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ポッドキャスト一部抜粋
Googleアナリティクスの「MCPサーバー」本当に誰にでも便利なツールか?
今回は、Googleアナリティクスの「MCPサーバー」とは?そしてそれは誰もが使うべき便利なものなのか…?結論から言えば違います。ある程度データ解析やGAが分かっている人でないとリスクが大きいです。
Google アナリティクスの MCP サーバーを試す | Google for Developers
「自然言語でデータ分析ができる」「AIが簡単にしてくれる」といった言葉に期待を寄せている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、結論から言うと、この機能は初心者の方が安易に手を出すべきものではありません。今回はその内容と、加えて、そこから見えてくるWebマーケティングにおける「ツールの選び方」についてお話しします。
話題のGoogleアナリティクスMCPサーバー、初心者に「有用」なのか
結論:初心者は「使うべきではない」
GoogleアナリティクスMCPサーバー(以後GA4-MCP)は、初心者の方が使うにはまだ早いツールです。初心者の方とは、具体的には次のような方を指します。
- Googleアナリティクスの各指標(アクセス数、直帰率など)やディメンションが何を意味するのか、正確に理解できていない。
- データを組み合わせることで、どのような示唆が得られるかのイメージがまだ持てない。
- 普段、管理画面のダッシュボードをなんとなく眺めている程度。
このような方がGA4-MCPを使うと、AIが提示した数値を正しく解釈できず、かえって手間が増えたり、間違った判断を下したりするリスクがあります。まずはGA4-MCPのことは忘れて、基本的なデータの意味を理解することに時間を使う事をお勧めします。
GA4-MCPが真価を発揮するユーザーとは
一方で、GA4-MCPは特定のユーザーにとっては非常に強力なツールです。それは、データに慣れ親しんでおり、その場で「こうしたらどうなるか」「このデータと組み合わせたら何が見えるか」といった仮説検証を繰り返せる、中級者以上の方です。
このような方は、GA4-MCPを「壁打ち」の相手として使うことで、定型レポートでは見えてこない深い洞察を得ることができます。毎回異なる状況に合わせて最適なストーリーを組み立て、提案を行うような方には、非常にマッチするツールなんです。(少なくとも楽しい)
ちなみに…GA-MCPサーバー経由の数字を「鵜呑みにしてはいけない」…という意見はズレている
重要なのは「鵜呑みにできる範囲」を見極めること
「AIが出した数字は鵜呑みにしない」という意見はよく見かけますが、これは記事執筆者の「逃げ道作り」です。なぜなら、そもそも鵜呑みにできないのであれば、そのツールを使う意味がないからです。本当に専門家として発信すべき重要なポイントは、「どういう条件下であれば、このツールが出した数字は鵜呑みにできるのか」というセーフエリアを作る方法です。
例えば、どのデータソースから情報を取得しているかを明確にさせ、その妥当性を自分で判断できるようにする。そうした仕組みを構築することで、初めてツールを信頼し、効率化につなげることができるわけで、そういった内容を本来は発信すべきですよね。
AIに「推論」や「解釈」をさせてはいけない理由
MCPを使う上で、絶対に避けるべきなのがAIに「推論」、つまり改善提案や課題の優先順位付けをさせることです。どうしても、提案のレベルが低いからです。現状のAIが生成する改善提案は、どのサイトにも当てはまるような一般的な内容になりがちで、あなたの会社の個別の事情に合わせた鋭い指摘は期待できません。
また、数字のインパクトを無視しがちなのも注意点です。例えば、変化率が大きいというだけで、全体への影響がごくわずかな数値を重要かのように報告してくることがあります。ビジネスの判断においては、データが持つ全体へのインパクトを見極めることが不可欠ですよね。
データの「集計」はAIに任せても良いですが、そこからの「解釈」や「判断」は、事業を理解している人間が行うべき領域です。
もうツール選びで失敗しない。「掛け算」で考えるツールの本質
ツールは自社の能力を何倍にもするもの
「ツールを導入したけれど、結局使わなくなってしまった」
「思ったような成果が出ない、むしろ手間が増えた」
こうした経験は、ツールの捉え方に原因があるのかもしれません。
ツールとは、あくまで「掛け算」の道具です。自社が「やりたいこと」「できること」を、より速く、より効率的にするためのものであり、ゼロをイチにしてくれる魔法の杖ではありません。省力化と、自分たちの能力の拡張。この2つがツールの本質です。
導入前に確認すべき「ピンとくるか」という感覚
新しいツールを検討する際、機能一覧を見て「これで何ができるだろう」と、具体的な活用イメージが湧かないのであれば、そのツールはまだ早いか、自社に合っていない可能性が高いです。直感的に「こう使えば、あの業務が楽になる」「このデータが見られるなら、こんな分析ができそうだ」とピンとくるかどうか。この感覚は非常に重要です。
もしピンとこなくても、どうしてもそのツールを使えるようになりたいのであれば、「ツールを使いこなすための学習」を、通常の業務とは別のタスクとして設定し、時間を確保する覚悟が必要です。
まとめ:焦らず、一歩ずつ着実なウェブ活用を
AIや新しいツールは大きな可能性を秘めていますが、最初の段階でつまずいてしまうと、社内での活用機運がしぼんでしまうことにもなりかねません。特にデータ解析のような分野では、まず基本をしっかりと学び、自分たちでデータを読み解く力をつけることが遠回りのようで一番の近道です。話題のツールに飛びつく前に、まずは自社の足元を見つめ、着実な一歩を踏み出していくことが重要です。
Web活用の「最初の一歩」に関するよくあるご質問
- Q. GoogleアナリティクスMCPServerとは何ですか?私にも使えますか?
- A. 自然言語(ふだんの言葉)で各種生成AIツールを通じて、Googleアナリティクスのデータにアクセスできる機能です。しかし、データの指標やディメンションの意味を深く理解している中級者以上の方に向いており、初心者の方にはまだお勧めできません。
- Q. なぜ初心者はGoogleアナリティクスMCPを使うべきではないのですか?
- A. 各指標の意味やデータの組み合わせ方を理解していないと、かえって手間が増えたり、判断を誤ったりする可能性があるためです。まずは基本を理解することが重要です。
- Q. Web分析の初心者として、まず何から始めればよいですか?
- A. まずはWeb UI(通常のGoogleアナリティクスの画面)を通じて、各データが何を意味するのかを理解することから始めましょう。その後、Looker Studioなどでデータを可視化し、自分でレポートを組み立てる練習が有効です。
- Q. ツールを導入して失敗しないための選び方のポイントは何ですか?
- A. 「そのツールで何ができるか」という機能一覧を見るだけでなく、「自社がその機能をどう活用できるか」を具体的にイメージできるかが重要です。イメージが湧かなければ、まだ導入は早いか、自社に合っていない可能性があります。
- Q. AIにデータ分析から改善提案までさせるのは有効ですか?
- A. 現状ではおすすめできません、有用な応答を期待すべきではないです。AIの提案は一般的で当たり障りのない内容になりがちで、個別の事業状況に合わせた深い洞察は得られにくいからです。集計などの作業は任せても、解釈や判断は人が行うべきです。
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