コンテンツが大事と言われて、まずはブログの記事を書いてみた。 結構頑張ってたくさん書いたのに、なかなかアクセスが無かったり、アクセスしてくれてもすぐ帰ってしまう…そんな悩ましいことは誰しもありますよね。
そこで今回は、コンテンツの作り方、主に記事の作成に不慣れな方が、どうやったら人を引き付けるコンテンツを書けるようになるか。 言い換えると人を引き付ける「マグネット・コンテンツ」の簡単な作り方について。
目次
1.コンテンツ作成のおおまかな流れ
ブログやホームページの記事を書く流れ、それは、以下のような構成で考えると分かりやすいです。
- 読み手を理解し、書くべきトピックスを決める
- 見出しを考える
- 本文の頭「フック」を考える
- 本文の構成を考える
そして、それぞれの項目について押さえるべきポイントを押え、チューニングしていきます。 しかし、今回は慣れていない方向けということで、
「自分で考えると言うよりは、すでに人気が出ている記事から推測する」
やり方を書いていこうと思います。 ネタ元は「A Fool-Proof Formula for Easily Creating Compelling Content | Copyblogger」です。 内容を参照しつつ、噛み砕いていきます。
2.具体的な流れ
ではここからは具体的な流れについてです。
2.1.読み手を理解し、書くべきトピックスを決める
趣味のコンテンツや日記ではなく、マーケティングという前提の上でコンテンツを作る場合は、やはりセグメンテーションと、その上でのターゲティングが必要です。 どんな人をターゲットにするかは、大きな戦略があればそれに従うべきです。
もしまだないなら、「これを読んで問合せなどのアクションをして欲しい人」を想像して下さい。いわゆるペルソナの作成です。 ペルソナは緻密に作れば作るほど効果が高いです。ターゲットが頭の中で動き出すほどがベストです。
そして、ターゲットをできるだけ具体化・詳細にすることが大事です。 つまりは、商品を買ってくれそうなペルソナを緻密に作り上げること。目の前にその人が浮かんで、動きまわるくらい作ることをお勧めします。漫画のキャラクターみたいに。
元記事で挙げられている例では、相手の状況だけで以下のようなものまで想定しています。
あるサイトXの典型的な読者である。サイトXは、あなたが寄稿したいと思っているホームページだ。そレを実現するために彼は他の人のサイトか自分のサイトにコンテンツを作っていかなければいけない。
この状況に対して、どのような記事を書いてあげれば、相手は喜んでくれるか?ということを考えるんですね。
2.1.1.ただ想像するだけではなく、今の人気記事から逆算する
ペルソナですが、慣れないうちは、慣れないがゆえに「なんとなくこうかな」「きっとこんな感じだろう」と曖昧に済ませてしまったり、推測だけで創り上げてしまいがちですが、これは失敗のもとです。
このペルソナづくりが、全体のキーを握っていると言っても過言ではありません。 そこで、最初は「人気サイトの人気記事から逆算する」ことを元記事では薦めています。
2.1.2.どう逆算する?
ではどう逆算するかというと
- 狙っているキーワードで上位表示されていて、かつコンテンツが充実しているサイトを10サイト、ピックアップする
- それらのサイトの中で人気の記事コンテンツを10個ずつピックアップする。 (人気記事という欄があればそれを、なければ30日以内の記事をすべて見て、人気が出ていそうなものをピックアップ)
- 1と2で集めた記事コンテンツを、内容で分類し、そのターゲットを考える。3つほど出す。
- その抽出ターゲットの中から、最もやりやすそう、勝てそうななものを1つ選び、まずはそれをペルソナとする
という流れです。 10×10で合計100このサンプルを集めることで、偏りが薄れ、全体として業界が狙っている層が見えてきます。
ただ、それに対してそのままぶつかるというのは、特に相手が大手の場合、勝てる見込みがかなり薄いので、大手が多少手薄そうで、しかも自社が狙っていけそうな所を選ぶのがコツです。
2.1.3.本当は…
理想としては、逆算ではなく
- 自社、競合他社、顧客の面から、最初に狙うターゲットを決定
- そのターゲットが欲しがっている情報を収集
- 見込み客から顧客までに必要なコンテンツステップを策定
- それに沿って、ベーシックな16種類のコンテンツ手段の中から適切なものを選んでコンテンツを作成
という流れがコンテンツ戦略の基本です。 しかし、そういったステップを踏むためには、ある程度の準備期間とリサーチ、会社全体の強力が不可欠。 決してそれは楽な道ではありません。 なので、そこで一進一退するよりは、まずテストマーケティングとして先ほどのような、逆算的手段で初めてみるというのも、有効なやり方です。
2.2.コンテンツの見出しを考える
見出しは、コンテンツと買い手が出会った時に、最初に眼に触れるのが「見出し」です。 コンビニ内の商品で言えばフロント部分のデザインです。 ここが極めて重要です。ここは、大前提として「情報を正しく伝えている」ことを担保した上で、テクニックが重要です。 テクニックとしては
- クエスチョンベースで
- プロブレムベースで
- 好奇心を引き出す
ようなタイトルにすると、興味関心を持ってもらいやすくなります。
2.2.1.クエスチョンベースとは
クエスチョンベースとは、端的に言えば最後がクエスチョンマークで終わる、問いかけ型のタイトル。 例文を作ってみます。
- 「当たり前だと思っている日常英語で、実はこんな間違いをしていませんか?」
- 「よくある日常英語の間違いを集めてみた」
だと、前者のほうが、なんとなく気を引かないでしょうか。 人間は、問いかけられると反射的にそちらに意識を向けるという性質があります。これをうまく利用した形です。 ただ、ブログの記事の語尾が全て「?」だと、非常に胡散臭い印象を与えますので、そこは微調整が必要です。ただ?を取るだけでもいいです。
2.2.2.プロブレムベースとは
プロブレムベースとは、「パソコンの速度が遅くて、イライラしてしまいませんか?」といった、悪いことや問題に意識を向けたタイトルのこと。 例文を作ってみます。
- 「今その目の前の蛇口から水が漏れ出したらどうすればいい?最も有効な応急処置」
- 「蛇口の水漏れに応急処置できる製品”◯◯◯ックスX”の使い方」
1番の方が興味を引かないでしょうか。 プロブレムベースのタイトルは、思わずその最悪の状況を頭の中に描いてしまいます。 ドラッグストアや通販番組などに多いですね「もしも◯◯◯になった時のために…」「いざという時に…」など。 同じです。
好奇心については、細かいテクニックになりますが、クリックしたくなるような仕掛けのことです。
例えば「これ」を「これら」とすることで、「もっとあるんじゃない?」という気持ちを起こさせるなど、ですね。 この3つのテクニックを最低限使って、相手の興味関心をひきます。
ただ、この後の本文が、そのタイトルと違う内容であったり、同じ内容だけれども期待ハズレのものになったりすると、一気に印象が悪くないので、本文とのバランスは必ず意識して下さい。 背伸びするのはNGです。
※よくある見出しパターン
元記事には3つのパターンが紹介されています。
- [数字] of [何か] about [何か] Five Grammatical Errors that Make You Look Dumb 10 Secrets to More Magnetic Copy 7 Ways to Improve Your Writing… Right Now 21 Ways to Create Compelling Content When You Don’t Have a Clue
- What [何か] can teach you about [何か] The Eminem Guide to Becoming a Writing and Marketing Machine The Mad Men Guide to Changing the World With Words Aristotle’s Ancient Guide to Compelling Copy Why Split-Testing is Like Sex in High School
- 上記2パターンの複合技 The Inigo Montoya Guide to 27 Commonly Misused Words The Grateful Dead 4-Step Guide to the Magical Influence of Content Marketing 5 Things Depeche Mode Can Teach You About Effective Online Marketing
2.3.本文の頭「フック」を考える
「フック」とは、本文を読んだ読者を一気に惹きつけるための、最初の導入部分です。 したがって、内容の要約ではなく、惹きつけるためのセンテンスが必要です。 大体2〜3秒程度で、そのコンテンツに価値があるかどうかを読者は判断するそうです。
2.3.1.フック部の基本的構成
基本は
- こんなことはありませんか?問題を抱えていませんか?(問いかけ)
- それって、大変ですよね、でもよくあることなんです(共感)
- 全然問題にならないこともあるんですよ(チラ見せ)
- その中の解決法達をお伝えします(私はこれを解決しますよ、この後に)
という流れです。 この記事の頭も同じような構成になっています。 大事な事は、
- あなたが抱えている問題を解決できますよ
- その問題は決してあなただけが抱えているものではないんですよ
の2点を伝えることです。 SlideShareのメールマーケスライドもご覧下さい。8ページ目くらいからが構成の話です。
2.3.2. ペルソナの精度がモノを言う
ここで、最初に設定したペルソナの精度が大事になります。ペルソナが大外れだと、最初の問いかけが大外れになってしまうので、肝心の「当事者意識」を持ってもらえずに、直帰されてしまいます。
※この「当事者意識」とても大事です。改めて記事を書きたいですが、自分に役立つと思ってもらうためには大前提として「自分に関係がある」、つまり当事者意識が必要です。
入り口でこれがキレイに伝わって相手のニーズに合致すれば、その先をどんどん読み進めてくれるでしょう。 ちなみに、これがどんなにキレイに伝わっても、離脱率(読むのをやめてしまう人)は決してゼロにはならないと思ったほうがいいです。
その時の気分や時間の余裕というテンポラリな差も影響しますし、何よりペルソナは「最大公約数」なので、外れてしまう人がいるのは仕方ありません。
2.4.本文の構成
そして最後、本文です。 これについては、特に改めて書くことはありません。
- 相手の気持ちにたって
- 相手の言葉で(相手が使っている、分かる言葉で)
- ほしい情報を
- 論理的に分かりやすく(すらすらと頭に入るように)
- 文章だけではなく画像や動画なども駆使して
そうやって作っていきます。特に、すらすらと頭に入るかどうかが一番のキモです。 「ボトムアンドピラミッド方式」がおすすめです。
終わりに
以上が、
- 読み手を理解し、書くべきトピックスを決める
- 見出しを考える
- 本文の頭「フック」を考える
- 本文の構成を考える
という、記事コンテンツ作成の流れ、特に初心者のかたにオススメの流れでした。 とは言え一回でうまくいくのは転載だけですし、何度もPDCAを繰り返す必要は確実に有ります。
しかし、これがガチっとハマれば「マグネットコンテンツ」という、長期間持続するコンテンツ資産が誕生します。
この章のコンテンツ
WEB上のコンテンツにおける、ライティングの基本テクニック。本文編。