第94回:ホームページのリニューアルを、自社の強みと事業を見直す機会にする

ラウンドナップWebコンサルティングの中山陽平です。

ホームページを作る、あるいはリニューアルするというと、見た目を新しくしたり、問い合わせを増やしたりすることを考えると思います。ただ、私はそれと同じくらい、自分たちの事業を振り返る機会として活用していただきたいと思っています。

普段の仕事が忙しいと、自社の強みや今後の方向を、立ち止まって考える機会はなかなかありません。ホームページを作る過程には、それを具体的に考え、社内外へ伝えられる形にする良さがあります。

制作を始める前に、自社の事業を棚卸しするつもりで取り組む

私がホームページ制作のご相談を受けたときには、単にお店を改装するような気持ちではなく、自分の事業を棚卸しするくらいのつもりで取り組んでいただきたいとお伝えしています。

どんな色や雰囲気にするか。何を最初のメッセージにするか。各ページにどんな内容を載せるか。きちんと考えようとすると、必ず「自分たちは何をしている会社なのか」「何を伝えるべきなのか」に戻ってくるんですね。

ホームページの見せ方を決めることは、自分たちの事業をどう捉えているかを確かめることでもあります。中身が曖昧なまま見た目だけを整えても、自社らしい内容にはなりにくいと思います。

制作のために情報を用意する時間を、単なる原稿の準備で終わらせず、自社のことを考える時間として使っていただきたいと思います。

「うちの強みは何か」を、ページに載せる情報から考える

いきなり社員を集めて、「うちの会社をどう思う」と聞いても、なかなか意見は出てきません。自分たちのことは、かえってよく分からないものです。

その点、ホームページという作るものがあると、話が具体的になります。何をメッセージとして書くのか、どの仕事を紹介するのか。載せる内容を考えながら、自分たちが大事にしていることや、お客さんからどう見られているかを確かめられます。

自分たちは当たり前だと思っていても、周りからは評価されていることがあります。自分たちも周りも、まだ強みとして意識していなかったことに気づく場合もあります。

普段の仕事の中にある良さを見つけ、お客さんに伝わる言葉にしていくことが、制作の大事な仕事です。「うちは特別なことをしていない」で終わらせず、何をしてきたのかを振り返ってみてください。

それが見えてくると、今後どこを伸ばすのか、新しいお客さんを増やすのか、今のお客さんとの関係を大切にするのかといった、事業の考え方にもつながってきます。

自社の思い込みに、外から意見をくれる相手と作る

ただし、ホームページを作れば必ずこうした発見があるわけではありません。自分たちが言ったことを、そのまま形にするだけでは、今の思い込みがページになるだけかもしれません。

そこで大切になるのが、一緒に考えてくれる制作会社やパートナーです。「外から見ると、御社はこう見えます」「この情報も教えてください」「こういう声が多いなら、こちらを伝えたほうがよいのではないですか」。そんなやり取りができる相手がいると、自分たちだけでは気づかなかったことが見えてきます。

言われたものを作るだけでなく、事業や伝え方に踏み込んで問いかけてくれる相手を選ぶことをお勧めします。質問されて初めて、うまく説明できないことや、社内で認識が違っていたことに気づく場合もあります。

予算はもちろん大切です。ただ、何を作ってくれるかだけでなく、どこまで一緒に考えてくれるかも見てください。そこに時間を使えるかどうかで、制作を通じて得られるものは変わってきます。

出来上がったページを、社内でも事業を共有する材料にする

ホームページが出来上がって、「自分の頭の中がすっきりした」とおっしゃる方がいらっしゃいます。自分はこういう事業をしていて、こういうことを考えていたんだと、目に見える形になって初めて整理されるんですね。

それは経営者だけの話ではありません。各部門の方も、会社全体の中で、自分たちがどこを支えているのかを捉えやすくなります。事業を引き継ぐ方へ説明するときにも、会社の仕事や価値が言葉になっていることは役に立ちます。

ホームページは、お客さんへ伝えるだけでなく、自分たちが事業を理解し合うためにも使えます。問い合わせや販売の入口としてだけ見るのは、少しもったいないと思います。

会社の姿が伝わる内容になっていれば、採用を考える方にとっても、自分に合う会社かどうかを考える材料になります。集客だけでなく、社内の認識や人材との出会いまで含めて、どう活用できるかを考えてみてください。

今の事業とサイトにずれがあるか、定期的に確かめる

こうした振り返りは、一度作ったら終わりではありません。今やっていることがホームページに表れているかを、定期的に見直していただきたいと思います。

ページを見て、何となくしっくりこないと感じたら、すぐ作り直す前に、その違和感はどこから来るのかを考えてみてください。自分たちが大切にしていることが伝わっていないのか、仕事の実態と書かれた内容が違ってきたのか。理由が分かると、直すべきところも見えてきます。

事業を見直した結果として、必要なところをホームページに反映するという順番です。きちんとヒアリングして作られていて、今の事業も伝わっているのであれば、無理に変える必要はありません。半年後、一年後にまた確かめるのでよいと思います。

毎年全面的に作り直すという話ではなく、自分たちの事業と、それを伝える内容を定期的に照らし合わせるということです。ホームページを、会社のことを考えるきっかけとしても使っていただければと思います。

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