配信日:2025年1月17日
発行元:ラウンドナップ・Webコンサルティング 代表取締役 中山陽平
こんばんは、ラウンドナップWebコンサルティング中山です。冷えますね!朝、子供を投稿班の集合場所まで送っていくと田んぼが霜柱で真っ白になっています。そして花粉が飛び始めているというニュースが…早々に薬と杉茶の摂取をはじめました、みなさまもお気をつけて…
自社サービスや業界に詳しいことで、一歩間違えるとマイナスを生み出す可能性がある
社内に担当者を選ぶと言うとき、こんな罠があります。
それは「自社サービスや業界に詳しいことは、場合によってはマイナスになってしまう」ということ。サービスについて書く時に詳しい人を当てること自体は正しいです。分かってないと書けないことはたくさんありますし、スピードも速いです。
しかし、”詳しい”が「自分の中で完結しているだけ」のか「他の人に説明できるところまで広げられているか」で違います。そして、往々にして分かりづらいコンテンツは前者のパターンで生み出されがちです。
言い方を変えると「相手の立場に立てる人」つまりはお客さんの気持ちになれる人、という要素がなくてはなりません。
この要素がないと、豊富な知識は武器となるの長所ではなく、むしろ短所になってしまいます。 いったいどういうことでしょうか?
相手が求める以上にやり過ぎてしまう、という弊害
それは「相手が求める以上にやり過ぎてしまう」事がが起きるからです。
これが現れる最も多い形が
「自分が知っていることを、とにかくすべて伝えるべきだと思い込んでいる症候群」
です。
知っているが故に教えたがってしまうのです。最初から言われても伝わらないような細かいことも含めて。
しかし当然、すべてをホームページ上で伝えようとすると、情報量が多すぎて分かりづらくなってしまいます。
そもそも「知りたいこと」「分かること」には段階と順番がある
例えば、Web制作会社に「これからウェブを活用したいんだけれども、どうしたらいいでしょうか」と、検討段階でひとまず問い合わせしたとします。
しかし、そこで一方的にたくさんの情報を浴びせかけられたあげく、検索エンジン経由のアクセスの集め方から、その先のそもそもSEOとは…みたいな話まで一気にされたらどう思われるでしょうか。
「いやそういうところはまだいいんで…」「まだ言われても分からないよ…」と感じてしまうのではないでしょうか。
そして「うーん、何となくこの担当者だと厳しそうだな、やめよう」と失注まっしぐらです。
しかしこの時、問合せを受けた担当者の方は悪意が無かったりするのです。
なので後で振り返りをしたとき
「もっとこういうことも伝えるべきだったかな?」
「資料を増やして、先に先に伝えられるように話を作るべきかな?」
などの、より悪化する方向に行ってしまいがちです。
意地悪でやっているわけでも、マウンティングを仕掛けているわけでも無かったりするのです。本当に相手の役に立ちたいと思って、知っていることをどんどん伝えたいという気持ちの表れだったりするのです。
でも、これでは伝わりませんよね。拘束力の低いコンテンツなら尚更です。
相手の目線から常に見られるかどうか、を常に意識してコンテンツを作る
ここで大事なのが、相手の目線から常に見られるかどうか。
相手の立場に立てば、知識があるから全部伝えてあげるというのではなく必要な情報を分かりやすく伝えようとするはずです。
知っていることをすべて伝えるというのは、その方が長い期間を通じて得てきた知識を短時間で相手に押しつけるような行為。
一方的に話すだけでは「自分の話を聞いてくれない、自分の聞きたいことに対して答えてくれない自分勝手な会社」だと思われてしまいます。
コンテンツ、ひいてはHPがそうなっていたら、問合せが来るはずがありません。
何かのノウハウコンテンツをネットで見つけて開いてみたら、論文のような文字ばかりのすさまじい量の文章が並んでいて読む気をなくした…そんな経験をされたことはありませんか?
相手のことを考えていない善意はただの自己満足
こういう状況に陥りがちな人は、適任ではないですし、少なくともそこに素人の目としてチェックを入れられる人をセットにしましょう。
お客さんは最初からすべてを知りたいわけでも、理解できるわけでもありません。相手の立場に立って、相手に分かってもらえるように整理して情報を順番に伝えることができる人でなければなりません。
自分はこんなにきちんと説明しているのに、契約が取れないとお悩みの方は、もしかしたらこれが原因かもしれません。ロープレして知り合いに忌憚なき意見をもらうと分かるかもしれませんよ。