今週のトピックス
- アパレルは今が厳しいのではない、基準点がおかしいだけ
- 提供者目線でバイアスのかかった見方がいかにビジネスに悪影響か
- 「使命感」「強いこだわり(思い込み)」は危険
- 月刊小冊子が電子版になってリニューアル
- Webinar最新回のご案内
- 情報配信LINE@・Twitterから抜粋
- 書籍などのお知らせ
- 終わりに
おはようございます、ラウンドナップWebコンサルティングの中山です。
連休前なので、いろいろ圧縮されています。気づくと昼だったり夕方なので、定期的にブルブル震えてリマインドしてくれるAppleWatchのありがたさを感じています。誰かに・何かに任せておけるというのはありがたいことですね。
さて、直近のニュースですがセシルマクビーが全店舗43店撤退とのことです。レナウンやブルックスブラザーズなどのように経営破綻したわけではなく店舗撤退なのでECなどで継続と言う可能性はあります。
アパレルは今が厳しいのではない、基準点がおかしいだけ
アパレルは厳しいと言われます。実際明暗が分かれていますよね。厳しいと言われるのは今回のセシルマクビーなどのような既存の企業・ブランドです。
厳しくなった理由はいろいろと語られますが…ただ、根っことして押さえておかなければいけないのは、今が厳しいのではなく、
「バブル期のアパレル産業が異常なほど盛り上がっていただけ」
だということです。何も変化しなければ世の中に提供できる価値は減っていき、コロナがなくても沈んでいたでしょう。
旧来のアパレル業界は、言い方は悪いですが提供者目線でしか世の中を見ずに、顧客をないがしろにしたり、悪いことは周りのせいにしてここまで来てしまったという印象が、私は強いです。
失敗事例系の書籍でも、このバブル期、後はその後のITバブル辺りまでの事例は非常に多いのですが、異常な時期なのです。
この異常な時期でのみ成立したのが、海外はともかくとして国内で厳しいと言われているさまざまなアパレルブランドです。ファッション系の雑誌など周辺領域もそうですね。
バブルが崩壊し、その後嫌消費時代に流れていく中で、Tシャツ1枚が1万円以上するような構成はどんどん受け入れられなくなっていきました。しかしほとんどのブランドは、ただただ「自分たちは他とは違う」を繰り返していただけでした。
提供者目線でバイアスのかかった見方がいかにビジネスに悪影響か
これは買い手の「目が覚めた」というべきです。そして、本当はその買い手に合わせて、自分たちを変化させて付加価値を提供し続けられるように、していかなければなりません。
しかし、アパレル業界は「人々が品質を大事にしなくなった」「安かろう悪かろうの物が席巻する時代になってしまった」果ては「文化に対する感性が鈍った」「そもそも賃金が上がらない政府が悪い」などと、外の要因のせいにして、自分たちは変わろうとしませんでした。
これは買い手側のニーズの変化の結果であって、文化云々や政治の問題ではありません。
「服を買うお金がないから買えません」というような発言を拾って、平均賃金があがらないからアパレルにお金が回らない、国が悪い、というような言説も耳にしますが、多少上がったところで、服飾には回りません。貯蓄か他の娯楽です。1万円の物を気軽に追加で買える気持ちになるなら、おそらく月給が5万円いや10万円くらい上がらないと無理ではないですかね。
そしてこの中でも、UNIQLOやZARAなどはじめ、成長しているところはたくさんあります。既存のアパレル業界が「値段で文化を壊した」などと言いますが、これはごくごく普通のビジネス上の戦いの結果でしかありません。そもそも文化と言うほど長くやっていないですね。
自分たちの仕事を勝手に聖域化し、エッセンシャルに人類が追い求め続ける特別な物と思い込み、それを信じるために外圧のせいにしたり、ことさら業界内で他の会社を敵視する。悪いときには、お客さんの感性まで否定する。
今の状況でもその様な提供者目線の思考がまだ業界にあるように感じます。特にSNSではそんな内容が少なからず発信され、賛同するグループの中でグルグル回っています。
「使命感」「強いこだわり(思い込み)」は危険
この発想から抜け出さない限り、復活はないでしょう。
失敗事例でも失敗を引き起こす際の注意すべき考え方の中に「使命感」「強いこだわり(思い込み)」がありました。
今目の前の物にこだわりすぎて、物事をフラットに見られなくなってはいけません。自分勝手な使命感を持って、自分の行う価値提供が正しい、それを受け入れない世の中がおかしいと思っていたら、どうしようもありません。
今の買い手を正面から見つめ、自分達が提供したい価値を再確認し、そのためには何をすべきか、それを実現できたときにどれくらいの組織を抱えられるのか、縮小しないといけないなら、どうやってするのか。
そのような「今までやってきたこと」ではなく「今の世界に提供したいこと」をベースに、自らの事業を考え出すことそしてそれを短いスパンで時代の変化に合わせて買えていくことが、世の中に必要とされる企業となるためには、非常に大切ですよね。
今この苦しい時代、生き残るためのヒントは、まずそこにあると考えています。
業界にかかわらず、ぜひ、1度見直してみてはいかがでしょうか。
月刊小冊子が電子版になってリニューアル
新型コロナによる混乱の中、一時的にニュースレターの配送を停止しておりました。流通に負担をかけることや、リモートワーク・テレワークの流れに沿わないという考えのもとでございました。
そして、今後の「働き方」を考えまして今後はデジタル配信に移行することに致しました。
本日ご案内する新7月号から、PDFとEPUBでのデジタル配信となります。
今すぐ、こちらのフォームからご登録下さい。
Webinar最新回のご案内
第247回:「SNSやろうと思うんですが、何を書いたらいいんでしょうか?」に潜む危険性
動画を直接見られない方は以下からジャンプしてご覧下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=FdymqPiJbZs&feature=youtu.be
「最近○○ってよく聞くな…うちもやってみようかな、
日々新しい物が現れ、
いったいどういうことでしょうか、
詳しくはPodcast / YouTubeのWebinarをご覧下さい。
- 音声版ながら聞きはPodcastからどうぞ。
iTunes Podcastディレクトリ:https://podcasts.apple.com/jp/podcast/zhong-shan-yang-pingno-non/id750899892
GooglePodcast : http://bit.ly/google-podcast-jp
ミラー:https://roundup-inc.co.jp/nakayama/post-10548/
日刊情報配信からピックアップ
LINE@です。
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[1]ドローンで処方薬配送、北海道 全国初の実証実験 | 共同通信
https://this.kiji.is/657531403543692385
医療過疎地域で、オンラインでの診療や服薬指導と連動した全国初の試みが始まっています。経産省も絡んでいるので、国としてこういう流れだということですね。
テクノロジーによる様々な施策は遅々として進んでいないイメージもあり、実際もっと…と思いますが、jこうやって動き出している分野もあります。
医療介護、高齢者向けの所は特に速く進むでしょう。人が足りないという部分でも、税金の部分でも大きな課題だからです。また、物流が今は大きな課題です、物流が関係しない商売ってほとんど無いですよね。
Webセミナーでも喋りましたが、ゼロベースで自分たちにできる事を考える転換期です。Amazonもノーレジストアを売り始めました。
さておき、物流が、インフラとしての重要性と評価が比例していません。この辺は企業のインフラ部隊とも同じですね…できて当たり前の世界。つらいですよね。宅配便なんてどれだけ感謝しなければならないか…。
[2]広告主も「異例の摘発」…第三者の「体験談」を書いたような記事型広告を作り『違法宣伝』か(関西テレビ) – Yahoo!ニュース
第三者が体験談を書いたような記事型の広告を使って健康食品を違法に宣伝した疑いで販売会社の従業員ら6人が逮捕されました。福岡県の健康食品販売会社「ステラ漢方」の従業員・佐野宏樹容疑者(29)と広告代理店「KMウェブコンサルティング」の社長・町田幸平容疑者(30)ら合わせて6人。
薬機法・改正医療法に違反するケースは、広告代理店だけが違法性を認識してるケースってほとんどないんじゃないかと思います。共犯です。勝手に代理店が暴走するって、イマイチ考えられません。チェックしない広告主なんて、広告代理店に弱みでも握られてない限り無いと思います。
そして、ルール違反して勝つ意味はないです。広告側も山興ビルだからSOHOビルだし案件に食いついてしまったのかもしれませんが、行き着く先は泥沼です。
にしても、まだまだひどい広告はたくさん出てきますね…
[3]これはもしや…自動車学校CVCと自動運転、抜群のシナジー | 自動運転ラボ
https://jidounten-lab.com/u_carschool-autonomous-synergy
人が運転を練習するために使われていた教習コースを、AIを鍛えるために使おうという試みだ。」なるほどと思いました。
免許取得者が減ったときに、データの検証やより快適な制動の研究に転用するのは、非常に良いですよね。全ての教習所がそれで食っていけるとは思えませんが、いち早くアライアンス組んでいければ、収益性も高くよいのでは。
バックナンバーのお知らせ
過去分ニュースレターのご案内
※ラウンドナップ・Webメソッドの中で、
また、
著者ページ → https://www.amazon.co.jp/-/e/
2019年度版もいずれ出しますね。
書籍は最初の一歩にお勧めです
Amazonか大手書店で販売中です。既に中古があったりと、物の循環がとても速くなった今という時代を感じます。
さて、この本は、企業のウェブ担当者・経営者などの方に伝えたい内容がメインです。フリーランスでマーケターとしての腕を上げたい、SEOや広告のテクニックを学びたいという方向けの本ではありません。
Amazonだと中身が見られないので、そこだけ気にして頂けると、ミスマッチも少なくなるかなと思います。
是非読まれた方はブログやAmazonなどでレビュー書いて頂ければ幸いです。
今後の配信コンテンツの方向性を決める上で、是非生の声を頂きたいです。
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終わりに
何度か話題にしていますが、お問合せフォーム営業がどんどん増えていますね。うちのお客さまの所にもたくさん来ていて、解析結果がおかしくなってしまって本当に困ります。
そして、そのツールを売っている大元からの営業メールまでくるわで、そのツールの配信先リストから外してと送ろうと思うのですが。
迷惑メールと事実上同様なので、営業NGと書いてあるフォームに問合せフォーム営業をかけたら特定電子メール法みたいに、処罰されるようにできないですかね…。
これ、どんどんこのコロナの中で藁をもすがる人が使っているっぽく、増えてます。でもこれ将来のお客さんを確実に削って失っていきますので、絶対止めた方が良いですよ。
私の周りでも、100%、こういう事をする会社に何かを依頼することは無いと言っている方ばかりです。
コロナは「いまなら多少雑でも何でもして良い」という免罪符にはなりませんよね。
お気をつけ下さい。
それではまた来週メールしますね。
中山^