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HubSpotのアクセス急減から考えるAI時代のコンテンツ戦略

配信日:2025年2月12日
発行元:ラウンドナップ・Webコンサルティング  代表取締役 中山陽平

こんばんは、ラウンドナップWebコンサルティング中山です。寒いやら風が強いやらですね、うちの目の前は大きな畑(初夏のトウモロコシが本当においしい)なのですが、昨日は強風で砂嵐みたいになってました…こういう日はガソリンスタンドがものすごく混みます。何かの商売ができるのではと思うくらい…

HubSpotのアクセス数が71%も減少した件から得るべき物

さて、今回はコンテンツとオーガニック検索の話です。昨年12月にHubSpotのアクセス数が71%も減少したとして話題になりました。未だに戻っていません。これについて、共有したいと思ってメールマガジンを書いています。

特に、アクセス数を集めるだけのために、記事を安く外注しているという方は、この状況と傾向を押さえて再考することをお勧めします。

リサーチ元・意見の元としては以下の2つのスレッドがお勧めです。英語ですが、Google翻訳などでぜひ。

Chris Long氏の動画についてはマインドマップにしたので、動画を見る時間が無い方はこちらをご覧下さい。

→ GitMindのサイトで直接みる(会員登録など不要です)

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なぜこの事例に注目するのか?それは「HubSpotだから」

HubSpotは、インバウンドマーケティングの提唱者、ブライアン・ハリガン氏が設立した会社でありサービス。

そしてインバウンドマーケティングの考え方は、ブログ記事などでの見込み客獲得をきっかけとしての、ホワイトペーパーやWebinarやPDFなどの登録で興味関心をしりつつ、リードへの連絡先を確保、情報提供通じてクロージングするというもの。

ブログ記事の品質はまさにサービス自体の屋台骨であり、サービス提供側の信頼にも関わる物です。しかしそれがなぜこんな風になってしまったのか。Chris氏の分析に寄れば、相当品質に疑問があったようです。

それ自体の原因は分かりませんが、この事例を通じて私達がおさえたいことがあるわけです。

アクセス数だけをKPIにしていることのリスク

SEOにおいて、分かりやすいKPIとしてアクセス数(セッション等)を置くことが多いでしょう。検索結果の上位を目指す中で、検索順位と合わせて評価指標を置くケースは少なくないです。

しかし、HubSpotの事例から考えると、その時にアクセス数を増やすために幅広いトピックスを扱い、本来の事業ドメインと離れた・関連性の低いコンテンツが増えてしまうと、HubSpotのようにむしろ追加コンテンツが逆効果になる可能性があります。

どんな記事が多くあり、そしてアクセスを失ったのか?

例えばHubspotは「外れた記事」がかなりあったようです。例を挙げます。

  • Famous Quotes(有名な名言)

    CRM/MA事業と無関係な一般教養コンテンツでは?

  • Shrug Emoji(肩をすくめる絵文字について)

    デジタルコミュニケーションのトピックではあるが…

  • Weaknesses in an Interview(面接での弱み)

    人事採用領域との関連性はあるがCRM/MAと関連するか?

  • How to Make a GIF(GIF作成方法)

    マーケティングツール提供企業として伝えるべきか?

  • Resignation Letter Templates(退職願テンプレート)

    HR領域のシステムが関連しない内容ではないか?

アクセスが落ちた記事は、CRM/MA/メールマーケティング以外のテーマだったようです。言い方を変えればCRM/MA/メールマーケティングのサービスを提供しているのだから、そこに注力しろと言うことです。

みなさんが今すぐやるべき事

みなさんは、このような状況が起こっていませんか?アクセスの数だけみているのでは無く、サービスに近いコンテンツへのランディングかどうかなど、腑分けをしていますか?

もしやっていなければ、早期にチェックし、無駄と戦術の再構築をする事をお勧めします。外部に依頼している場合、しっかりしたコンテンツ作成業者ならこの辺りを考えて作っていると思うので、質問すればすぐ回答してくれるはずです。

あるいは、うち含めて外部にセカンドオピニオンを求めることをお勧めします。毎月結構な額を外注に出している場合は特に…。

HubSpotも自社サービスに近いコンテンツは生き残っている

このようなキーワードからの集客がどれくらい実際のリード獲得に繋がっていたのか?と言う疑問はあります。

実際HubSpotとしても「CRM機能紹介などコア事業関連コンテンツは順位を維持しており、高価値顧客獲得経路は健全」と考えているようです。

背景は分かりませんが、厳しく言ってみれば「アクセス獲得だけに目を向けて、関連性の低いコンテンツをドメインの強さなどによる上がりやすさに頼って作り続け、Googleのアルゴリズムアップデートで一気に無駄になった」という状況です。

また、もう1つのXのポストでご紹介したテイラー・ベルグ氏も以下の様に述べています。このような考え方が大事です。

「私たちの最大の競合相手はトラフィックに重点を置きすぎていて、MH(※中山注:メンタルヘルスのこと、この方はメンタルヘルス企業の方なので ) キーワードでランキングすら獲得できませんでした。

そして、今でもランキングは獲得できていません。それはすべて、彼らが”トラフィックを何としても獲得する”というキーワード戦略を採用しているからです。」

「私は、MH 企業が「恋をするとなぜ変な気分になるのか」や「感謝祭」や「愛の言葉」で上位にランクインすることを望んでいません。それはリソースの有効な使い方ではありません」

現在HubSpotは落ちた記事を全て監査しているようですが、少なくともマーケティング界隈では汚点を残してしまったと言えるでしょう。

みなさんも、積み上げてきた者が無駄ないしマイナスになる前に監査をオススメします。

AI時代のSEOで今後求められるもの

AIが発展し、情報の洪水の中、表面的な情報を並べただけのコンテンツは評価されにくくなります。どこもAIでだせちゃいますしね。

そうするとよく言われるのは「ターゲットユーザーの課題解決に役立つ、専門性の高いコンテンツが重要…」になるわけですが、

難しいのは「それってなんなのよ」ということと「どこも同じようなことを書いているじゃない」ということ。これはその通りです。そもそもこの回答自体、具体性がありません。

で、結論から言えばこれに対してテクニカルに考えるのは時間の無駄だと思うんです。

まだまだ現場には露出されていない情報がたくさんあるのですから、お客さんの声、働いている方の声、伝えたいことを、現場とマーケティングの距離を近づけてどんどん出していくのが良いと思います。

当たる物当たらない物あると思いますが、それもノウハウになります。社内で目の前にお客さんがいるのにコタツ記事をアップしているような状況は怖いのです。

テクニカルな面は、内容ができた上で「それをどうやってGoogleに,アルゴリズムにうまく吸収してもらえるようにするか」で考えるのが良いでしょう。

SEOはSearchEngineOptimizationなのですから、これで原点に帰ってきたとも言えると思っています。

ポイント

  • 自社が提供できる価値と直接関係のあるコンテンツにフォーカス
  • ターゲットユーザーの関心に基づいた情報提供を優先する
  • 「なぜこのコンテンツを作るのか?」を明確にし、事業と関連性の高い情報を提供する
  • ターゲットユーザーが本当に知りたい情報を提供し、実用性を重視する

あなたのコンテンツは、ターゲットユーザーにとって本当に価値のある情報になっていますか?Googleがコンテンツそしてサイトの評価を変えていくまでに時間がかかります。2025年のトピックスとして考えて頂くことをお勧めします。

では今回は以上です。

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