過去の成功や失敗の歴史を調査して先手を打つ
目次
あなたの会社では、過去にWebサイトを運営した経験があるでしょうか。実は以前に挑戦したことがあり、うまくいかず放置されているケースは意外と多いものです。
まずは会社名で検索してみましょう。
- プロバイダーなどのスペースに、放置されたWebサイトはありませんか?
- 無料の制作ツールで作成したまま、放置されていませんか?
- 関係者へのヒアリングで「昔誰かがホームページを作っていたような」「忙しくてその後どうなったか分からない」といった話を聞いていませんか?
削除されている場合でも、過去にWeb活用を試みていた可能性があります。まずはその「過去」をしっかりと把握しましょう。
Web解析でなぜ「過去」を把握する必要があるのか?
過去に行った取り組みの中には、将来の失敗を避けるために役立つ貴重な情報が隠れています。特に重要なのは、過去のWebサイト運用が途中で止まってしまった理由です。
具体的には以下のような理由が考えられます。
- 「社内の反発があった」
- 「業務が忙しく更新が続かなかった」
- 「業者が消え、サイトが削除できずに放置」
こうした問題は再び起こる可能性が高いため、事前に把握し、対策を立てることが重要です。
最も避けるべきは「Webサイトが途中で放置されること」
Webサイトの運営は継続的な改善と更新が不可欠です。ユーザーは「Webサイトはいつでもそこにあるもの」と考えるため、突然消えると大きなマイナスイメージを与えます。
「この会社、Webサイトを維持することもできないのか…」「もうもしかして商売をやってないのかな?」そんな気持ちになります。また、CMSツールなどプログラムが入っていると、クラッキング(ハッキング)され、最悪、大量メール送信の踏み台になり、大変なことにと言う可能性も。
継続的な運営を妨げる要素が過去にあったなら、それを特定し、再発防止のための運用方法を考えましょう。
例えば…
- 「HTMLが難しく更新が困難でデザインも稚拙だったため放置した」→ HTMLを知らなくても簡単に更新できるCMS(コンテンツ管理システム)を導入
- 「維持費がかかる割にビジネスに繋がらず、停止が命じられた」→ ランニングコストを抑え、小さな成功を積み重ねる形でスタートする
といった対応が必要です。
経験から感じるのは、この人間関係や仕組みの問題をクリアできたら成功は大きく近づくと言うこと。根回しという考え方よりも、相手も自分も会社も考えた上で「手伝ってもらいたい」という気持ちをしっかり伝えるだけで違ってくるかなとも思います。
ただ、どうやっても難しい局面はあるでしょう。その時大事なのは自分だけで解決しようとしないこと。会社の中の「力学」に従って,上の方に動いてもらうなどを考える事をお勧めします。
先人の取り組みを引き継ぐ
もし先人が残したWebサイトがあれば、それを継承し、活用することを考えてみてください。それは過去の担当者への敬意にもつながります。
また、アクセス解析データが残っているなら必ず確認しましょう。
わずかなアクセスでも、今後の運営に役立つことがあります。ただし、アカウント情報が不明な場合は諦めて新たに進めるのも一つの手です。
コンテンツナビゲーション
コンテンツ一覧・目次
- 第1章:はじめに
- 第2章:読み始める為に必要なスキル
- 第3章:解析の第一歩 – 現状把握
- 第4章:歴史を調べる – 現状把握
- 第5章:指標を確認・決定する – 現状把握
- 第6章:現状の確認 – 問題点の発見
- 第7章:アクセス解析で洗い出し – 問題点の発見
- 第8章:具体的なステップ1 – 問題点の発見
- 第9章:具体的なステップ2 – 問題点の発見
- 第10章:その後 – 問題点の発見
- 第11章:ユーザーテスト
- 第12回:改善案の発案のコツ – 改善案の発案と実行
- 第13回:気をつけたいこと – 改善案の発案と実行
- 第14回:施策の実行 – 改善案の発案と実行
- 第15回:結果はすぐには分からない – 結果の確認と次策
- 第16回:待つしか無いのか?- 結果の確認と次策
- 第17回:他の要因 – 結果の確認と次策
- 第18回:新たな施策を打つ – 結果の確認と次策
- 第19回:情報収集は欠かさずに – 結果の確認と次策
- 第20回:終わりに