たくさんの前提知識が必要…ではありません、大丈夫です
解析を始めるにあたり、「ツールの使い方や数学的知識、ウェブ関連の基本的知識など、様々なことを学ばなければならないのでは?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。
ただ、実際のところ、始める段階で特別に必要なスキルはありません。その時々で必要になったことを、必要なタイミングで勉強すれば十分です。
ただし、インターネットをほとんど使ったことがないという方は、まず積極的にネットをビジネスで使う経験を積んでください。特に「買い手」としてネットを使ってみるのが一番の近道です。
目次
分からない事には必ずぶつかる!それを情報収集して解決することも大事なスキル。
分からないことがあれば、すぐに調べる癖をつけてください。
- 最初からすべてを知っている人はいません
- むしろ分からないことをそのままにしたり、理解したふりをして進めたり、単に「終わらせる」ことを目標にしてしまう方が良くありません。
- Webの世界は特に変化が激しいため、自ら調べて新しい知識を積極的に取り入れる姿勢がないと、なかなか成功できません。
- 特にWebマーケティングは変化のスピードが速く、それだけ求められるスキルも多岐にわたります。
このガイドブックを読み進める中で分からない単語や疑問点が出てきたら、すぐに検索してその場で覚えるようにしてください。その方が、新鮮で役立つ情報を得やすくなります。
ただ、どのように情報収集すべきか?は先におさえよう
情報収集には主に二つの方法があります。一つ目は、先輩や外部の専門家とコミュニケーションを取りながら、実践的で役立つ情報を常に得られる環境にいることです。もしこれが難しい場合は、ChatGPTなど生成AIを利用して、適切な質問を投げかける方法が有効です。
AIが登場する以前は、インターネット検索や書籍が情報収集の中心でした。
なぜなら、ネットの情報はどんどん「取捨選択が必要」になっているから
ただし、ネット上の情報は何らかのバイアスや偏りがあることが多いため、注意が必要です。また、Webマーケティングなどメジャーなテーマでは、すでに多くの情報が出尽くしています。独自の「お得情報」のようなものは、あまり期待できません。
近年は特に、メディアが収益化のために、バズ狙いやユーザー情報収集、スポンサー企業の意向を反映した情報を発信するケースが増えています。特にソーシャルメディアはその傾向が強いため、前提条件をよく理解せずに情報を鵜呑みにするのは危険です。
特にソーシャルメディアは危険
その最多のものがソーシャルメディア上の情報で、ほとんどのものが何かしら発信者の利益になるような意図のもとに解釈されています。それをそのまま吸収するのは、その前提条件がわかっていない限り危険なのです。
実は、書籍は最初の一歩むけではない
書籍は基本的な知識をある程度身につけてから、復習や体系的な理解を深めるために活用するのがおすすめです。
書籍は出版までに1年以上かかることが多く、最新情報の反映に弱いという欠点があります。また、Webマーケティングに関する書籍は多くのテーマがすでに書き尽くされているため、新刊は尖った内容や極端な主張になりがちです。初心者の段階でそうした情報を取り入れるのはあまりおすすめできません。
ある程度実践経験を積んだ後に、自分が取りこぼしている情報を整理するために網羅的な書籍を活用すると良いでしょう。
どんなスキルを手に入れたいか意識してみて下さい
勉強を進めるには目標が大切です。会社勤めの場合は、上司と話し合いながらスキル目標を設定しましょう。その目標達成のために必要なスキルを具体的にイメージすることが重要です。
例えば、「Webサイトで月2回のキャンペーンを実施し、訪問者を倍増させたい」という目標なら、「Webページ作成技術」「解析ツールの導入と運用」「現場との連携スキル」が必須になります。また、スピード感も求められます。
メールマガジンやモバイルサイトで定期的なフォローを行う場合は、「モバイルに関する知識」「ダイレクトマーケティングとの連携」「メールマガジンの運用スキル」なども必要になります。このように、目標を達成するために必要なスキルを逆算して考えてみましょう。
社会人も個人も同じです
個人事業主や副業の場合は、会社組織を仮定するよりも、自分自身がモチベーションを感じる具体的な目標を設定するのがおすすめです。
例えば「純利益として、今住んでいる家の家賃 or 住宅ローン額が手に入るサイトを自分1人の力で作り出すことができる」ですとか。 ちなみにこの「家賃をひねり出す」これはかなりのハードルです。広く考えれば
- マーケティングとセールスの知識(SEM・SEOなども含む)
- Webサイトを作成するHTMLやCSS、JavaScriptなどの知識、あるいはWordpressなどのCMSツールの導入と運用知識
- 設置するサーバやドメイン、DNS、場合によってはプログラムの知識
- リスティング広告はじめさまざまな広告の知識
- 経理の知識
- マスク管理などのマネジメントに関する知識
などが必要です。 どちらにしても「よく分からないなぁ…」「大変だなぁ…」と思われるかもしれませんが、必要なスキルをゆっくりでも網羅しようという気持ちでトライしてみて下さい。
きっと、今までとは違う楽しい世界が見えてくると思いますよ。
それでは早速次のページから一緒に始めていきましょう。
コンテンツ一覧・目次
- 第1章:はじめに
- 第2章:読み始める為に必要なスキル
- 第3章:解析の第一歩 – 現状把握
- 第4章:歴史を調べる – 現状把握
- 第5章:指標を確認・決定する – 現状把握
- 第6章:現状の確認 – 問題点の発見
- 第7章:アクセス解析で洗い出し – 問題点の発見
- 第8章:具体的なステップ1 – 問題点の発見
- 第9章:具体的なステップ2 – 問題点の発見
- 第10章:その後 – 問題点の発見
- 第11章:ユーザーテスト
- 第12回:改善案の発案のコツ – 改善案の発案と実行
- 第13回:気をつけたいこと – 改善案の発案と実行
- 第14回:施策の実行 – 改善案の発案と実行
- 第15回:結果はすぐには分からない – 結果の確認と次策
- 第16回:待つしか無いのか?- 結果の確認と次策
- 第17回:他の要因 – 結果の確認と次策
- 第18回:新たな施策を打つ – 結果の確認と次策
- 第19回:情報収集は欠かさずに – 結果の確認と次策
- 第20回:終わりに