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SEOは第一線では今どういうトピックスが議論されているのか?

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目次

今週のトピックス

金曜日に出せなかったことで、奇しくも11月最初のメルマガとなってしまいました。さてあっという間に2021年も後2ヶ月。

いや本当に、今年ってあっという間。特に夏前後の記憶がありません。まだ4月くらいのような気もしています。狐につままれたような気持ちです。

ちゃんと思い出して、良かったところと悪いところを再認識しなければいけません。

コロナの関係で、なし崩しだったり緊急対応だったりでトライされたと思います。ちゃんと一つ一つ吟味して、続ける物、そうでないもの、意味がある物ない物を再確認しないといけないですよね。

「コロナが落ち着いたから、それ以前に戻そう」

では、苦しみの中で血と汗と涙を受けて育った花や果実が実った土地を、何も収穫せず放置するような物です。

さて、今回は少し趣向を変えて

「今グローバルでSEOの話題っていうと、どんなニュースが取り扱われているの?」

というところをご紹介したいと思います。

こういったレベル感の話ができるかどうかが、業者選定の1つの基準になります。

SEOも、今と昔ではやることは全然違っています。昔ながらのテクニカルなものはほとんど話題になりません。テクニカル面で話題になるのは、インフラ的な部分だけですかね。

結局「お客さんに対して我々はどうあるべきか」「何を伝えるべきか」「どんな手段がよいか」といった、ビジネスの基本みたいな所から考える必要があるのが今です。検索エンジンをどう使うか、なんです。

というわけで、いくつか「今のグローバルなSEO業界」が話題にしている内容をご紹介します。

なんだこりゃ!な方もおられれば、昔からお付き合いのある方は、昔はこういう情報ばかり発信していたなこの人(私)という方もおられるかと思います。

こういう議論や思考の元で行わないと行けないのが今のSEO、特に企業にとってもSEOなのだということを、感じて頂けると嬉しいです。

 

トピックスは以下の3つです。

  1. Googleアルゴリズムで「順位を操作する目的の不自然なリンク」は無効化されるだけではなかった?
  2. Googleの品質評価者むけガイドラインに一部修正が入りました
  3. SEOに関する投資対効果(ROI)はどう考えるべきか?

ご質問系はこちらからどうぞ。また、メルマガでは書かない内容をLINE@では書いています。一期一会系です。

■ご感想・ご質問受付フォーム
https://roundup-inc.co.jp/posts/

【1】Googleアルゴリズムで「順位を操作する目的の不自然なリンク」は無効化されるだけではなかった?

Google’s Penguin Algorithm May Not Just Ignore Links, It May Target Whole Site
https://www.seroundtable.com/google-penguin-target-whole-site-32336.html

ペンギンアップデートという言葉は一般的かもしれません。「自作自演リンク」や「順位上昇を目的としたリンク作成」などに対して、それにペナルティを与えるアップデートでした。

ただ、今は「ペナルティを与える」のではなく「怪しいリンクは無効として扱っている」とGoogleは明言しています。

なぜかというと、逆手に取られることで、他人のサイトをペナルティに陥れる可能性がある、のが大きいのではと思います。いわゆるネガティブSEOです。詳しく知りたい方はうちのブログへ。

【基本】ネガティブSEOとは?その意味と方法と対策について
https://roundup-inc.co.jp/post-14007/

これは良いやり方だと思います。自分でやっていた場合は無駄になりますし、他人が攻撃しようとしてもマイナスにはならないので、やる意味がありません。

しかし、あまりにも多かったり、明らかなパターンがあると「サイトの信頼性を落とす」とGoogleのJohn Mueller氏が、11月29日の動画で述べています(→ https://youtu.be/mrKcjUn27bI )

引用しますと「Googleが 非常に強い怪しいパターン があるなと思ったら、アルゴリズムは 、ウェブサイトへの信頼性を下げて評価し、結果として露出の低下が見られるかもしれない」と言っています。

信頼性というとE-A-Tに響くでしょう。今や医療やら金融などのYMYL意外のさまざまなクエリ(キーワード)でも、E-A-Tは重要です。一部の業界の話ではありません。最終的には全てのクエリに関して重要になるのがEATです。

それに響く可能性があるとすると、またネガティブSEOやろうという人は増えるように思います。

なので、またやり出す人は増えるかもしれませんね…。実際結構大規模に怪しい物を作るとなると大変ですし、痕跡消すのも大変なのでバレそうですが。

それ系の取引がされてるマーケットプレイスの動きをチェックしておこうと思います。

どちらにせよ、月次程度での外部リンクチェックは、どの規模の企業も必要です。パクられていたり、逆に良い形で紹介してくれているページがあったりして、いろいろな発見があります。

【2】Googleの品質評価者むけガイドラインに一部修正が入りました

Googleが、検索結果が良い物かどうか評価する「クオリティレイター」向けに出しているガイドラインを1年ぶりに修正しました。

Googleの検索結果は完全にアルゴリズムで自己変化しているわけではなく、人間の評価もフィードバックとして受け入れて、より機械学習の精度を上げています。

なので、評価者(クオリティレイター)むけの判断基準が変わると、改訂されます。

今回1年ぶりの改訂です。Googleが考える「こうあって欲しい」の大きなヒントになるので、業界としては重要文書です。もともとはGoogleが間違って公開していて流出したのですが(別に開き直って公開しなくても、再度しまっておいても良かったように思うのですが)

英語しかありません、こちらです。検索すると日本語訳してくれているところもあるかなと思います。テクニカルな内容なので、あまりどこもブレが無いのではないでしょうか。

General Guidelines
https://static.googleusercontent.com/media/guidelines.raterhub.com/ja//searchqualityevaluatorguidelines.pdf

今回の変更点のポイントはいくつかの海外サイトで解説されています。

例えば、Search Engine Journal だとこちらです。

5 New Google Quality Rater Guidelines Updates & Why They Matter
https://www.searchenginejournal.com/quality-rater-guidelines-updates/424034/

知っておきたいポイントはこちらです。

  • 情報のEATがより重要とされるYMYL(Your Money your life)つまりは財産と健康にあたるコンテンツの範囲が拡大
  • レビューに関するガイドラインの中で、かつては「良いレビューの数」を良い評判の証拠として上げていましたが、レビューの詳細度や信頼性など、内容にまで踏み込むような書き方に
  • 個人の評判・信頼性に関するガイドラインに、経歴情報は良いソースになると明記
  • トピックスがYMYL系(言いかえればもうEAT支配領域)の場合塗装で無い場合で、ユーザーレビューの重み付けが違うという内容を追記
  • 誤った情報、誰かに害や苦しみを与えたりする情報に対して、より厳しく対応していく内容を追加

以下補足します。

「財産と健康にあたるコンテンツの範囲」は、具体的には

人種や民族的な出身、宗教、障害、年齢、国籍、退役軍人の地位、性的指向、性別、性同一性などの項目が追加され、「カースト、性別表現、移民ステータス、性/ジェンダー、重大な暴力事件の被害者とその親族、その他、制度的な差別や周縁化に関連する特性」などに関する情報

です。これもYMYLコンテンツとして見られるようになる(なっている)。

 

また、誤った情報、誰かに害や苦しみを与えたりする情報、具体的には

「ユーザーを誹謗中傷するウェブサイト、自殺や他殺の指示を含むコンテンツ」

そして

「侮辱的または非人間的なステレオタイプを含むコンテンツ、広く認められている事実によって容易に反論できる有害なコンテンツ、事実や証拠に基づかない、根拠のない理論」

と書かれています。

前者はともかく後者は、一歩間違えると踏み込みますね?また、そういう情報を流布し続けているサイトやSNSアカウントもありますね。関わらないように気をつけないと。

全体としては、

  • とにかく情報の信頼性や出自を明確にし、より情報の信頼性をスコアリング、露出させられるようにする
  • そして、出所不明なトンデモ情報や、事実には即していたとしても攻撃的であったり、おこなうべきではない攻撃を意図した物は排除する

という変更だと解釈しています。

※Googleマップのレビューはきっと優先度高い対応になる

またそれをWebコンテンツだけではなく、レビュー領域に拡大していくのはGoogleマップの口コミに繋がるのでしょう。

判子のような内容で「これコピペして少し変えておくってください」で書いてもらったらバレルのです。

クオカードキャンペーンで★5口コミを募集するとばれるのです。キャンペーン自体がばれるのではなく、物をもらって書く口コミの文体の特徴をGoogleはいずれ把握するからです。

レビューの内容自体はGoogleが品質評価を行っているという話はかなり前からあります。

全体としてはGoogleはコンテンツとクエリの関係性の結びつけはある程度落ち着いて学習させていける目処がついたが、その情報が本当に「露出させるべき物なのか」について苦慮しているのだと思います。

間違った情報だとしてもタブロイド的に喜ばれれれば、外面的にはニーズメットしていると取られるでしょう。テレビなんかそんな感じですしね。

 

その他、他のソースを元に謙一さんが解説されているのでこちらもぜひご覧下さい。

Google、検索品質評価ガイドラインの最新版(2021年10月19日付)を公開。重要な変更点は何か? | 海外SEO情報ブログ

https://www.suzukikenichi.com/blog/google-published-latest-version-of-search-quality-raters-guidelines-updated-on-october-19th-2021/

【3】SEOに関する投資対効果(ROI)はどう考えるべきか?

The ROI of SEO – Moz
https://moz.com/blog/the-roi-of-seo

SEOの投資対効果の計算は非常に難しいです。広告も同じような物だと言えばそうなのですが「やってみないと分からない」という所が非常に大きい。

正確に言うと「やってみて現在地を把握した上で、改めて目標達成までの道のりを設計する」んです。経験があればあるほど、事前の現在地推定の正確性が上がりますが、それでもブレはありますし、予想外の結果になることも少なくありません。

そして、広告と違うのはSEOは「何かを行ってからそれが現実に反映されるまでのスパンが長い」ことです。これが改善サイクルを回す際に大きな障害となります。広告はLP変えたり、配信面いじったりなど、すぐに変化を起こせますし、確実に変化を起こせます。

しかしSEOは、何をやってもその変化はダイレクトには見えてきません。

せいぜいタイトルとデスクリプションの変更くらいが、ある程度確実に変えられる部分。しかも昨今はタイトルタグもGoogleに書き換えられる始末。

 

頑張っていれば余計、どれがどの結果を引き起こしたか分別するのは難しくなりがちです。

環境として、ROIは判断が難しいのが現実です。

結果として、改善サイクルはどうしても長くなります。

そして、成果を出さなければと焦ると

「とりあえず流入キーワードバリエーションを増やすためにコンテンツ増強しよう」「バックリンク獲得しよう」「自然検索経由のアクセスを増やそう」

などそれっぽい数字を上げることが目標になっていきます。

先ほどのMozの記事も、何か画期的なことが書いてあるわけではなく、やってみて獲得数(オーガニック検索からのCV数)をベースにROI算出しましょうという内容です。ただ、これで納得してくれるのはSEOについてリテラシがある部門だけだと思うんですね。

それでいくら売上あがりそう?と言われると、生産性ベースで語るくらいが限界な気がします。数字をぶち上げるのは自由ですが。

 

で、結論としてはROIは

  • 流入クエリをある程度グルーピングして、自然検索流入ボリュームを把握する
  • 自然検索からのCVとの相関関係
  • 及び広告などをやっているなら全体のCVとの相関関係(広告やっている人との連携必要、何か向こうでやっただけかもしれないので、特に流入)
  • 1CV辺りの売上を設定して、ROIの議論に持っていく

という形になるかなと思います。

ツール導入の場合は、それを実現するための生産性をざっくりだして、毎月の作業がどれだけ増やせるかで考えるのが良いように思います。

あまり締め付けられても困るので、企業側でこういった事情が分かって上と連携できる人がいると、とてもよいですね。そのせいか、元SEO会社の人が事業会社に行っているケースは少なくないようです。

 

と、3つあげました。

繰り返しになりますが、なんだこりゃ!な方もおられれば、昔からお付き合いのある方は、昔はこういう情報ばかり発信していたなこの人という方もおられるかと思います。

こういう議論や思考の元で行わないと行けないのが今のSEO、特に企業にとってもSEOなのだということを、感じて頂けると嬉しいです。

長くなったので今回はLINEからの抜粋は省略します。

LINE公式アカウントでもトピックス配信していますが、あちらは裏のような扱いです。メルマガでピックアップするもの以外は、タイムラインにも出さない様になるかと思います。

よろしければLINE公式アカウント登録はこちら → https://lin.ee/5NzoMnY

LINE公式アカウント抜粋版

【1】「1000円の本が6万円で売れた」高校生向け商売セミナーの“コミケ代行”に批判 主催社の代表が謝罪

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2110/11/news142.html

色々難しいところというか、根底には商売に対するジェネレーションギャップ的なものがあると思うんです。

これは、今の経営者の年齢層あるいはそこに学んできた「ガツガツ利益をだす」経営者が、今の時代に噛み合わなくなってきたという減少の、1つの断面に思います。

反論の多くは「そのビジネス、社会的に意義があるか?ただの害悪じゃん」という観点だと思うんですね。

転売の件になると転売屋が掲げる錦の御旗

「買えない人が買えるようにしてあげてるんだからいいじゃないか」

に、賛否両論が出るのは「利益」と「社会意義」のどっちに重きを置くかの戦いです。完全否定はできない、してしまうと,卸さんなど中間存在に対しても、影響が出るからです。

そして、今後は確実「社会意義」を重視しないと受け入れられません。今回のニュースのように。大事なポイントですね。

【2】「Logicad」音声広告配信機能を拡充~「Spotify」「radiko」への広告配信開始

https://www.so-netmedia.jp/topics/news-2021-pr_release_20210928/

ロジカドが音声広告のメニュー強化とのことです。

DSP系は出し先として音声は各社カバーしていきそうですね。音声は頭にすり込みやすいので、回数とタイミングの維持が大事になるように思います。内容についてはラジオCMのノウハウがそのまま使えそうに思います。

アクション的には、その場でクリックができないですから指名検索か即電話系がメインかなという印象です。画面に同時にバナーが出るなど組み合わされると違うかもしれませんね。

どれくらいの費用感に落ち着くか次第ですが、何よりジオターゲティングできるかどうかが気になるところです。ラジコの場合聴取地域の設定があるので、そのデータが使えると良いのですが。

Spotifyはどうでしょうね。商圏にならないところで露出するのは費用対効果が悪いので、その辺りがどれくらい世の中に受け入れられるか含めて機能実装されるかが、気になるところです。

【3】トヨタが「都市OS」開発、Woven Cityの土台に 求人情報から判明

https://jidounten-lab.com/u_city-os-woven-city

都市OS(City OS)自体は2−3年前から話題になっておりすでに開発されて運用されているものもあります。ヨーロッパのFIWARE(ファイウェア)などが有名でしょうか。中国もアリババと組んで杭州でやっていたと思います。FIWAREは日本の自治体でも採用しているところがあったはず。

今回のニュースは、独自にトヨタが作るというところですね。都市OS自体はスマホやパソコンに入っているOSとはやるべき所が違いすぎるので、作るのはマストです。何が実現できるか?は「都市OS」で検索するといろいろでてきます。興味深いのでぜひ。

もしすべての自治体が「同じOSで」導入できれば、相当いろいろなものの可視化ができ、分析や改善ができるようになると思われます。何がなんだかよく分からないというのが、政治などにうまく興味が持てない1つの大きな原因だと思うので、このトピックスはフォローしていきたいです。マーケ的にも面白い流れですね。

【4】1Password、非ユーザーとも安全にパスワードを共有できる「Psst!」機能

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2110/13/news066.html 

これは、私のようなお客さんがたくさんいる職種にはかなりありがたく…。1password自体ももちろん便利なのですが、他のお客さんの情報を安心して、そして「間違っても漏洩させないように」管理しないといけないのです。FTPやらレンタルサーバの管理画面やら、ツールのログイン情報やら…。

1password自体はまだまだマイナーですし有料なので、難しい部分あると思いますが(現実的にはGoogle当たりがやってくれると早いのですが…あまりGoogleばっかりに頼るのもどうかと、先日おくった都市OSの県で思ったりしています)

共有ログインキーのようなイメージで、実際にパスワードを知らなくてもログインできるといいですね。社内で共有する際も、グループウェアのアカウントと紐付けて利用履歴など追えればかなり良いように思います。漏れるのはだいたいそういうところなので。

※LINE@(公式アカウント)でメルマガで書きづらい内容を書いています。
タイムラインにも出していません。

よろしければ無料登録はこちら → https://lin.ee/5NzoMnY

Webinar最新回のご案内

第305回:Googleの検索結果を定期的にチェックしていますか?

Googleは2021年の8月に、実際に設定されているHTMLのtitleタグをそのまま検索結果に出すのではなく、Googleの解釈したページコンテンツの内容を元に修正を加える姿勢を強めました。

その結果、結構なページでタイトルタグの書き換えや一部欠損が起きています。これはなぜなのか、短期的にはどうすべきか、そして5年後などを見据えるとどうするべきかについて取り扱います。

□配信スタンド

終わりに

今回は文字ばっかりでした。SEOのところだけで4,000文字くらいです。ちょっと書くとこれ位になります。記事にするとしたら、2-3倍くらいの分量でしょうか。最近、音声に絞っているのは文字にするのが辛いからだったりします(笑)

とは言え文字も大事なので、過去のPodcastはテキスト版リバンプをして、出していきたいと思います。

ご質問も頂きますが、できればコンサルプランで月最低5万円強で身近に相談役としておいて頂くとご安心頂けるかと思います。いろいろワンストップでやれますので。よろしければ。

冒頭にも書きましたが年末も近いですね!

感染者数がぶり返さないことを祈りつつ、気温の変化に負けずに健康にお過ごし頂くことを祈っております。

ではまたメールしますね。

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