第223回:顧客目線に立つことは難易度が高い、まず「I」から始めることが大事

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

このPodcast/書き起こしで得られること(要点)

  • 顧客目線は、いきなり想像で作るものではなく、自分の判断を分解する訓練から育てるものだと分かる。
  • 顧客理解の入口は「I」、次に「You」、最後に第三者へ広げる順番が実際の現場的である。
  • 日常の意思決定を「何を・いつ・なぜ」で分けて考える癖が、コンテンツや導線の精度を上げる。
  • 自社の中で顧客理解の力を鍛えられると、ホームページやメール、動画の言葉づくりまで変わる。

顧客目線は遠いほど難しい

今回の中心にあるのは、顧客目線に立つこと自体は大事でも、いきなりそこから始めると空回りしやすい、という話です。顔も見えず、直接やり取りもしていない相手の頭の中を最初から想像しようとすると、どうしても自分の都合のよい物語を作りやすくなります。

いきなり第三者へ飛ぶと空想になる

ホームページの来訪者のような第三者は、最も距離が遠い相手です。そこへ準備なしで踏み込むと、ペルソナやカスタマージャーニーを作っても、本当にそんな人がいるのか分からない絵空事になりがちです。本人も周囲も、それらしい資料ができたことで満足してしまう危うさがあります。

IからYouへ進む順番

そこで勧められていたのが、まずは第一人称の「I」から始めることでした。自分の判断を理解できるようになり、その次に身近な相手とのやり取りで仮説を確かめ、そこまで来て初めて顧客という第三者へ進む。この順番なら、顧客理解がふわっとした想像ではなく、手触りのある推測に変わっていきます。

日常に埋め込む訓練

この回で強く押されていたのは、顧客理解を特別な勉強会にしないことでした。忙しい中小企業では、まとまった学習時間を毎回確保するのは難しいからです。だからこそ、普段の生活や仕事の流れの中で回せる訓練に落とし込む必要があります。

習慣化すると力になる

印象的だったのが、通勤電車の車窓を見ながら頭の中で実況を続けたアナウンサーの話でした。特別な場に行かなくても、日常の中で反復できる形にしたからこそ力になった、という例です。顧客理解の訓練も同じで、たまに思い出したようにやるより、勝手に考えてしまう状態まで習慣化した方が伸びます。

何を・いつ・なぜで自分を分解する

具体的なやり方として出てきたのが、「何を」「いつ」「なぜ」で自分の判断を分解する方法でした。たとえば営業先の帰りにチェーンのコーヒーショップへ入ったときも、ただ入ったで終わらせず、なぜ今なのか、なぜこの場所なのか、なぜ別の店ではないのかを考える。ラーメンを選んだ、急にニュースを調べた、見積もりを先に作ろうと思った、そうした日々の小さな判断を崩して見ていくことで、人は案外きっちり比較検討していないことや、判断の引き金がどこにあるかが見えてきます。

自分の分解が顧客理解につながる

この訓練の価値は、自分の頭の中を知るところで終わらない点にあります。自分の判断を分けて見られるようになると、相手の行動にも同じ視点を向けられるようになるからです。

ペアワークで視点を増やす

慣れてきたら、身近な相手とペアでやってみるのが次の段階です。自分ではこういう理由だと思っていた判断に対して、相手から別の見立てが返ってくると、自分でも気づいていなかった価値基準が見えてきます。ここで質問の切り口も鍛えられるので、第三者への理解に移る前の橋渡しとしてちょうどよい訓練になります。

言葉と導線の精度が上がる

こうして得た気づきは、そのままホームページの見せ方やコンテンツの切り口に使えます。どのタイミングで人は迷うのか、何を見せると次に進みやすいのか、メールや手紙や動画ではどんな言い回しが響くのか。顧客の頭の中を分解して考える力がつくと、SEOの見出しから営業後のフォローまで、言葉の精度が変わってきます。

まとめ:顧客理解は自分の判断から始まる

顧客目線は大事ですが、いきなり第三者の頭の中を作りにいくと、どうしても空想に寄りやすくなります。まずは自分の判断を「何を・いつ・なぜ」で分解し、その次に身近な相手とのやり取りで視点を増やし、最後に顧客へ広げる。この順番なら、顧客理解は机上の設定ではなく、実際の現場に使える観察力として育っていきます。

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