第200回:商品だけでなく、事業が届けたい価値をホームページで伝える

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

自分たちはこの商品を売っている、このサービスを提供している。会社を紹介するときには、まずそう説明すると思います。ただ、その一つ上にある、どんな価値を届けたいからこの仕事をしているのかも、伝えられているでしょうか。

今回は、目の前の商品だけでなく、その上の視点から自社の事業を考え、ホームページや日々の発信へつなげるお話です。

買う人は、この先も付き合える会社かを見ている

同じような商品やサービスがある中で、一度選んだものを使い続けたいという気持ちはあると思います。また別のものを探し、比較し直すのは、なかなか大変ですからね。

そうすると、今の商品が自分に合うかだけでなく、この会社は、この先どうなっていくのだろうということも気になります。

今の良さだけでなく、これからも自分に合った価値を提供してくれそうかが、判断材料になるんです。ずっと頑張ります、十年後も提供しますと書けば納得してもらえるかというと、根拠が見えなければ難しいですよね。

会社の中の人も、外の環境も変わります。そのときに商品がなくなったり、内容が大きく変わったりしないだろうかと、買う側は考えます。

そこで、自分たちはこういう価値を提供したい、こういう世界にしたいから、今この商品を作っているという説明が意味を持ちます。

商品を続ける理由を、目指す姿から説明する

例えば、子どもから大人になり、年を重ねても使い続けられることに価値がある、と考えている会社だとします。その考えがあって、継続して開発していきたいと説明されれば、単に続けますと言われるより、納得しやすいと思います。

たとえ同じ商品がなくなっても、その代わりになるものを考えてくれそうだと感じることもあるでしょう。

商品そのものの約束だけでなく、なぜその価値を届け続けたいのかを伝えます。将来を保証できるという意味ではありませんが、会社がどう判断するのかを知る手がかりになります。

私も、協力会社やサービスを選ぶときには、これまで何をしてきた会社か、なぜ今この事業をしているのか、この先どうしたいのかを調べます。そういう情報があれば、読むようにしています。

特に、お客様へ紹介するものは、紹介して終わりではありません。後で困ることになればお客様にも迷惑がかかりますから、きちんと続けてくれそうかは、気にしています。

人数や機能だけでなく、その形にしている理由を見せる

比較項目が細かかったり、専門的だったりすると、買う側は、表を見てもどれがよいか分からないことがあります。Webのサービスでも、用語が分かりにくく、どこまで含まれているかを比べるのが大変という方はいると思います。

そういうときに、誰へどういう価値を届けたいから、このサービスや会社の形にしているのかがそろっていると、理解しやすくなります。

会社の大きさも、人数の多さをそのまま良さにするのではなく、届けたい価値と結びつけて説明できます。少人数だからこそ、この形で支えたいという考え方もあります。

人がたくさんいるから大丈夫ですと言われても、相手は、担当が変わって雑に扱われないか、何かあったらサービスが変わらないかと、別のことを考えるかもしれません。

こちらが意図した理由を伝えずにいると、相手は自分なりに想像します。だから、どうしてその形を取っているかを説明し、不安を解消する材料にしていただきたいんですね。

理念だけで、何をしている会社か分からなくしない

ホームページには、商品を並べたカタログのようなものもあれば、理想ばかりが書いてあって、結局何をしているのか分からないものもあります。

目指す姿を伝えることと、具体的なサービスを説明することの間は、きちんとつながっていなければなりません。

こういう価値を届けたい、だからこの仕事をしている、だからこのサービスになっていると、順に分かる形にします。立派な言葉を追加するだけの話ではないんです。

私たちは、Webを活用できない中小企業をなくしたいという考えで仕事をしています。気軽に相談できる形や、社内で情報を共有しやすいビデオ会議やチャットを使ってきたことも、その考えとつながっています。

会社をむやみに大きくしようとしないのも、少人数でWebに取り組む会社や、経営者自身が担当する会社の感覚を、近いところで持っていたいからです。売上が増えても、その感覚から離れたら、違う方向へ行くのではないかと考えています。

皆さんにも、事業の形にしている理由があるはずです。商品を紹介する前に、その考えを一度言葉にしてみてください。

経営者から社員、パートナー、お客様へ確かめる

経営者としては、その考えははっきりしているという場合もあるでしょう。では、社員はどうでしょうか。協力会社や、外で一緒に仕事をしている方にも、伝わっているでしょうか。

自分のところでは分かっていても、社員の段階で止まっていることもあります。その場合は、社内の情報の伝え方や、資料を見直し、ホームページにも反映させて、皆さんに見てもらうことが必要です。

自分が分かっているかだけでなく、周りの人にも同じ考えが伝わっているかを、順に確かめてください。社内で共有できたら、次はお客様へ届いているかを見ます。

営業の資料や説明、電話での対応、ホームページ。外との接点へ広げて見ていくと、考えていたことが伝わっていなかったと気づく場所があると思います。

これは、働く仲間を迎えるときにも関わります。何の業種で、何を売っているかだけでなく、目指すものに共感してもらえるかが大切だからです。目の前の仕事だけでなく、自分たちはどんな価値を届ける会社なのかを考え、それが伝わる形にしていただければと思います。

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