ホーム » podcasts » Web戦略(競争戦略) » 第156回:今の時代勝つHPを作りたいなら、自分たちの強みから考えてはいけない

今回の内容について

今回は、カタログ的なホームページではなく、売上を上げる、具体的には新規開拓や既存引き合いの増加などを意識したホームページが一般的になっている時代に、いったいどのように勝っていけばいいのか?について、押さえて頂きたい根っこのポイントを1つお送り致します。

いきなり自分たちが何を打ち出せるのか?自分たちの強みは?と考えると、失敗します。

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エピソード詳細

暑い日が続いて、このまま梅雨を抜けて行くんじゃないかという雰囲気です。気温差も激しいので、皆さんお体に気をつけてくださいね。

今回のテーマとしては、戦略のところをやります。

7月の末に、埼玉県の大宮の方で CSS Nite in 埼玉に登壇させていただく予定です。戦略の一番ベーシックな部分について喋らせていただきます。

今回はそれに先立ち、もっと根本的な部分、これを聞いてから、実際の戦略を立てる部分に行っていただくといいんじゃないかなというところをお伝えします。

成熟したホームページのなかで頭ひとつ抜けるには

昔と比べて、ホームページというもの自体が、非常にマーケティング的、セールス的になってきています。

昔はもう本当にカタログ的なホームページや、会社案内が並んでるようなホームページばかりでした。

その中で、ちょっとでもマーケティングやセールスについて考えたホームページを作っていけば、それなりにだし抜けちゃったりするような時代がずっと続いていました。

それが5年以上前ぐらいには、もうそういったホームページが売れるということが当たり前になってきました。

売れるホームページ・売上につながるホームページが、10年前ぐらいから言われはじめて、今はかなり浸透してきています。

出来不出来はもちろんあるのですが、ほとんどのホームページが、セールス的・チラシ的な、折込チラシの中に入ってるような形のものになってきています。特に今、新しくするという場合には、そうです。

派手なキャッチコピーが書いてあるなど、明らかに質を意識した打ち出しを行っているホームページに様変わりしてきているなと感じます。

そうなると、皆さんにとって当然興味があるのは、一体どうやったら自分たちが勝てるか、他社と比べて選んでもらって、そして新規開拓や既存の引き合いをさらに増やすことができるか、その辺りでしょう。

それについての考え方をお伝えできればと思います。

今ある冷蔵庫の中身で勝とうと思うな

まず、こういう話題になった時に、必ずコンサルティングの中でも皆さんにお伝えしているのが、「今ある冷蔵庫の中身で勝とうと思うな」ということなんです。

どういうことかというと、これからどういうホームページを作りましょうかっていう時に、多くの場合、こんなふうに進めていくんですね。

まず、自分たちがしている強みや選んでもらっているだろうポイント、他社と比べて数字的に優れているだろうポイントなどを元に、これでなんとか勝てないかというところを考える。

それを制作会社さんになり広告代理店に伝える。

そこにはこういうキャッチコピーにしましょう、そういう強みがあるんだったら、そこを押し出してみましょうか、みたいな形で、新しいホームページを作ってしまう。

今現在というものをとにかく見つめて、今できることをやっていこうという風に考えてしまう。

これで、大概の場合失敗します。

成功するパターンは、次のような会社さんです。

既に実はいろんな強みがあって、それはかなりのものなんだけれども、今のホームページにそれが全然反映されていないがために、お客さんが取れていなかった。

ヒアリングをしていくうちに実は中にすごいものが埋まっていた。

マーケティングをずっとリアルの世界で行ってきていて、その考え方をもとに、こういう打ち出しをしたらいいんじゃないかっていうのが確定している。

そういったものであればいいんです。

けれどもまあ、多くはそういう場合じゃないと思うんです。

なかなか圧倒的なことをやってる会社は多くはありません。圧倒的なことをやらなければ、絶対に食っていけないかと言うとそんなことはないわけです。

その時に大事なのが、今手元ですごいと思えるものや、集められる材料で勝とうと思わないということです。

3年後に選ばれるためにどうするかを考える

ホームページは物を作る作業なので、今現在を基準にして考えがちです。

ただ そう考えると、実はうちって全然強みないよねという方に傾いてしまうこともあります。最悪の場合自信消失してしまって、今までの商売にも影響が出てしまいます。

ほかと比べたら行くところない、じゃあ安くするしかないかとか、動きを早くするしかないか、というような悪循環に陥ります。

仕組みもないままに安くしたり、納期短縮したりして激務になってしまって、経営者や周りが倒れてしまう、離職率が上がってしまうというのが最悪のパターンです。

皆さんに是非押さえていただきたいのは、まず3年後ぐらいを見据えて、自分たちはどうなっていたら、この今の市場環境の中で選ばれる会社になっているのか、というのを考えて、そこから逆算して行った方がいいということです。

ホームページを作るというよりも、経営計画です。それぐらいの気持ちで取り組むことをおすすめします。

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中山 陽平

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