合理的に人は物を買うのかという話題と、起業むけ情報は要注意という話。
みなさんこんにちは、ラウンドナップ・Webコンサルティングの中山です。
消費税アップ前日の6時くらいにドラッグストアに行ったら、トイレットペーパーとティッシュペーパーが完売していました。完売です。オイルショックの時もこうだったのでしょうか。
今日見たら、むしろ安くなっていましたが…。
踊らされたという意見も散見しますが、もともとお金を使うタイミングを人は潜在的に探しているのです。
今回は「お祭り」状態。それに参加する高揚感があったのではないでしょうか。
また、人間何かを決定するとき、失敗したときの後悔を回避するために、判断の責任を誰かに押しつけることができる状況を好みます。
今回はその要素もあったでしょう。
合理的に全てが判断されるという事はありません。
もしみなさんが、比較コンテンツなどがイマイチ効力を発揮していないと感じていて、内容は真っ当なのになんでだろうと思っているとしたら、きっと何か人間的な物が抜けています。
言葉使い、判断の順序、判断軸などを、見直してみると良いかもしれません。
皆さんには分かっても、お客さんには分からないかもしれません。
なぜその判断軸が重要なのかどうかを、先に伝えるべきかもしれません。
Googleがキーワード毎にどんなサイトを上に出すかという「インテント」は、この辺の精度がかなり上がってきていると感じます。悩んだら検索してみるのも良いですよ。
ちなみに、人間の「非合理」的な部分を、そのままマーケティングやセールスに持ち込むのは慎重さと節度が必要です。
だますようなことはあってはならないのは当然として、コントロールしようという姿勢が垣間見えれば、一瞬にして信頼を失います。
心が閉じられれば、どんなに良い物も、売れません。対話できません。
何年もかけて開いてきた会社とお客さまの間の扉が、あなたの行動1つで閉じられてしまうかもしれません。
心理学・行動経済学などに興味がある方は、お気をつけ下さい。
…
さて話はズレますが、化粧品やサプリメント系、医療系などは広告でかなり厳しく表示できる内容が決まっていますよね。
LP作成等は、もはや専門でやっていないと厳しいくらいです。
ちなみにうちでは、普通のお医者さんのサイトなどは問題なくできますが、化粧品やサプリのHP作成はお断りしております。
知見が薄いので、ご迷惑をかける、あるいは出せる成果に自信がないからです。
しかし、それ以外の業界は結構無法地帯ですね…。
今日それを感じたのが、
経済産業省の後援で作られた企業関連のプラットフォーム「DreamGate」のメルマガ経由でセミナー一覧を見てなのですが
ざっと見ていると、「日本で唯一」「500万円の価値がある」「絶対成功する」「何か必ず見つかります」など…根拠が明示されていない、恐らくGoogle広告では確実にNGを受ける言葉が並んでおりました。
また、「起業したいけれども、何をしたいのか良く分からない」人向けなど、むしろそれは起業しない方が良いのでは…というようなものも。
起業したいという人は恐らく増えているのでしょうが、食い物にされている傾向がありますので、独立開業を考えている方や起業したてで悩んでいる方は、お気をつけ下さい。
経産省バックアップとは言え、DreamGateはちょっとあれだなと思った次第です。
さて、続いては日刊情報配信ピックアップです。
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[1]店舗チラシはスマホでOK LINEが見やすく配信
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO50240720W9A920C1X30000/
昔新聞のチラシだけウェブ上でみられるようにするサービスがありました。今はほとんどのサービスが終わっています。
網羅性も低かったですし見づらいので、折り込みチラシもまた新聞の魅力の一つなのは事実なので、折り合いがつかなかったのではと。
さておきこれはうまくいくかもしれません。LINEの到達率は高いですし、データもチラシ用を変換してくれるのでしたら、
ちょっと使ってみようかな→結構いいじゃん→部数半分減らしてLINEに回そう、といった緩やかな転換が見込めます。
ずっと続いてきたものは、慌てず少しずつ変えていく方が良いです。受け取る方も出す方も習慣化していますので。
今後、要ウォッチしたく。チラシもオンラインオフライン両面の時代ですね。
[2]ネット広告が嫌われる時代に ページビュー主義を脱せよ:日本経済新聞
広告が嫌われる理由についての記事。ポジショントーク的な部分があるでしょうが、モヤモヤしました。
最も気になったのは博報堂の嶋氏の言葉。
「広告には本来、顧客が認識していないニーズを気づかせる役割もあると指摘」「クリエーティブを模索すべきだ」とのこと。
これが本音なら怖い。消費者の感覚とズレています。これは「啓蒙しよう」という旧来型広告・PRメディアの考え方です。
その広告が好まれず、嫌われる広告になってしまう理由は大きく2つです。
それは「誘導的なのが見え見えな広告が多い」「見たくないのに見せようとする広告が多い」こと。
相手をコントロールして、ニーズを「気づかせる」のではなく「作り出そうとする」のが見え見えな物が多く、そしてそれを、コンテンツに模した形にしたり、 扇情的な体裁にしたり。
そういうものが多くなっているから、嫌われているのです。
クリエイティブの問題ではないのです…。
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自分たちの強みを考えるということは、競争戦略の中で重要なポイントです。
しかし重要であるせいか、分かりやすい切り口のせいか、HP作成時などに安易にヒアリングされ、安易にそのまま掲載されがち・諦められがちな要素です。
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終わりに
忘れた頃に情報処理支援機関「スマートSMEサポーター」認定のお知らせが届きました。確かIT導入補助金の時に審査を依頼したような気がします…。
“中小企業の生産性を高めるためのITツールを提供するITベンダー等を「情報処理支援機関」として認定する制度”とのことです。要は大体のITベンダーさん当てはまるのかなと…。
個人的には、IT導入補助金はもういらないと思います。金額が増えた関係で、あの時期を待って動くという傾向が出てきていて、チャンスを逃すリスクがあります。
また、審査を通りやすくするために、企業側の事情より、ITベンダー側の事情が優先されて、アンマッチになる傾向もでていると耳にします。
担当者がITについてよく知らないせいか、やりとりもスムーズに進まないというケースも同業者から聞きます。
だったら小規模事業者持続化補助金の回数を増やして、もう少しマックスの金額を上げた方がよっぽど良いのではと。どんなツール導入したって、ちゃんと事業計画がないと、進まないですから。
来年はどうなるのかな、ちょっと不安です。
では、最後までお読み頂いて有り難うございました。
中山