実際のセミナー動画
書き起こし
前回の動画に関するご質問の中で、いくつか、みなさまのお役に立てるようなものをピックアップしてお伝えしていきます。まず、BtoCのお客様からのご質問で、「同じような商品、サービスを扱っている会社が多い場合にどうすればいいのか」ということについてです。
今、商圏の中で同じサービスを扱っている会社が他にないというケースはほとんどないと思います。ほとんどの場合が、何らかの形で同じようなサービスを扱っている、競争が発生しているのが当然です。その中で、その会社がWEBを使っているかいないかの差はあると思いますが、競争がないということはありません。
ですので、ネットでも、そうではなくても、基本的に競合他社と闘いながら自社の商売を上に浮かしていくというのが基本だということを押さえておいてください。つまり、困っているのはあなただけではないということです。
では、その競争の中でどうやって勝っていくのかということですが、第2回の動画の中でもお伝えしていますが、まず押さえておくべきはお客様です。競合に勝つためには、自社を選んでもらうためには、お客様のことを知らないといけません。
KSF,つまり判断基準をご紹介しました。まず、この判断基準をとにかく押さえてください。
なんとなく同じようなサービスを扱っている会社の中で自分たちが頭一つ抜けたいと思うのではなくて、まずはそのサービスを比較検討しているお客様がどのような判断基準を持っているのか、それが一体何なのか。サービスごとに違うと思います。
WEBに関するものと、飲食など、業種により判断基準はまったく変わってきます。みなさんも、ものを買うときのことを考えてみてください。何を買うかによって判断基準は全然違うと思います。野菜を買うなら鮮度や産地、価格、見た目など、また弁護士さんに何かを頼むなら実力や経験など、違ったところから考えていきます。
ですのでお客さんが何を判断基準にしているのかというのをまずは探ってください。ここを外してしまうと、お客さまにとっては、全く興味のないことをひたすらアピールしている変な会社だと思われてしまいます。そうならないために、お客様の判断基準を知ってください。
判断基準を知って、それを元にしたときに競合と比べられて、勝っているかを考えてみてください。もしその判断基準に照らしあわせて、競合のほうが圧倒的に強いということなら、それを克服して底上げしていく形で勝つのが一番早いです。
例えば、この業界なら、スピード、精度、柔軟性、商品の提案力などを重視しているとして、そこは競合よりも上に行けるのなら、そこを素直に伸ばしていくのが一番早いです。もちろん、競合がそれに気づき、競争がさらに激化することはあります。その時は相手の出方を見ないといけませんが、一番早いのは、お客様がもともと持っている判断基準の中でより上を目指すことです。
さらに、お客様の判断基準は複数あります。みなさんのサービスを探す際に、何を考えて選んだのかということを既存のお客様に聞いてみてください。そうすると、だいたい3つか4つ、さらにインタビューすると、その倍くらいは出てきます。
その中で重要なものとそうでないものを分け、重要なものの中で勝てるものがあるならそこを伸ばし、ひたすらアピールするのもありです。ここは他とあまり変わらないけれどここはすごいから、こういうのを求めている時にはここに頼むというニーズを一番大事にするところに、まずは食いついていく、という形でもいいと思います。
判断基準は複数ありますので、その中でどれか一つ選んで自社で行けそうなところを突破するというのが基本的な考え方です。ただ、そのためには今ある商品にこだわりすぎないほうがいいです。
今あるもので上に行ければいいですが、今の商品やサービス、見せ方はある程度変える前提でないと、順位を覆すのは難しいケースが多いので、商品開発や比較検討は行うことになるだろうという前提でやっていただいたほうがいいと思います。今ある材料でなんとかなると考えないほうがいいです。
また、WEBで売れるものとリアルで売れるものは少し違ったりもするので、それについても検討した方がいいです。
とにかく、一度お客様のことを知り、既存顧客に聞いたり、Q&Aサイトを見たり、ということをしてお客様の声を聞き、それを元に競合他社と比較して、じゃあうちはここを伸ばしていこうとなったらそれに関する商品やサービスを充実させ、サイトの方もそれをきちんとアピールする形にして、営業に行く、あるいは広告を出すということを行っていくと、競合と比較された時に選んでもらえる可能性が高まります。
ただ、お客様の持っている判断基準の全てにおいて、競合のほうが圧倒的に強いというケースも有ります。その場合は大変です。商圏をずらすというやり方もあります。簡単ではないですが、競争のゆるい場所に移動するということです。しかしそれがなかなかできない場合には、それに加え、相手が出せないような新しい強み、判断基準、魅力を出せるかどうか考えてみてください。それはお客様がどうでもいいと思うようなものではダメです。
「あ、そういうのもあるんだ」と、お客さんがなるほどと思えるようなものならいいのです。それを新たな判断基準として提案していく。「実は、こういう大事なものもあるんですよ、そこはうちが強いんですよ」というような形で出していくと、そこでだんだんお客様を集めることができます。
少なくとも正攻法で非常に強い企業に正面から向かって行くより、別のところから攻めていって、ある程度シェアを奪ったところで、「うちはあちらの会社と同じようなこともできるんですけどね」というふうに展開していくほうがいいです。そのような形で同じ業種、同じサービスを扱っているところに攻めていってみてください。これは、地域ビジネスとしては定番ですが、もっとも重要な部分です。
繰り返しますが、同じようなサービスや商品を扱っている会社に対して勝っていくためには、お客様のことをまず知り、お客様が必要だと思っていることを把握して、その上で競合とそのポイントについて比較して、勝てそうな部分があればそこを伸ばす、そのような形でホームページも改良していく。
サービスなども変えないといけないかもしれませんし、それを軸にホームページもリニューアルしないといけないかもしれません。サービスもリニューアルの必要があるかもしれません。全く勝てないという場合には、一番大変ですが、商圏を移すか、もしくは新たな判断基準を提案していくというのが基本になります。
ぜひそういった方向で、ホームページというよりは経営戦略になりますが、考えていただければと思います。基本的に、どこの業界でもこのような形になります。