第112回:Web集客を増やす前に、届く相手とページの内容を切り分ける

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

検索から人は来ているけれど、思ったように問い合わせがない。そこで「広告も始めた方がいいでしょうか」と聞かれることがあります。このときに考えたいのは、集客を増やすかどうかだけではありません。今、誰に届いているのかということです。

反応がない理由を、ページの内容だけで決めない

チラシを何度か配って反響がなければ、「広告文や提案が良くないのかな」と考えると思います。Webでも、反応がないとホームページやランディングページを直そうとしがちです。

もちろん、内容に問題がある場合もあります。ただ、Webでは、出す場所を変えることで、来る人も大きく変わります。同じページでも、見ている方の用事が違えば反応は変わるんですね。

伝えている内容の問題なのか、届いている相手の問題なのかを分けて考えてください。ページに来た人数だけを見ていると、この違いが見えにくくなります。

新しい集客方法を足すときも、とにかく人数を増やすという考え方ではなく、これまで届いていなかった、必要としてくれる人へ届くかを考えます。

検索する言葉の向こうに、どんな人がいるかを見る

極端な例ですが、歯科の広告を、虫歯について調べている人へ見せる場合と、焼きたてのパンを探している人へ見せる場合では、期待できる反応は違いますよね。

Webには、いろいろなニーズを持った人が集まる街がある、と考えると分かりやすいかもしれません。検索キーワードは、その街を見分ける手掛かりの一つです。

同じ業界に関係する言葉でも、調べものをしたいのか、依頼先を探しているのかによって、必要な情報は変わります。自分たちが今アプローチしている場所に、本当に商品を必要とする人がいるのかを見直します。

キーワードを、アクセスを取るための文字列だけでなく、相手の用事を考えるための材料として見てみてください。違う場所へ出してみることが、集客改善の選択肢になる理由です。

広告を、反応する相手を探るためにも使う

自分たちの商品を必要とする方がいそうな場所をいくつか考え、反応を試すという進め方があります。私は、こうした検証に検索広告を使うことをお勧めしています。

SEOで新しいテーマからの集客を育てるには時間がかかります。広告費は必要ですが、先に反応を見て、どこへ力をかけるかの見当をつける、という使い方です。

広告の最初の役割を、市場や見せ方を確かめるテストとして捉えると、結果から学びやすくなります。初めから理想の費用でお客様を獲得できる、と決めつけない方がよいと思います。

あるところで反応が出たなら、その方々には今の内容が響いている可能性があります。そこを詳しく見ていき、周辺にも必要とする人がいないか考える。反応した理由をつかんでから、取り組む範囲を広げていきます。

届く相手を変えても反応がなければ、実際に見てもらう

いくつか試しても反応が良くならない場合は、ページや広告の内容を、もう一度確かめる必要があります。ただ、ここでも自分たちの感覚だけで直すのは避けたいところです。

お客様に実際のホームページを見てもらい、正直な感想を聞く。第三者に使ってもらって、どこで分からなくなるかを見る。そうした確認を重ねると、直すべきところの裏付けが取れます。

ページを作り直す前に、見る方がどこで迷い、何を理解できていないかを確かめてください。「きっとデザインが悪い」と大きく変えるより、判断する材料が増えます。

届く相手と、伝える内容。この両方を見ながら、少しずつ改善していくということです。最初から一度で当てるより、その過程で自社のノウハウをためていく方が、運用を考えやすくなります。

SEOと広告は、時間と人件費も含めて考える

SEOは広告費がかからないから安い、という印象をお持ちの方もいると思います。でも、調査やコンテンツ作成、日々の確認には、人の時間がかかっています。

広告は、その時間を短くするために使える場面があります。先に広告で反応を見て、見込みのあるテーマが分かってから、SEOやコンテンツへ力をかけるという考え方です。

媒体へ払う金額だけでなく、社内の作業時間と、結果が分かるまでの時間も含めて比べましょう。どちらが常に得かという話ではありません。自社で知識をためたいのか、どのくらいの速さで進めたいのかによっても変わります。

追加の集客を考えるときには、今の反応の少なさをそのまま引き受けて人数だけ増やすのではなく、誰に、何を届けるかを確かめる機会にしていただければと思います。

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