AI検索対策入門|LLMO・GEO・AIOとSEOの実践ガイド

GoogleのAI OverviewsやAI Mode、ChatGPT Searchなど、AIがWeb上の情報を探して回答する場面が増えています。

検索結果からページを一つずつ開くのではなく、まずはAIに聞き、そこで完結する。あるいはそれを踏まえて一般のGoogleなどをはじめとする検索エンジンに聞く。

気づかずAIを使っているケースもあるでしょう(それこそAI Overviewなどはそうでしょうし、他のツールでも)

それを含めると、もはやAIを使わずに情報収集をすることは難しいとまでいえます。AIエージェントも踏まえたらなおさらです。

その中で企業がAI対策として押さえるべきなのはなんでしょうか

それはまだまだ未確定かつ、答えが見えてこない「AIやAI検索だけに効くテクニックや裏技」ではありません。実際SNSでもその結果大きくむしろアクセスを落としている例や、問い合わせの質の低下などが共有されています。

そのようなAI検索対策について、弊社として皆様に押さえて頂きたい情報をまとめていきますぜひご覧ください。

AI検索対策についての重要ポイント

  1. AI検索対策(LLMO・GEO・AIO)は、人によって前提や使い方が異なり、互いに重なる部分も多い。前提確認が必要
  2. 確立されたフレームワークはまだなく、「これで必ず勝てる」と断言できる施策もない
  3. ベストプラクティスとされる方法も、日々変わり続けている
  4. 特定の施策だけで掲載や引用は保証できない。特にAIは、外部から把握しにくい仕様変更が頻繁に行われる
  5. 何から始めるか迷ったら、「誰に、何を、どの条件で提供する会社か」がAIに正しく認識・出力されるかを出発点にする
  6. 成果は、AI回答の引用回数だけでなく、指名検索、自然検索、問い合わせ、商談の質まで含めて判断する
  7. 厳密な計測は難しく、プロンプトごとの出現率なども、現段階では参考値として扱う
  1. AI検索対策についての重要ポイント
  2. AI検索(対話型AI)対策とは
    1. 基本的には「ユーザーのため」という観点は変わらない
    2. LLMO・GEO・AIOの違い
  3. AI検索で変わる3つのこと
    1. 1. サイト訪問前にユーザーが比較・判断をほとんど終えている
    2. 2. 「一般的な判断基準」を書いた上での「自社の違い」という両面が必要になる
    3. 3. アクセス数だけでは影響をつかみにくくなる
  4. AI検索対策と従来のSEOは、目指すところは同じなので、施策は似てくる
    1. そもそもSEOは自己主張しているカバー範囲が広い
    2. ポイント
  5. 中小企業がまず進めておきたい、5つの実践ポイント
    1. 1. 企業・サービスの事実を明確にする
    2. 2. 顧客の具体的な質問についてデータを集め、それにページ上で答える
    3. 3. 分かりやすい情報構造にする、例えば見出し・リスト・表で意味の区切りを示す
    4. 4. 自社だから出せる根拠を加える、そもそも「加えられる企業」になる
    5. 5. AI回答について定期的にチェックし、問題点や変化を把握・体感する
  6. 効果測定で見る指標
  7. 関連コンテンツ
    1. 全体像と戦略
    2. 情報設計とSEO
    3. 計測とブランド管理
  8. よくある質問
    1. AI検索対策はSEOと別に行うべきですか?
    2. 構造化データやFAQを追加すれば引用されますか?
    3. すべての中小企業が今すぐ優先すべきですか?
    4. 成果が出るまでどれくらいかかりますか?
    5. 後からLLMO・GEO・AIOのページへ分割できますか?
  9. 自社のAI検索上の見え方を確認したい方へ

AI検索(対話型AI)対策とは

企業やサービスの情報を、検索エンジンや生成AIが見つけ、理解し、回答の根拠として扱いやすい状態にする。そのための取り組みが、AI検索対策です。

さらに、AIの回答を読んだ人がサイトを訪れたとき、内容を確かめて次の行動へ進みやすい状態を作ることも含まれます。

基本的には「ユーザーのため」という観点は変わらない

AI検索でも、従来の検索対策で重視されてきた考え方が引き続き重要だと、Googleは案内しています。具体的には、独自で価値のある内容、良好なページ体験、クロール・インデックスが可能な技術状態、画面上の内容と一致する構造化データなどです。

ChatGPT Searchについても、上位表示を保証する方法やノウハウはありません。他社も似たようなものです。ネット上には情報があふれていますが、どれも再現性や事実かどうかなど、精査が必要なものが非常に多いですし、SNSで否定されていることも少なくありません。

公式でも、検索対象になるにはOAI-Searchbotのクロールを許可することが重要だと、OpenAIは案内している程度です。

LLMO・GEO・AIOの違い

これらの用語には、業界全体で統一された厳密な境界がありません。本ページでは、次の意味で使いますが実際には、皆バラバラと思っても良いかもしれません。

現場実務では、こういった用語を出す際は認識合わせを先にやっておくことをおすすめします。特に発注の際は。後から「これも含まれていると思ったのに」となるケースがよくあります。

用語 本ページでの意味 主に見る対象
AI検索対策 AIが回答を作る検索体験への対応全般 GoogleのAI機能、ChatGPT Searchなど
LLMO 企業やサービスの事実、背景、専門性を、大規模言語モデルが理解しやすい状態にする取り組み 企業・サービスの事実、文脈、専門性
GEO 生成AIの回答で、情報源として参照・引用されやすい状態を目指す取り組み 引用元、ブランド言及、回答の根拠
AIO 本ページでは、GoogleのAI Overviewsを意識した取り組み Google検索上のAI回答と参照リンク

AI検索で変わる3つのこと

1. サイト訪問前にユーザーが比較・判断をほとんど終えている

AIの回答内で疑問が解決すれば、ユーザーがWebサイトを訪れない場合があります。ゼロクリックはAI検索以前からある現象です。さらに、複数条件の比較や追加質問までAIとの対話で進むと、サイト訪問前に候補が絞られる可能性も高まります。

企業側には、AIから候補として正しく理解される状態を作り、サイトを訪れた人の意思決定を支えることが求められます。単にアクセス数を増やすだけでは、十分とはいえません。

関連情報: ゼロクリックサーチの基礎中小企業がAIに選ばれるために取り組むべき2つのこと

2. 「一般的な判断基準」を書いた上での「自社の違い」という両面が必要になる

AIは、比較の基準や標準的な方法を先に示すことが少なくありません。なぜなら、ユーザーがざっくりとした「○○について、比較して」といったプロンプト(指示)を投げた際は、一般論で答えるしかないからです。そしてそのようなユーザーは多いです。

そのため、「こんなことわざわざ書かなければいけないのか、探すなら普通知ってるだろう」ということも、自社でも書いておかなければいけないのです。

なので、そういった基本情報を省き、自社の強みだけを勢いで主張するページでは、ユーザーが必要とする判断材料が不足しておりAIに指摘され懸念点としてユーザーにAIが提示しがちです。そしてとはいえ、そのような一般論だけでは、ユーザーが自社を選ぶ理由は伝わりません。両方が必要なのです。

まずは、費用、期間、対象、注意点、向いている条件など、顧客が共通して知りたい項目についてきちんと記載しましょう。そのうえで、自社独自の手順、実績、判断基準、対応範囲を具体的に示す二段構成がおすすめです。

関連情報: AI検索の普及後に考えるWeb戦略

3. アクセス数だけでは影響をつかみにくくなる

AIの回答で企業名を知り、後から指名検索や直接訪問をする人もいます。参照リンクからのセッションだけを見ても、AI検索による影響の全体は把握できません。

成果を判断するときは、自然検索の流入、指名検索、問い合わせ時の認知経路、商談で語られた比較条件を併せて評価します。メールマガジンやPodcastなど、検索以外の接点も、継続的な関係づくりに活用できます。

関連情報: AI検索時代の見込み客育成

AI検索対策と従来のSEOは、目指すところは同じなので、施策は似てくる

そもそもSEOは自己主張しているカバー範囲が広い

AI検索対策とSEOは、対立する施策ではありません。そもそもSEO=検索エンジン対策」の「検索」は非常に広い概念です。

※それこそ、検索行動など、人間がネットなどない時代からずっと行ってきたことです。いわば「会話」「想像」「心配」みたいなもので、そもそも「検索行動に関係するものは全部SEOの範囲だ」と考えることの方がおかしいのでは?と思うところです

さておき、ユーザーに対して情報を届けてよりよい人生を送ってもらうという観点では、AIだろうが従来SEOの流れだろうが同じです。なので、施策の方向性が似るのは当然です。言い換えると「SEOとは全く違うテクニックがAI対策には必要なんだ!」と考えるのは、危険ということですね。

検索エンジンやAIがページを取得できなければ、内容を評価・参照してもらうための前提を満たせません。読者が使いにくいページでは、AIの参照リンクから訪問されても、問い合わせなどの成果につながりにくくなります。

ポイント

という前提で、例えば以下のようなポイントは、AIでも非AIでも重要です。

  1. 重要ページがHTTP 200で表示され、クロールとインデックスを妨げていない。ユーザーが読むことができる
  2. スマートフォンでも本文、表、リンク、フォームを使える
  3. 一つのページが一つの主要な疑問に答えている
  4. タイトル、H1、見出しが内容と一致している
  5. 関連ページ同士が、意味の分かるアンカーテキストで結ばれている
  6. 古い情報、重複ページ、リンク切れを定期的に見直している

内部のメンテナンスの方が、構造化データやFAQを追加するより効果的なことはよくあります。詳しい背景は、AI検索対策でもSEOの土台を優先する理由で紹介しています。

中小企業がまず進めておきたい、5つの実践ポイント

1. 企業・サービスの事実を明確にする

会社名、所在地、対応地域、提供サービス、対象顧客、料金の考え方、問い合わせ方法を、最新の状態で公開します。複数のページで表記が食い違う場合は、先に自社サイト内の表記を統一します。

AIに自社名やサービス名を尋ねて、回答、情報源、誤り、確認日を記録する定点観測も有効です。誤情報が見つかった場合は、まず自社の一次情報を修正します。その後、誤情報の根拠となった第三者ページも確認します。

実務上の確認方法: AI回答内の自社情報と評判を確認する方法

2. 顧客の具体的な質問についてデータを集め、それにページ上で答える

営業、問い合わせ、サポート、失注理由から、顧客が実際に尋ねる質問を集めます。「おすすめの会社」のような範囲の広い質問だけでなく、条件を含む具体的な質問も対象です。

たとえば、「従業員30人の会社が、月20万円以内でWeb集客を改善するなら、何から始めるべきか」という質問です。この質問には、対象、予算、状況、目的が含まれています。結論を先に書き、条件、理由、例外、次の行動を続けると、人にもAIにも回答の範囲が伝わりやすくなります。

3. 分かりやすい情報構造にする、例えば見出し・リスト・表で意味の区切りを示す

長い文章を装飾だけで区切らず、H2・H3の見出し、順序付きリスト、比較表を内容に合わせて使います。ボタンやリンクには、「こちら」ではなく、リンク先の内容が分かる文言を使います。

構造化データは、画面に表示している内容と一致させます。追加しただけで引用されるとは限りません。ただし、ページの種類や要素を機械が把握する手掛かりにはなります。

関連情報: AIに情報を正確に伝えるマークアップAI検索時代の情報の構造化

4. 自社だから出せる根拠を加える、そもそも「加えられる企業」になる

一般論を言い換えただけのページでは、情報源として選ばれにくくなります。実務経験、事例、調査方法、判断手順、失敗から得た知見を加えましょう。数値を出す場合は、対象、期間、取得方法も併記します。

著者・監修者、公開日、更新日、参照元を表示し、誰がどの立場で書いた情報なのかを、読者が確かめられる状態にします。AIで下書きを作った場合も、事実確認と独自情報の追加は人が担当します。

関連情報: ChatGPT時代のコンテンツ戦略

5. AI回答について定期的にチェックし、問題点や変化を把握・体感する

AI回答の引用元や表現は、変わる可能性があります。一度の確認結果を順位のように扱わず、同じ条件をできる限り揃えて、週次または月次で記録します。検索サービス、ログイン状態、質問文、確認日、回答、参照元を記録すると、時系列で変化を比較できます。

関連情報: AI検索の引用元を期間で観測する

効果測定で見る指標

観測対象 確認内容 推奨頻度 判断上の注意
AI回答内の言及・引用 会社名、サービス名、説明の正確さ、参照URL 月次 単発の有無で結論を出さない
AI経由セッション 参照元、閲覧ページ、コンバージョン 月次 取得できる範囲に限界がある
自然検索 非指名・指名クエリ、表示、クリック、重要ページ 月次 AI機能以外の変動も含む
事業成果 問い合わせ数、商談化率、受注、顧客の認知経路 月次〜四半期 流入数だけで良否を決めない
情報の鮮度 料金、提供条件、担当者、事例、外部参照の更新日 四半期 変更が多いページは頻度を上げる

最初から、完全な専用ダッシュボードを作る必要はありません。重要な質問を10〜20件に絞り、月次の記録をGA4・Search Console・問い合わせ記録と並べて確認するところから始められます。弊社では独自のモニタリングツールを作り、コンサルのお客様には使ってもらっています。

関連コンテンツ

全体像と戦略

情報設計とSEO

計測とブランド管理

AI検索以外のSEO、コンテンツ、アクセス解析も探す場合は、公開中Webマーケティングコンサルノウハウ集をご覧ください。

よくある質問

AI検索対策はSEOと別に行うべきですか?

完全に別の施策ではありません。クロール・インデックス、検索意図への回答、独自で信頼できる内容、ページ体験、内部リンクは、共通の土台です。この土台を確認したうえで、企業情報の一貫性、AI回答の定点観測、具体的で長い質問への対応を加えます。

構造化データやFAQを追加すれば引用されますか?

構造化データやFAQを追加しても、引用を保証できません。構造化データは、画面上の内容と一致させ、ページの意味を伝える補助として使います。FAQは、顧客が実際に尋ねる質問へ具体的に答えられる場合に作成します。

すべての中小企業が今すぐ優先すべきですか?

まずは、自社名・サービス名をAI検索で確認し、誤情報の有無と既存サイトの土台を調べましょう。重要な誤りがある場合、比較検討がオンラインで進みやすい場合、検索流入への依存が大きい場合は、優先度を上げます。既存ページの品質や問い合わせ対応に重大な課題がある場合は、それらの改善も同時に進めます。

成果が出るまでどれくらいかかりますか?

成果が出るまでの期間を、一律に示すことはできません。クロールの状況、競合、テーマ、更新量、ブランド認知によって異なります。公開直後の引用だけで判断せず、少なくとも月次で複数の指標を追い、四半期単位で更新内容と事業成果を見直します。

後からLLMO・GEO・AIOのページへ分割できますか?

後から分割できます。最初は本ページを総合入口にし、各論の記事と計測結果が増えた領域から子ピラーへ分けます。分割後も総合入口を残し、用語の違い、読む順序、各子ピラーへのリンクを示しましょう。利用者と検索エンジンのどちらも、テーマの全体像をたどりやすくなります。

自社のAI検索上の見え方を確認したい方へ

記事を増やす前に、自社・顧客・競合がAI検索上でどのように見えているかを把握すると、対策の優先順位を決めやすくなります。RoundupのAI検索対応・3C分析レポートでは、自社サイトだけでなく、顧客ニーズと競合の見え方も調査します。よろしければご相談ください。

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