第228回:社会的な出来事をメールで告知する時に考えたい三つのこと

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

社会的な出来事によって、営業時間やサービスの提供に影響が出る。そんな時、企業からのメールは、送っただけで役割を果たしたことにはなりません。必要な人の目に届いて、自分に関係することとして理解してもらう必要があります。

今回は、メール配信サービスのCampaign Monitorが出していた記事をきっかけに、私自身が受け取ったメールや、お客様とのやり取りも踏まえて考えます。押さえたいのは、送る相手、読んだ時の分かりやすさ、そして内容の三つです。

まず、お客様が知りたがっていることを早く伝える

イベントが予定どおり行われるのか、窓口の時間は変わるのか、使っているサービスが止まるのか。お客様は、自分に影響があるかもしれないと思えば、早く知りたいはずです。

自分たちは大丈夫だと思っていても、お客様が気にしているなら、伝える必要があります。判断の基準は、利用する方やその周りの方が、どう感じているかなんですね。

伝えられることは早く伝え、まだ決まっていないなら、いつ頃知らせるかを先に案内することも考えてください。何も情報がない時間が続くと、お客様はどうなるのか分からず、不安になります。

ただし、他社が出したから同じような文章を送ろう、というだけでは内容が薄くなります。早さは大事ですが、自分たちのお客様が何を知りたいかを考えることと、一緒に進めたいところです。

これまで関わった全員に、同じものを送る必要があるか

何かあったら、持っている顧客リストへ全部送ればよいと思いがちです。でも、その情報を必要としている人は誰なのかを、先に考えてください。

こういう時期には、いろいろな会社から似たお知らせが届きます。メールの処理に慣れている人ならともかく、スマートフォンで受け取っていて、同じような件名が並べば、「どうせ同じ内容だろう、後で見よう」となることもありますよね。

自分たちのメールも、その中の一通です。相手が受け取った時に、どんな状態にいるかを考えなければいけません。

必要としている人へ届くように、対象となるお客様と、その方が気にする内容を分けて考えます。例えば、使っているサービスや買った製品によって注意することが違うなら、メール自体を分けて出す方法があります。

一つの長いメールから、自分のことを探してもらうよりも、その方に関係する内容を伝える方が、気づいてもらいやすいと思うんですね。

飾りより、さっと見て要点が分かることを優先する

私もいろいろなお知らせを受け取りましたが、見た目がごちゃごちゃしていて、どこに大事なことが書いてあるか分からないものがありました。商品のリンクの間に、重要な案内が挟まっているようなケースです。

お客様が知りたいことを、できるだけ頭を使わずに受け取れる形にしたいんですよね。見栄えを凝るより、ざっと見て要点がつかめる、シンプルな形でよいと思います。

どこから来たメールで、誰に関係する、何のお知らせなのかが、すぐに分かるようにしてください。件名も含めて、自分に関係するものだと感じてもらうことが大事です。注意を引くために派手な言葉を使う、という意味ではありません。

「連絡したのに読んでくれなかった」と思っても、お客様からすれば「これでは気づかなかった」ということがあります。受信箱に入っていたことだけで済ませず、理解してもらえる形だったかを、送る側で考えておきたいです。

自社の売りたいことより、お客様の仕事や生活に役立つことを

内容は、まず自分たちのサービスについて知りたいこと。それに加えて、自分たちの業種や、お客様との関係から、自然に伝えられる役立つ情報を考えてみてください。

うちなら、中小企業の経営に関わる情報をお伝えする関係があります。一方で、私は医師ではありませんから、突然、医学的なことを語り始めても、なぜあなたが言うのかと感じられるでしょう。自分が伝えたいことと、自分が伝えるべきことは違います。

お客様が今知りたいことと、自分たちが責任を持って提供できる内容が重なるところを選びます。注目されている話題だから、これに乗せて売ろうという発想にならないようにしたいんです。

印刷会社が、イベントの中止に対して印刷代の返金を案内していた例は、その点で違和感がありませんでした。お客様が困っていることと、自分たちの仕事がつながっているからです。一方、空いている広告枠を、今がチャンスだからと安売りするだけなら、売る側の事情に見えてしまいます。

築いてきた信頼を、告知のすれ違いで失わない

うちでも、ビデオ会議の設定や、リモートで仕事をする仕組みに困っている方へ、対応できる範囲で手助けをすることがありました。自分たちの仕事につながる形で、今必要なものを届ける考え方です。

逆に、急に大きな話を始めたり、自分の考えを一言言いたいだけの内容にしたりすると、お客様との距離が開いてしまうことがあります。普段から求められている発信なのか、その関係も考えたいですね。

大変な時の告知こそ、お客様との信頼をその先へ残せる内容にしてください。意識せずに便乗したような伝え方になっている場合もあります。送る前に、誰へ、どんな状態で読んでもらい、何を知ってもらうメールなのかを見直す。それだけでも、避けられるすれ違いがあると思います。

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