第10回:サイトが使いにくい原因は、言葉や文章の調子にあるかもしれません

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

使いやすさは、ボタンや色だけの問題ではありません

サイトが使いやすいかを考えてくださいとお願いすると、スマートフォンではボタンが押しにくい、色のコントラストが足りない、といった話になることがあります。もちろん、そこは大切です。ただ、デザイン以外にも確認していただきたい部分があります。

その一つが言葉です。サイトに書いてある内容は、対象のお客さんに届く言葉になっているでしょうか。よいことが書かれていても、難しくて頭に入らなければ、魅力は伝わりません。

情報を集める場所として使いやすいかという視点で、文章も見直してみてください。操作ができることと、書かれた内容を無理なく理解できることは、どちらもサイトを使う上で大事なんです。

「買い物かご」と「カート」、お客さんはどう呼んでいますか

例えば、買い物かご、ショッピングカート、カートシステム。同じようなものでも、いろいろな呼び方がありますよね。提供する側が使い慣れている言葉が、お客さんにも分かりやすいとは限りません。

ネットで買い物をほとんどしたことがない方なら、日本語の「買い物かご」の方が分かりやすいかもしれません。一方で、すでに別のサイトで使い慣れた言葉がある方もいるでしょう。

私も以前、この呼び方を調べたことがあります。ただ、そのときの結果を、そのまま今のお客さんへ当てはめればよいとは考えていません。お客さんが普段、友達と話すときにどんな言葉を使っているかを確かめてください。

サービスを提供する人と、使う人の間では、用語のずれが起きやすいんです。売る側には当たり前でも、読む側が一瞬迷うことがあります。その迷いによって、伝わるはずの内容が伝わらなくなっていないかを確認します。

硬い文章と柔らかい文章の、どちらが合うでしょうか

文章の調子も、お客さんに合わせて考える必要があります。いつでも柔らかく書けばよいわけではありません。きちんとした堅さを信頼の材料にする方もいます。

例えば弁護士でも、厳格な印象を求める相談者に向けた説明と、身近で話しやすいことを大切にする相談者への説明では、合う言葉が違うかもしれません。同じ職業であっても、扱う領域や、お客さんが求める関係は異なります。

自分が書きやすい調子ではなく、相手が安心して内容を受け取れる調子を考えてください。難しい言葉で書けば専門性が伝わるとは限りませんし、砕けた表現にすれば親しみが生まれるとも限りません。何を期待されているかに合わせることが必要です。

長い文章が悪いのではなく、その相手に伝わるかが問題です

士業やコンサルタントなど、文章を書くことに慣れている方ほど、びっしり書いてしまうことがあります。自分でサイトを更新できると、書いたものをそのまま載せられますからね。ただ、それをお客さんが読んでくれるかは別です。

これは、長い文章を書いてはいけないという話ではありません。お客さんに確認した結果、詳しく書いた方が理解してもらえるなら、その方がよいでしょう。反対に、直感的に要点をつかんでもらう必要があるなら、文章だけでなく図表を入れる、重要なところを目立たせるなどの工夫が必要になります。

長さや見せ方を決める基準も、対象のお客さんへ伝わるかどうかです。内容そのものはよくても、専門用語が多い、自分の言いたいことだけを詰め込んでいる、といった理由で読みにくくなっていることがあります。

私も、二つのサイトで売上に大きな違いがあり、調べると文章の違いが重要だったという経験があります。文章は、見た目を整えた後のおまけではありません。お客さんの目線で読み直して改善点を見つけ、変更した結果も確かめてみてください。伝わって初めて、お客さんは次の行動を考えられるんです。

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