第194回:SEOの変化を週に一度確かめ、日付付きで記録・共有する

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

中小企業や小規模事業者の方から、「結局、SEOは何をすればいいのでしょうか」とよく聞かれます。できることには限界がありますし、何をやり、何をやらないかのバランスも難しいですよね。

今回は、SEOの細かなテクニックではなく、まず持っておいていただきたい姿勢についてです。自分たちのネット上の事業環境がどう変わっているかを、定期的に確かめられる状態にしていただきたいと思います。

「コンテンツだけでいい」の前提を確かめる

SEOについて流れている情報には、両極端なものが多いと感じます。一つは、検索エンジンの仕組みは高度で分からないのだから、お客様へ良い情報を発信することだけ考えていればいい、という話です。

もちろん、基本的なことができていて、その上で何を考えるかという話なら分かります。ただ、その前提が抜けて「これだけやればいい」と伝わってしまうと、まだSEOをよく知らない方は、上に乗っている部分だけを受け取ってしまうんですね。

良い情報を作ることと、自社の周りで何が起きているかを見ることは、両方必要です。逆に、テクニックを駆使して攻めようという情報もありますが、それが自分たちに合うかを判断するのは簡単ではありません。

実際のお店だったら、近くで工事をしている、大きな競合店ができた、お客様の好みが変わった、ということを無視しないと思うんです。「良いものを作っていれば、誰かが見つけてくれる」とだけ考えるのは、やはり難しいでしょう。

Webも同じです。専門的な仕組みを全部追う必要はありませんが、自分たちの事業に関わる変化まで、見なくていい理由にはならないんですね。

見えにくい検索の状況を、お店に置き換えてみる

SEOが難しく感じる大きな理由は、目に見えないことだと思います。実際のお店なら、どのくらい人が来たか、どんな商品を見ているかが分かります。でも、検索からの集客は、雲をつかむように感じるかもしれません。

最初は、お店の状況に置き換えてみると分かりやすくなります。ホームページへ来てくれた人は、お店に入ってきた人。検索結果に自社が出ているのに来てくれなかったら、店の前を通り過ぎた人。そもそも検索結果に出ていなければ、店の前に人がいないような状態です。

人が通っていないのか、通るけれど入らないのか、入っても買わないのかで、考えることは変わります。誰も通らない場所で、店構えや商品だけ変えても、なかなか人は来ませんよね。

人は通るけれど入らないなら、検索結果での見せ方や、周りと比べたときの打ち出しを考える。店内に来ているのに買わないなら、欲しい情報や商品があるか、歩きやすいかを考える。Webでいえば、検索意図に合う情報や、サイト内の案内ですね。

慣れれば、こう置き換えなくても考えられます。最初のうちは、自分で考えるときにも、社内で話し合うときにも、こういうイメージを持っておくとよいと思います。

週に一度、変化に気づけるようにしておく

調べていただきたいのは、何というアップデートがどの業界へ影響したか、といった専門的な話ばかりではありません。自社の周辺で何かが変わったのか。変わったとしたら、いつ頃なのか。そこです。

例えば、アクセス数を前の月や前年と比べて、何かおかしいと気づけるか。今まで人を集めていた検索の言葉から、急に来なくなっていないか。そういう出来事を、定期的に確かめておいてほしいんですね。

まずは週に一度くらい、自社への流入と、検索結果の周りの変化を見る時間を作ってください。毎日細かく追わなければいけない、ということではありません。

自分たちが集客している言葉の検索結果に、新しい会社の広告が出ている。見てみたら自社とかなり重なるサービスで、自社の強みを打ち消すような打ち出しをしている。あるいは、競合の見え方が変わっている。そういうことも、周りを見ていなければ分かりません。

自社のホームページに、どんな検索の言葉で来る人が多いか。それをすっと答えられるでしょうか。その検索結果は、一か月前、三か月前、半年前と比べてどう変わったでしょうか。分からなければ、今から確かめていくところです。

気づいたことを日付付きで残し、月に一度見返す

見て気づいたことは、共有できる場所へ日付付きで書き加えていきます。紙のメモだけでは共有しづらいので、オンラインの表や文書など、社内で見られるところがいいと思います。

そうしておくと、月に一度振り返って、「今月は調子がいい」「少し悪い」となったときに、「今月、何があっただろう」と見渡せます。これが関係しているかもしれない、この辺に問題があるかもしれない、と考える材料になるんですね。

詳しい原因をその場で説明できなくても、変化に気づいて残しておくことに価値があります。自分たちで次の施策を考えられれば、それでいいですし、分からなければ専門の会社へ相談すればいいんです。

記録を見ながら、問題なら解消する方法を考える。伸びているなら、維持する、もっと伸ばす方法を考える。最初からすべての専門知識を持っていなければできないことではありません。

環境を把握していなければ、後から何かしようと思っても比較ができません。週に一度確認し、月に一度、最近の変化を見直す。その仕事を続けていただくと、私のような者が支援に入ったときにも、状況をつかみやすくなります。情報は、先に集めておいていただければと思います。

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自社の状況を確かめることとは別に、業界ニュースをどの程度追えばよいか迷ったら、Podcast 第563回:SEOニュースを追う頻度と時間の使い方も参考にしてください。

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