第268回:売上を急ぐ販促が、会社の評判を落としていないか

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

販売促進をしなければいけない。売上を立てないと、会社が持たない。その気持ちはよく分かりますし、私も売上を作るための支援をする中で、いろいろな状況を見てきています。

ただ、今を乗り切るために乱暴な販促をして、その後、会社に大きなブレーキがかかった状態になるのも避けたいですよね。今回は、広告やチラシの表現と、外へ任せている販促の実態を、ちゃんと把握していますかという話です。

販促への嫌な印象は、商品にもついて回る

同じような商品やサービスがたくさんあると、お客様も、どこにしたらいいか選べなくなります。全部を見て一つに絞るのはストレスなので、分かりやすく、自分でも納得できる判断基準を探すんですね。

例えば、好きなコンビニがあれば、そのお店のプライベートブランドにも興味を持つでしょう。ホームセンターでも、そこのファンなら、そこで扱っているプライベートブランドの商品に、普通の商品とは違う価値を感じることがあります。中身が似ていたとしても、誰が扱っているかで受け止め方が変わるんです。

販売している会社への評判は、その商品の価値にもついて回ります。ブランドイメージというと大げさですが、「ここはいい会社だよね」「あそこは、何か嫌なやり方をしているらしいよ」ということです。

「また、あのお店のチラシだ」「あの会社は、いつもこういうものを出してくる」。そういう印象がたまって、会社そのものを嫌だと思われてしまったら、先の販売にも影響します。売る側にとっては、生き残るために一生懸命やった結果でも、お客様の頭の中に残った印象は、なかなか拭えません。

代わりの商品や会社がある中では、そうした嫌な印象をつけないことも大事なんですね。今の反応だけを見て、先の商売を苦しくしてしまわないようにしたいところです。

「少しだけ」「前から使っている」で済ませない

販促というと、リスティング広告やバナー広告の話だけだと思われるかもしれません。でも、ここで気にしていただきたいのは、お客様へ出している表現そのものです。広告枠に出していないから、SEOで見てもらうページだから大丈夫、という話ではありません。

商品をどう説明しているか、どんな効果があると伝えているか。それを文字で表すのか、漫画や動画でどう見せるのか。出している内容を、一度きちんと見てほしいんです。

「ちょっと出すだけだから」「昔からこの表現だから」と、自分たちの感覚だけで済ませないでください。お客様から見たら、「いつもちょっと怪しいことを言っている会社だな」と思われているかもしれません。

表現について分からないことがあるなら、自分たちで調べたり、関係する窓口に相談したりする方法があります。そうしたことを把握した会社へ依頼する方法もあります。特に健康や医療、お金に関わる表現などを扱うなら、専門家へ確認する手間を省かないでいただきたいと思います。

私は、これは手を抜いてはいけない部分だと考えています。まず、自分たちがどんな表現を世の中へ出しているかを確認して、気になるところがあれば相談する。小さな会社でも、地域の中で評判が広まってしまえば、大きなダメージになります。

電話が鳴っていても、任せ先の中身を確認する

もう一つ、こちらの方が多いようにも感じるのですが、チラシやインターネット広告を丸ごと任せて、その先が何をしているか把握していないケースがあります。

チラシなら、「大体こういう内容で作って、この辺りの世帯へ入れてくれればいいです。月々いくらですね」という形です。何をしているかは分からないけれど、電話は鳴っているから、広告は効いているんだろう。そうなっていないでしょうか。

反響が出ていることと、どんな販促をしているか把握できていることは、別です。もちろん、きちんとやってくださる会社もあります。ただ、自分たちが知らないままでは、内容に問題があっても気づけません。

反応を増やせば、もっと仕事をもらえるだろう。そのために表現が強くなっていることもあります。任せているから、自分たちの会社の印象とは関係がないということにはならないんですね。

「インターネット広告はよく分からないのでお願いします」という場合も同じです。自社が依頼した先が、何を、どう出しているのか。その中身を把握しておかないことが危険だと、私は感じています。

短く出る広告ほど、見落としたままにしない

ホームページなら、見に行けば内容を確認できます。でも広告は、自分が見ようと思った場所に、その広告が表示されるとは限りません。どこに出ているかも、よく分からないままになっていることがあります。

チラシも、手に取って数秒見て、興味を持たなければそれで終わることがあります。新聞の折り込みなら、その日の午前中くらいで役目が終わってしまうかもしれません。出したものは消えていくけれど、お客様の頭の中に印象は残るんです。

自分たちで確認しづらい販促ほど、委託先が何を出しているかを確認できる状態にしておいてください。広告を出している会社へ聞けば、どんな広告を出したかは把握できます。自分の画面に出てこないから仕方ない、で終わらせないことです。

バナー広告やアフィリエイト広告なども、見せ方や掲載内容が変わる中で、気づかないうちに自社の評判を下げてしまうことがあります。チラシなら内容だけでなく、どう配っているかも含めて、任せ先の動きを知っておきたいですね。

自分たちの表現を確認すること。外へ任せているなら、そこが何をしているかを確認できる体制を作ること。売りたい気持ちは、本当によく分かります。ただ、今の売上のために、その後の商売の足を引っ張るものを残さないように、しっかりした形で販促を続けていただければと思います。

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