第51回:フォームを使いやすくしても送信されないとき、不安と申込みの理由を見直す

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

フォームの改善は、入力を楽にすることだけではありません

問い合わせや資料請求など、Webサイトの成果につながる場所として、フォームは重要です。そこへ来た方が送信せず帰ってしまうなら、改善できる余地があります。

例えば、十人中一人が送信していた状態から、十人中二人が送信するようになれば、送信件数は二倍になります。集客を増やすことに加えて、最後の部分を見直す意味は大きいんですね。

ただ、エントリーフォーム最適化、EFOという言葉から、入力項目や補助機能など、フォームそのものだけに目が向いてしまうことがあります。送信してもらうためには、入力しやすさと、入力したいと思えるかの両方を考える必要があります。

サイトの役割によって、重視する部分は違います

入力しやすくする、スマートフォンでも使いやすくする、入力を補助する。こうしたことはもちろん大切です。特に、荷物の追跡のように使う目的がはっきりしているサービスや、買い物のカートなどでは、操作のしやすさが大きな意味を持ちます。

一方、見込み客からの問い合わせを受けるサイトでは、フォームまで来た人が、まだ連絡するかどうか迷っていることがあります。最後の一歩を踏み出す理由が十分に伝わっていないのかもしれません。

問い合わせをする気持ちが整っているかを、フォームの手前まで含めて見てください。多少入力が楽になっても、連絡することへの不安が残っていれば、そこで止まってしまいます。フォームの中だけでなく、ページ全体の説明を考える必要があります。

三回目に問い合わせた人へ、前の二回で迷った理由を聞く

どんな不安があるかを、売る側だけで考えていても分からないことがあります。そこで、すでに問い合わせてくれたお客さんへ、送信する前に何を悩んだか聞いてみてください。

何回目に問い合わせたのかを聞いたら、「三回目で、やっと連絡しました」と言われるかもしれません。そうしたら、一回目と二回目はなぜ問い合わせなかったのかを聞いてみます。

理由は、フォームの操作ではないかもしれません。フォームを目の前にして、まだやめておこうと思った。その重さに負けてしまった可能性もあります。

送信した人の行動をたどると、入力の不便さとは別のためらいが見つかることがあります。項目を減らすことだけを考える前に、何が最後の一歩を止めていたかを確かめたいんです。

営業電話や個人情報への不安を、そのままにしない

例えば、電話番号を書くと営業の電話が次々にかかってくるのではないか。資料を頼んだら、DMがどんどん送られるのではないか。入力した情報がどこかで使われるのではないか。お客さんはいろいろな不安を持っていることがあります。

売る側は、資料を送るために電話番号をお願いしているだけのつもりでも、その意図が十分に伝わっているとは限りません。サービスそのものに関する不安が、最後まで残っている場合もあるでしょう。

お客さんが何を心配しているかを知り、その不安に答える説明をフォームの前に用意してください。入力してほしいというこちらの事情だけでなく、お客さんが安心して進めるかを考えます。

その上で、問い合わせると何が分かるのか、申し込むと何が得られるのかを伝えます。最後に行動する理由が分かりやすくなっているか、直感的に受け取れるかも見直してみてください。

資料やガイドブックそのものを見直す必要もあります

ガイドブックやメールマガジンなど、何かを提供する代わりに情報を入力してもらう形なら、その提供内容も重要です。入力しやすくしても、欲しいと思えなければ、申し込む理由が弱いままです。

フォームの項目を減らすことと、提供するものの魅力を見直すこと。どちらが必要なのかを、一緒に考えてください。実際には、オファーの方を改善することで成果につながることもあります。

フォームを整えるだけでなく、手間をかけても申し込みたいと思える内容になっているかを確認してください。不便なままでよいという意味ではありません。使いやすさに加えて、不安が解消され、得られるものが分かる。その状態まで含めて、フォームの改善を考えていただきたいと思います。

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