商品やサービスのキャッチコピー、特に商品のコピーや解説文。大事なところですよね。
いろいろなキャッチコピー本があり、ノウハウもたくさんあります。 今回はその中で最も大事な要素の1つ「動詞と形容詞(Verbs and Adjectives)」を上手く使ったキャッチコピーや商品説明のコツについて。
お客さんを動かすには、この2つの特性を理解して、うまく組み合わせることが大事なんです。
参照記事はこちら。ひさびさにニューロマーケティングからです。
1.動詞と形容詞の違いとは?
キャッチコピーにおいて、動詞と形容詞がとても大事です。 そして、どちらをメインに使っていくのが効果的なのか、昔から議論されてきました。 例えば、サンドイッチの場合
- 「ハムアンドエッグサンドを食べて、頭をリフレッシュ!昼からの仕事に全力でGo!」
- 「アツアツのベイクドエッグと毎日仕入れる新鮮な卵を全粒粉の焼き立てパンに挟んだ、ハムアンドエッグサンドをどうぞ!」
前者が動詞中心、後者が形容詞のキャッチです(少し長すぎますが)
1.1.基本的には動詞のほうが、買い手の心を動かしやすい
これは「基本的には動詞中心をおすすめするというのがセオリー」です。 なぜなら、
- 動詞は次のアクションを明確に示してくれるので、無意識に相手が動きやすい
- 動詞は何が得られるのか明確で、分かりやすい
- 形容詞はその後の行動を促せない、イメージしか与えられない
- 形容詞は少し過剰になると、誇大広告みたいな印象を与えてしまいがち、 それは根拠が明確でなくても言えてしまうから「美しい」「新鮮な」…など
だからです。
1.2.例えば…現実でも多いですよね
なので、動詞中心のキャッチって多いはず。ランディングページでもPPCでも広告系では「アクションワード」「アクショントリガー」を入れよう!と言われますよね。
ファックスDMなら、「今すぐお電話ください」とか「今すぐ同封のFAX用紙でお申し込みください」など… それも同じ文脈です。 動詞のほうが、相手を動かしやすいんです。
しかしそれでは、形容詞は全然ダメなのでしょうか。もちろんそんなことはありません。
2.形容詞のいい所
形容詞のいいところは、直接的なアクションを呼び起こすのには不向きな反面、「感情を揺さぶることができる」「感情を呼び起こすことができる」「白昼夢を見せることができる」「ブランディングできる」という特徴があります。 これは動詞ではできません。
2.1.形容詞で白昼夢を見せる
最も大事なのは「白昼夢を見せることができる」ということ。 そのキャッチを見たお客さんが、「(あー、これ食べたらこんな感じになって、なんかいいなぁ)」と、無意識に想像してしまうんです。
これができると、反応は一気に上がります。たとえその場で買わなくても、近くを通ったり「サンドイッチ」というキーワードを聞くと思い出してくれます、あれおいしそうだったな、と。
2.2.形容詞はブーストアップむけ
なので、形容詞は、導入部分には向いていませんが、その後のブーストアップとして効果を発揮すると言えます。
製品や商品の利用イメージを持ってもらうことはとても大事ですが、まずはそのきっかけとして大雑把な好印象を持ってもらわないといけません。
細かいイメージは、キャッチコピーの後に出す他の媒体が担いますので、そこに繋げられればいいんです。例えば動画など。
3.大事なのはこの2つをバランスを取って組み合わせること!
このように、動詞と形容詞はぜんぜん違う特徴を持っています。 一番最初に動詞をおすすめすると書きましたが、これは正確に言うと
- まず動詞で相手のアクションを誘う、注意をひく
- その上で形容詞で相手の頭の中のイメージをふくらませて
- もっと知りたいと思って、詳細情報にアクセスする(サンドイッチなら、店の前まで行く)
という順番でやろうということです。 1と2が裏返ってしまうと、入り口でたくさんのお客さんを、取りこぼしてしまいます。
3.1.サンプル
10分サンプルです(言い訳) イメージとしてはこんな感じです(急ごしらえなので、画像の人はだれ…などはご勘弁下さい)
顔に文字がかぶっていたり、鮮やかさが足りないですが、そこは10分ベースということで…。 キャッチで動詞を使ってアクションを促し、その後に下のタグラインを読んでもらう、画像はそれを補助するイメージです(本当は実際の画像を元に加工したほうがいいですもちろん) この一番上のキャッチが形容詞的だと、やっぱりちょっと弱いのではないかなと思います。
4.終わりに
まとめますと、大事なのは
- 動詞と形容詞どっちがいい、ではなく、バランスと使いどころだということ
- 動詞は導入部分に向いていること
- 動詞を使うときは、それを読んで行動したくなるようなものにすること
- 形容詞はその後のフォローアップに向いていること
- 形容詞を使うときは、白昼夢を見させるくらいにすること
です。先ほどのサンプルは画像ですが、この構成は普通のテキストでも使えます。導入→形容詞でのフォロー→詳細情報」という流れですね。