第179回:DMやチラシからWebの見せ方を学ぶ。文章・写真・構成のどこを見るか

ホームページの文章や見せ方を考えるとき、参考にするのは他社のホームページだけになっていないでしょうか。自宅のポストに届くDMやチラシにも、参考になる工夫はたくさんあります。

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。私は昔から、届いたDMやチラシを仕事の目線で見るようにしています。自分が買うものではなくても、「なぜこの見せ方なのか」と考えると、Webにも生かせる気づきがあるんですね。

捨てる前に、どう読ませようとしているかを見る

地域で商売をされている方なら、DMやポスティング、折り込みチラシを使う機会はあると思います。一方、Webを中心に仕事をしていると、紙の販促物はあまり見ていない、という方もいらっしゃいます。

消費者として見れば、自分に関係のないものは邪魔に感じるかもしれません。でも、売る側の目線で見ると、その中にはお客様の反応を得るための工夫が詰まっています。

買いたいかどうかだけでなく、どんな工夫で読ませようとしているかを見てみてください。文章を書く方、営業に関わる方、そうした仕事をまとめる方にとって、身近なところでできる勉強になります。

もちろん、届いたものがすべて優れているわけではありません。いくつか見ていくと、「これは目に留まったな」「これは読み進めたくなるな」というものが出てきます。その理由を考えることに意味があります。

DMは封筒から中身まで、順番を追って読む

DMには、普通の紙で送るものもあれば、厚紙や変わった形を使うものもあります。手紙として届くこともあれば、透明な封筒から中の冊子が見えることもありますよね。

中身を開く前から、何を見せるか、どう興味を持ってもらうかという選択があるわけです。開いた後も、何が同封されていて、どの順番で読んでもらうつもりなのかを見ることができます。

紙面の一部分だけでなく、受け取ってから読み進めるまでの流れを追うと、見せ方の意図をつかみやすくなります。見出しが良い、写真がきれい、で終わらせず、その前後にも目を向けてみてください。

ホームページでも、最初に何が目に入り、その後どこを読んでもらうかは大切です。媒体は違っても、人に情報を受け取ってもらう順序を考えるうえでは、共通するところがあります。

「なぜ目に留まったのか」を言葉にしてみる

良いなと思ったものがあったら、どこが良かったのかを具体的に考えます。なぜここは赤いのか。パッと見たとき、どこに目が行ったのか。文章が読みやすく感じたのは、どんなリズムだからなのか。写真はなぜこの場所に、この大きさで置かれているのか。

こうやって見ていくと、ただ眺めていたときとは違うものが見えてきます。「何となく良い」だけでは、自社で使おうとしても、どこを参考にすればよいか分かりません。

気になった理由を言葉にして初めて、自社の文章や構成に応用できるようになります。同じ色や写真を使うことより、その選択によって何を伝えようとしているかを考えることが大事です。

文章、写真、配置が別々に良いのか、それとも組み合わさることで伝わりやすくなっているのか。そんな見方で確かめると、ホームページの見せ方を考えるときにも役立ちます。

自分が詳しくない業界の販促物も見ておく

参考にするなら同業者のもの、と思うかもしれません。ただ、私は少し違う業界のものも見ていただきたいと思っています。自分たちの業界は詳しいだけに、お客様が知らないことまで知っている前提で見てしまうからです。

私が見ていて面白いと感じたものに、学習塾や個別指導塾の販促物があります。私たちのコンサルティングと同じ商売ではありませんが、相手の力を引き出しながら支える、という点では考えさせられるところがあります。

「こういう見せ方もあるのか」「こういう不安に答えているんだな」と、近いところと違うところを行き来しながら見られるんですね。

詳しすぎないけれど共通点がある業界は、お客様に近い目線で伝え方を考える材料になります。同業者だけに絞らず、自分が初めて説明を受ける側になれるものも見てみてください。

集めるだけで終わらず、自社の見せ方に当てはめる

私は以前、DTPの仕事で、商品がずらっと並ぶ定型のチラシを作っていたことがあります。そうした仕事では、決まった形式の中で正確に仕上げることが大きな比重を占めていました。

何を学びたいかによって、参考になる販促物も変わります。価格や商品の一覧の見せ方を考えたいのか。それとも、お客様の関心を引き、説明を読んでもらう構成を考えたいのか。今の自社の課題に近いものを見つけるとよいと思います。

参考になった工夫を、自社のホームページや販促物のどこに生かせるかまで考えてみてください。切り抜きをためるだけでなく、今の文章や写真の置き方を見直すところまでつなげる、ということです。

他社の文言をそのまま使うのではなく、自社の商品とお客様に合った伝え方を考えます。日々届くものを見るだけなら、始める負担も小さいですよね。ポストを開けたときに、少し仕事の目線を持ってみることをお勧めします。

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