第309回:独立開業のWeb集客はいつ始める?開業前に準備する理由と進め方

「お店が落ち着いてきたので、そろそろWebを活用したい」。独立開業や新規事業について、そんなご相談をいただくことがあります。ただ、私はWebの準備を、開業前から進めておくことをお勧めしています。

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。ホームページを早く用意するだけの話ではありません。開業時の告知を生かし、忙しくなる前に段取りを決め、事業の進め方を考える。そのためにも、Webの準備を前倒しする意味があります。

開業の告知を見た人が、次に調べる場所を用意する

お店を開くなら、店舗やスタッフの準備とともに、チラシやオープニングイベントを考えると思います。そうした告知で興味を持った方は、その後ホームページなどで情報を確かめることがあります。

どんな商品があるのか。営業しているのか。自分が行きたいと思えるお店なのか。せっかく関心を持ってもらえたときに、調べる先がない、情報がそろっていないのは、もったいないですよね。

店舗やチラシの準備と同じように、告知を見た人がWebで確認できる状態を、開業に合わせて用意してください。現場とWebを、別々の時期に始めるものとして考えないことが大事です。

どこで知ってもらい、その後どこで詳しく見てもらうか。そのつながりを考えると、開業時までに必要な情報も見えてきます。

現場が忙しくなる前に、やることを決めておく

開業した後は、思ってもいなかったことが次々に起きます。自分が店頭に立つなら、目の前のお客様への対応もあります。その中で、新しい取り組みを一から考えるのは、想像以上に大変です。

私たちも、「こう進めていきましょう」と決まった後で、お客様から「現場が忙しくて動かせなくなりました」「体制を整えてから、また連絡します」というお話をいただくことがあります。

落ち着いたら始めようと思っていたことほど、なかなか手がつかなくなるんですね。

開業後に新しく考える仕事を減らすために、Webで何をするか、誰が動くかを事前に決めておくことをお勧めします。現場が動き始めてからでは、時間だけでなく、考える余力も取りにくくなります。

私自身は、法人化する前から同じ仕事を続けていたこともあり、仕事量を調整できる部分がありました。ただ、店舗を開く場合などは、同じようにはいきません。忙しくなる前提で準備しておいた方がよいと思います。

ホームページを作りながら、事業の進め方を考える

「事業の戦略を立てましょう」と言われても、何から考えればいいのか迷うことがありますよね。ホームページ作りは、そのときの具体的な足掛かりにもなります。

自分たちをどう紹介するかを考えるには、誰に来てもらいたいのか、どんな商品をそろえるのか、ほかと比べて何を伝えるべきかを整理しなければいけません。ネット上に自分たちの分身を作るようなものです。

開業前のホームページ作りを、自社の商売を客観的に考える機会として使ってみてください。見た目を作るだけで終わらせず、制作会社や相談相手と一緒に、載せる内容の理由まで考えることが大切です。

商品構成や営業時間、どんな人に働いてもらいたいかまで、検討につながることがあります。開業した後に説明を整えるより、事業を形にする段階でWebも一緒に考える方が、生かせることは多いんですね。

お客様が比較する相手と、知りたいことを調べる

Webでは、競合の情報も調べられます。お客様が使いそうな言葉で検索してみると、近隣だけでなく、全国の会社が比較相手になることも見えてきます。

自分たちが競合だと思っていた会社と、お客様が実際に比べる会社は、同じとは限りません。お客様の側から調べることで、伝えなければいけないことが変わる場合があります。

検索されている言葉や質問から、どんな悩みがあるのかを考えることもできます。ただ、Web上の情報だけで決めず、実際のお客様の話や地域の状況とあわせて見てください。

お客様の調べ方を手掛かりに、誰と比較され、何に答える必要があるのかを整理します。そこまで考えると、ホームページに何を載せるかも、単なる会社紹介から一歩進みます。

使う媒体は、お客様と地域を調べてから選ぶ

開業時にはこのSNSを使えばよい、この集客方法をやればよい、という形で答えを探したくなると思います。でも、皆さんの商売や地域に合うかどうかを確かめることが先です。

お客様はどこで情報を得ているのか。ファミリーが中心なのか、一人で利用する方が多いのか。そうしたことによって、伝える内容も、用意するメニューや設備も変わってきます。

先に媒体を決めるより、来てもらいたい方の行動を調べ、その方に合う方法を選んでください。ほかの会社の成功事例を見ても、地域や条件が違えば同じ結果になるとは限りません。

準備に余裕があるなら、半年、あるいは一年ほど前から、こうした検討を始めることも考えていただきたいと思います。これは制作に必ずそれだけかかるという意味ではなく、事業とWebの両方を練る時間を持つためです。

作業を手伝ってくれる人が必要なら、その相談も早めにできます。開業してから何とかしようとせず、実際の商売と同じ目線で、Webの準備も進めてみてください。

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