- 狙うキーワードが決まったら、実際に動画を作ります。ステップ1で決めたキーワードで検索してくる人、その人が知りたい情報を端的に伝える動画を作るんです。 ここからが一番「難しそうだなぁ」と感じてしまう部分なのです。
でも実際はそこまででもありません。 ※作成ソフトとカメラは随時新しいものが出続けています。 最新情報をご確認下さい。基本的には何でも新しいほうがいいです。
動画作成ソフトとカメラについて
動画は昔に比べれば本当に簡単に作れます。 もちろん最初は頑張って覚えなくてはいけませんが、家族のホームムービーを作るスキルアップも兼ねていると思って頑張ってみてください(笑) とは言え、簡単であるに越したことはありません。 いくつか、私が実際に使ったことがあるものをご紹介します。
- VideoStudio シリーズ
- Adobe Premiere Element
- iMovie
この3つは初心者向けで、使い方も直感的です。しかも安い。
ちなみに、間違っても数万円もするプロ用ソフトを買わないでくださいね。あれはあくまで「プロ用」です。 先ほどの3つ、初心者向けとは言っても、ちゃんとした物が作れます。
カメラですが、ハードディスクやDVD に録画するタイプはパソコンと接続するのが大変な場合が多いのでお勧めしません。また、大きなものも取り回しが効かないのでお勧めしません。 SD カードに記録するタイプが、小回りも効き多少の衝撃にも強く、安価でオススメです。
また、三脚は必須、小型と普通の2つあるといいですね。 手ブレが無いだけで一気に見栄えが良くなります。 うす暗い所で取ることが多い場合は、暗所に強いものをおすすめします。この辺りは電気屋さんに聞いてみてくださいね。
画素数ですが、一般的なDVカメラなら、気にしないでも大丈夫です。WEB上に載せるだけならフルHD動画ではなくハーフHD動画くらいで十分なのですが、今、フルHD動画非対応のカメラなんて特殊なもの以外は無いので…。それより映りなどに関係するセンサーなどのほうが大事です。後は手ぶれ補正ですとか。
どんなものを作るか?
それより考えなくてはいけないのは、どんなものを作るかです。 これが一番悩むのではないかと思います。
ポイントは「考えすぎないこと」
普通のWEB ページであろうと、動画であろうとそれがコンテンツだということは変わりません。 それを伝える媒体が文字になったか、それとも動画になったか、それだけの違いです。
私は冒頭で、「客先でセールスマンが話している内容をそのまま録画したら、それでコンテンツがひとつできる」というようなことを1つお話ししました。 それはそういうことなんです。
例えば狙っているキーワードが「◯◯扇風機 風量」だったら、扇風機の前にのれんをおいて動かしてみる、くらいの動画で最初は十分です。 社員の方に、どこかの会議室で実験をしてもらって、それを撮影、キャプションを入れて、頭とおしりに企業ロゴを入れるくらいでいいんです。 むしろそれくらい脚色がないほうが、視聴者受けはよいです。
動画コンテンツを作るときに守るべき1つのお題目
とは言え、本当に思うがままに作れば効果が出るかというとそんな訳はありません。 常に考えなくてはいけないことがあります。 お題目として、ぜひこのフレーズを覚えて下さい。
「お客さんが欲しい情報だけを、きちんと信頼性を携えて、 シンプルに、短時間で分かりやすく伝える」
これには4つのポイントが含まれています。それは
- 売り手が伝えたい事はではなく、買い手が知りたい情報を伝える
- この会社から買っても大丈夫かな、と思わせない
- 情報をわかり易く伝える、図や字幕をうまく使う
- 情報をできるだけ早く提供する、動画の時間は短くする
ということです。 優秀な営業マンは、この4つをきちんと守っています。 動画もこの4つのポイントを守って作ると、とても効果的。 試しにすべての条件を逆にしてみましょう。
「売り手側が伝えたい事を、適当な喋り方と撮り方で、ずらずらと聞き取りづらい言葉で図もなくしゃべるだけで、1時間かけて伝える」
…こんなスピーチが披露宴であったら、台無しですね(^_^;) 先ほどの4 ポイントの重要性をわかっていただけたのではないかと思います。 もちろん、あなたの会社が持っている営業ノウハウがあれば、それをどんどん盛り込んでみてください。 実際の対話で通用するものは、PC の画面経由でも伝わるものですよ。
もう1つ忘れてはいけないこと!それは「アクショントリガー」と「オファー」
もう1 つ大事なことがあります。 それは、動画の最後にかならず「アクショントリガー(CallToAction)」を入れることです。 アクショントリガーとは、それを見た人に次の行動を促す仕掛けのことです。
単純に「トリガー」と呼ばれることもあります。 動画も、ただ見てもらうだけでもいいのですが、その先につながる仕掛けを作っておくと、より効果が増します。 例えば、動画の最後に
「もっとこの商品の使用事例を知りたい方は、検索エンジンで「◯◯◯の使い方」と検索して、△△△社のホームページを御覧ください」
と入れる。 あるいは、フリーダイヤルの電話番号と営業時間を常に右上隅に入れておく。 動画なので、リンクを仕込むわけにもいかず、できることは限られてくるのですが、興味を持った人が次にどういうアクションを起こしたらいいのか教えて上げることは、購入までのステップにおいて脱落者を減らす、とても有効な手段です。
そしてオファー
そして、ここに何かオファーを入れて下さい。 例えば、問合せの時に「動画を見て問い合わせたと言っていただいたら、10%オフ」ですとか、粗品進呈ですとか、あるいはWEB 上で無料のガイドブックをプレゼントするとか。 この辺りは動画マーケティングに限った話ではないのですが、人間そういったオファーそのものに惹かれるのもさながら、それ以上に
「こういう特典があるんだから、ちょっと問い合わせてもいいよね」
と自分を納得させられる、自分に言い訳できることが重要なんです。 その意味でも、何かオファーをつけてあげて下さい。反応が大きく変わってきますよ。
このように、本来の目的を忘れずに、次に何をしてもらいたいか考えながら、受け手側が欲しい情報を、受け手側が望む形で提供する。これが大事です。 いろいろな意味で演出過剰は禁物です。動画でしか伝えられないことは、それほど意識しなくても動画にするだけで自然と入ってきます。
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コンテンツ一覧
- スタートアップブック:目次
- 第1回:そもそも動画マーケティングとは?
- 第2回「こんな言葉には要注意」
- 第3回「動画の力は検索エンジンの中で発揮される」
- 第4回:事例「家庭用プラネタリウムを買いたい人」
- 第5回:本当はみんな見て触って確認したい
- 第6回:効果のある動画を作る4ステップとは?
- 第8回:効果のある動画を作る4ステップ(ステップ2)
- 第9回:効果のある動画を作る4ステップ(ステップ3)
- 第10回:効果のある動画を作る4ステップ(ステップ4)
- 第11回:仮想事例1:工務店が動画を活用するには(前半)
- 第12回:仮想事例1:工務店が動画を活用するには(後半)
- 第13回:仮想事例2「WEBにあまり力を入れて来なかった場合」
- 第14回:副産物・そして全体のまとめ
- 第15回:おわりに