第173回:コンテンツは動画か文章か?伝える内容と見せ方を分けて考える

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

商品の良さを伝えたいとき、「動画を作ろう」と、すぐに見せ方まで決めていないでしょうか。内容と形式は、一度分けて考えることをお勧めしています。これは自社が発信するときにも、ほかの会社の情報を受け取るときにも、大切なことです。

形式を決める前に、誰に何を伝えたいかを考える

商品の使い方が分かりづらいから動画にする。寸法だけでは大きさを想像しにくいから、使っているところを見せる。こうした考え方は、自然に出てくると思います。

ただ、最初から内容と形式をセットにすると、ほかの伝え方に目が向かなくなることがあります。動画のほかにも、文章、画像、スライド、PDF、音声など、いろいろな形がありますよね。

まずは誰に何を分かってもらいたいのかを考え、見せ方はいったん脇へ置いてみてください。そのうえで、どう伝えるのがよいかを考えます。

形式を決めるのは後です。作れるものや使える時間に制限はあると思いますが、先に伝えたいことがはっきりすると、その範囲の中でも選びやすくなります。

掃除機の「使いやすさ」を、何で伝えるか

例えば、コードレス掃除機のノズルに工夫があり、狭いところや端のごみを取りやすいとします。「軽くて使いやすい」という言葉だけでは、違いが分かりにくいかもしれません。

他の掃除機では取りづらかった場所のごみが取れる。その様子が分かれば、少し高くてもこれを選びたいと思ってもらえるかもしれない。まず、その意図を考えるわけです。

そこから動画にするなら、どう撮るかも具体的になります。横から見せるのか、一般的な掃除機と比べるのか。仕組みが見えた方が伝わるなら、イラストで補うことも考えられます。

伝えたい違いを先に決めると、動画の中身や、組み合わせる説明まで考えやすくなります。単に「動画が必要」で止まらなくなるんですね。

仕入れ先が分かりやすい説明素材を持っていないか、聞いてみることもできます。内容から考えることで、作り方の幅も広がっていきます。

お客様が見る場面まで含めて、今の形式を見直す

既に動画やPDFを使っているなら、それが本当に伝えたい内容に合っているかを考えてみてください。動画にしたから、これで十分とは限りません。

お客様がどんな場面で見るかによっては、文字でも説明があった方がよい場合があります。法人向けなら、見た方が社内へ持ち帰って説明するときに使える資料があると、役立つこともあります。

情報を最初に受け取る場面と、その後に使う場面の両方から、必要な形を考えましょう。一つの形式で全部を伝えようとせず、補い合えるものがないかを見るということです。

特に、自分とは年齢や好み、仕事の状況が違う方へ売るときは、自分にとって見やすい形がそのまま合うとは限りません。無意識に決めている部分を見直してみてください。

読みやすい情報でも、自社に必要とは限らない

今度は、情報を受け取る側として考えます。難しい内容が、会話や漫画などで分かりやすくなっていることがあります。今まで読む気にならなかったものが読めるようになるのは、良いことですよね。

でも、読みやすくなったからといって、その内容を自分たちが実行すべきかどうかまで決まるわけではありません。知ったばかりのことは新鮮なので、つい「これもやった方がいい」と思いやすいんです。

分かりやすく読めたことと、今の自社に必要なことは分けて判断してください。取り入れられる情報が増えても、やるべきことが同じだけ増えたわけではありません。

経営者や上司が、見つけたものを次々に現場へ渡してしまうと、担当者は混乱します。内容を理解することに加えて、自社のどんな課題に関わるのかまで考えてから、仕事へつなげたいところです。

自社の商売を起点に、取り入れる情報を選ぶ

Webで何をすればよいか分からないとき、Webの名前がついた情報を増やす前に、今の商売を見てみてください。

どんな方が、なぜ買ってくれているのか。競合へ移らないのはなぜか。逆に、選ばれなくなっているなら何が変わったのか。現場の状況を整理すると、Webで取り組みたいことも考えやすくなります。

今の商売に必要なことが見えると、情報の見た目に引っ張られず、中身で選びやすくなります。分かりやすい解説を全部追いかける必要はありません。

発信するときは、内容に合う見せ方を選ぶ。受け取るときは、見せ方の良さだけで内容を採用しない。この両方を意識していただければと思います。

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誰に何を伝えるかを決めた後、動画と文章のどちらが伝わりやすいかで迷ったら、Podcast 第516回:動画と文章を、読み手の負担から選ぶも参考にしてください。

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