではなくLTVや最終的なROIも指標に加えるべきです。

それによって「あれ、CVR上がってるのにROI落ちた」みたいなことに気づけるからです。セクショナリズムが蔓延するのを防ぐことができます。

チーム間を調整する役目の人、上司などはもちろん、実際の現場プレイヤーレベルでも、事業全体を見据えてその中で自分がやっていることがどのように全体に影響しているかを考える、これはぜひ行うべきじゃないかなと、最近とみに思います。

個人プレーでできることに限界はありますよね。

終わりに

自分たちだけで売上や商売が完結することはまれです。その後ろにたくさん働いている方がいて成り立っていっます。

それを忘れて、自分たちの成果としてわかりやすく都合の良いものだけを持ち出していると、うまくいきません。

評価は一時的に上がるかもしれませんが、いずれしっぺ返しを食らうでしょう。

そして、そもそもの「定義」「定量化」大事です。前に進んでいるのか知りたいのは経営者はもちろん現場のメンバーもそうです。是非今回の内容を元に足りない部分をフォローしてみてはいかがでしょうか。

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