ホーム » podcasts » SEO(検索エンジン最適化) » 第191回:中小企業がSEOで悩んだら?お勧めする考え方と、次の一手の方向性

今回の内容について

中小企業がSEOで悩んだとき お勧めする考え方と 次の一手の方向性とは?

今回は、SEOの話です。中小・小規模事業者の方々からよく頂くご質問の一つが「SEO次何をしたら良いでしょうか」「もっと集客したいのですが、SEO何すれば良いでしょうか」といったものです。

今回はこの観点について、集客と言うところだけではなく、その後ろのプロセスを考えると、こういう方向性がいいですよという内容をお送り致します。

大企業や個人ブロガー・アフィリエイターの方ではなく、中小・小規模事業者、事業会社の方々向けの内容になりますので、その点ご注意下さい。

詳しくはPodcastをお聞き下さい。

エピソード詳細

今回のテーマですが、中小企業や小規模事業者の方々が、SEOで悩んだらどういうことをしたらいいのか、よくこの質問を頂くので、Podcastでまとめてお伝えします。

さまざまな情報が氾濫するSEO界隈

前提として、中小企業や小規模事業者の方々のSEOということで、規模感が違ったり、背景が違う方々にとっては、それがベストプラクティスにならないかもしれません。

なんでこの前置きをするかというと、非常にSEO界隈が、言い方悪いですけど、めんどくさいんですね。

SEO自体、Google のアルゴリズムというところに象徴されるんですけれども、みなさんいろんな情報に接すると思うんですね。

あれをやったほうがいい、これをやったほうがいい、こういう事をやってうまくいった、こういうツールが出ましたとか、今これが大事だとか、いろんな情報に接します。

うちのお客様や問い合わせをしてくれる方々も、「何したらいいかわかんないよ」と思われて、お問い合わせやご相談をいただきますし、コンサルの中でいろんなことを質問されます。

それは当然でして、そもそもまずアルゴリズムというものがブラックボックスです。そのため、世の中にある情報は基本的に、公式にアルゴリズムの云々について話すことは、ある程度しかありません。

ほとんどが、第三者が発している推測情報なんですね。

もちろんそれが推測だから全部ダメというわけではありません。きちんとデータを
とって、その上で発している情報もあります。一概に駄目ということではありません。

まあでもそうではなくて、なんとなくの印象でしかない情報とか、自分の観測範囲でだけ
で、まぁこうだろうという結論が得られたような情報を一般化した情報もあります。

規模感によって異なるベストプラクティス

それから規模感の違う情報ですね。端的にいえば、大企業で本当に大きいナショナルクライアントさんのようなところがやるSEO、これと中小企業さんがやるSEOと、個人とかブロガーさんとかがやるような SEOっていうのは、全部ベストプラクティスが違うんですね。

私も規模的に言えば、中小企業の方々がほとんどではあるんですけども、大企業、誰もが知っているようなナショナルクライアントさんのSEOの案件をやったこともありますし、また有名ではないけれども、PV数で見たら、Google アナリティクスの無料版では収まらないような規模のサイトのコンサルもしていました。

また、アフィリエイターさんの案件というのは、アフィリエイトの知識が僕はあまりないのでやらないですけれども、その昔、独立してフリーランスになった時代とか学生の頃とかにはアフィリエイトサイトっての立ち上げてやってしていた時の記憶なんかありますけど、やっぱりそれぞれ全然違います。

なんで今回、全部ごっちゃにすると本当に分かりづらいので、中小企業と小規模事業者の方々が行うべき、専門知識を持っていない方々が検索エンジンからの集客をもっと手厚くするにはどうしたらいいですか?という質問に対しての答えとして、このPodcastを使っていただければというイメージを持っています。

この前置きに5分くらい使っている時点で、非常にめんどくさい界隈だということが分かっていただけるかなと思います。

いろんな情報はありますし、バトルも多いですし。

SEOは「無料でできる施策」ではない

とはいえ、中小企業の方々にとってSEOは非常に重要です。

また本題に入る前にいろんな方に入っていっちゃうんですけど、SEOって無料ではないですね。

これは、書籍の方でも何度も書いてますし、この間リリースした『ラウンドナップウェブメソッド』という中小企業小規模事業者向けの web 活用のためのプログラム・オンラインコースの方でも、時間を割いてお伝えしています。

SEOはよく、無料の集客手段ですよっていう風に言われたんですけど、これはまず全く嘘です。

なんでかっていうと人件費を完全に無視しているからですね。

昔であればタイトルタグに適当に設定して急に集客できるようになったという時代があったので、それを考えて無料と言うのはまあそうだろうと思います。「広告宣伝費」がゼロだという言い方なら、間違ってはいないかもしれません。

ただし今のSEOはコンテンツありきです。ページを作るコストがあります。

例えば日給換算で3万円の人が丸一日かけて作業したとしたら、そのSEO作業には3万円かかっていることになります。

よくクリック型広告と対比されますが、仮に1クリック150円だとしたら、200クリック分で3万円相当になります。その位かかっているわけですね。

費用が目に見えないケースが多いため「無料」と勘違いしやすい

SEOは往々にして、社内の担当者の余り時間や手待ち状態の時間や、業務効率化の上で捻出された時間を充てて行われがちです。そのため極端な残業などが無ければ追加コストを必要とせずに行えているように見えます。しかし本来はそこで行う別の作業があったはずなので、何かを犠牲にしてひねり出した時間なんですよね。

また、目に見える越すとじゃない弊害としては、なかなか大きな予算をつぎ込めない、投資対効果が見えるまで動きづらいということがあります。しかし、特にWEB活用初期の中小企業・小規模事業者の方々にとっては大きな集客資産となるわけで本当は優先度を上げて取り組んだ方が良いです。

無料では無い、生存期間の長いマーケティング的な武器になる、この前提でしっかりとした計画を持って取り組むことをお勧めしたいです。

検索エンジンからの流入を増やすには

それでは中小企業・小規模事業者の方々が検索エンジンからの流入をもっと増やしたい時には、どう伸ばしていけば良いのでしょうか。

まずは小手先のテクニックを一度忘れてください。

キーワード選び

お客様にどのような情報を与え、それをどうしたらお客様に届けることができるのかということを徹底的に考えます。

具体的にそれをSEO的な言葉で言うと、

  1. 検索エンジンに言葉を入力するという行動は、既に頭の中にある顕在的なニーズでしか発生しないという前提を意識して
  2. お客様が検索しそうな言葉をリストアップ(この段階で検索数は気にしない)
  3. 様々な補助ツールで膨らましていきながら、検索数も加味して集客できるようなキーワードリストを作っていく

これをまずしっかりやる。

コンテンツとタイトル作り

そして、それに対してお客様は、検索する時にどういう情報を欲しいと思っているのかを考え、コンテンツ内容や構成を考えていきます。

どのような情報を与えるべきか」「興味を持って来訪してもらうためのタイトルやディスクリプションはどうするか」「期待を裏切らないための内容の構成はどうするか」

これらの仮説を立てて、それに基づいてコンテンツを作っていきます。

その際に画像や動画が必要であれば使えば良いし、文章が適する場合には文章で構成していきます。そして作っておしまいでは、そもそもGoogleにインデックスされづらいし、狙っているキーワードで上位に上がらないとお客様の目に触れません。

正しくクローリングしてもらう

そこでクローリングされるか(自分のサイトをうまくクロールしてもらう)、Googleにどういう内容を含有しているかをきちんと伝えられているかチェックも忘れずにしておきましょう。具体的には

  • 関連ページから内部リンクを送っていないか
  • サイト全体がインデックスされない設定になっていないか
  • 小さいサイトだとクローラーが自発的に来てはくれないので、サイトマップの登録をしているか(1ページ単位であれば、サーチコンソールからページをチェックするツールを使用することでクローラーに来てもらえる)

最低限このあたりはチェックしておきましょう。

ちなみに、ドメイン年齢は気にしなくて大丈夫です。Google公式でもドメインが新しいか古いかは関係ないと公言されています。またバックリンクについても、自分たちに関係のあるもの以外はあまり評価しないということも第三者の研究結果で言われています。

コンテンツをきちんと作っていけば、上位表示されます。当社でも、新規サイトで新しくドメインを取得して、お客様の欲しい情報を現場の営業のリアルな経験等から導き出していき、それに対するコンテンツを丁寧に作っています。

別に特別なテクニックを使っているわけではありません。割と今はそういう評価がされるようになっています。中小企業で地域商圏にそんなに強い敵がいないケースであれば、それをくり返していくといつかはちゃんとたどり着くはず。

とは言えSEO施策の効果がすぐに出るとは限らない

SEOに関しては短期的な成果はなかなか臨めません。特に育てていく過程ではなかなか成果が出ないので、私の場合期待値があまり高すぎると良くないので1年くらいは見たほうが良いと話しています。平均して半年くらいたつと、昔と比べて変化が出始めるような感覚です。

ここで慌ててHPの中に文章を入れたほうが良いor増やしたほうが良いとか、サジェストワードのページを追加してサイトボリュームを取りあえず増やしたほうが良いとか、取りあえずSSL対応をしたほうが良いとかテクニカルなことに没頭していると、仮に何らかの原因で順位が上がっても、その先がありません。

お客様のことを考えて作っていないので、お客様が訪問はしてもすぐに帰ってしまいます。また一度不信感を持たれると、その後正当に順位が上がってもその記憶によって避けられてしまうこともあります。ですからきちんとコンテンツを作り、それを地道に増やしてブラッシュアップしていくほうが、結果として良くなります。

そのほうが、「この会社のサービスは良さそうだから後で検討しよう」「皆でこれから見てみよう」という判断につながっていきます。基本的に中小企業・小規模事業者の方々はSEOで自然検索の集客をもっと強化しようとする際は、きちんと悩みに応えるコンテンツを作りましょう。

そして順位を見て内容をブラッシュアップや新規追加していくことが、最も良いと思います。その次にテクニカルな要因を載せていくのが良いでしょう。土台としてきちんとしたコンテンツがないと、なかなかSEOの施策を打っても成果にはつながりません。

背景が違えばベストプラクティスは異なる

余談ですが大企業の場合は、テクニカルなものというよりは、例えば

  • 今回のアップデートの傾向からこういうことを保険にしておこう
  • システムが絡んでいるので、システム生成部分についてどういう設計をするか
  • サイト規模が大きいとなかなか全体をクローリングをしてもらえないので、どうしたら頻度を上げながらサイト全体をクロールしてもらえるようになるか

ということを考える作業になってきます。

中小企業・小規模事業者の方々とは異なります。

コンテンツ作りにしてもお金をかけられるので、外部に依頼したりして良いものを作ってはいけますが、その先のいろいろなことを見据えながら作っていくことになります。

ブロガーやアフィリエイターになると、人によって意見は違いますが、ペナルティーを食らってサイトを飛ばしても仕方がないという気持ちでやっている方もいます。そしてSNSではそういう方のノウハウが表に出やすいです。

ドメインを飛ばすなんてありえないので、絶対に企業にはマネできません。

Cojpなんて一つ失ったら終わりですし、JPドメインで構成したとしても、メールアドレスやGスイーツ等を使っているとそう簡単に変えられなかったりします。

また新しくドメインを取ってやり直そうとするとリダイレクトをかけることになり、それでペナルティーになるので意味がありません。このように企業と個人では、失うものに対する意識や考え方が違うので、売り物も考えながらそういう前提でそういう方々のノウハウを吸収していくほうが良いでしょう。

特にブロガーさんは読ませて収益化するならアフィリエイトやサイト誘導になりますが、基本的にはその場でなんとかしようという方向になっていきます。

企業さんとしてはその場でというよりは、長期的にきちんとブランディングしながら・・・という方向になるので、またそこもスタンスが違います。そういう背景の違いを意識しながら情報をくみ取っていただくと良いと思います。

 


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中山 陽平

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